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2017年02月05日11:29

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【映画】 ザ・コンサルタント 【☆3.7】

※記憶保持が主目的の為ネタバレ全く自重していませんので、今後観る予定のある方は読まないことをお薦めします。
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【ザ・コンサルタント】 (Theatre)
2017年
総合評価 3.6 → ☆3.7

「シナリオ」 (1.0) … 4 → 4
「演出全般」 (1.2) … 4 → 4.8
「心理効果」 (1.5) … 4 → 6
「視覚効果」 (1.1) … 3 → 3.3
「音響効果」 (0.9) … 3 → 2.7
「教養/啓発」 (0.8) … 3 → 2.4
「俳優/声優」 (0.7) … 4 → 2.8
「独創性」 (0.8) … 4 → 3.2
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【ストーリー】
「職業、会計コンサルタント。本業腕利きの殺し屋。」という触れ込みのベン・アフレックが筋肉と眼鏡で女性鑑賞者の心を鷲掴みにする。精神的に危うそうな部分も多分+ポイント。
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≪キーワード≫
洋画 サスペンス アクション

【魅力】
・シナリオ(詰め込み感)
・総合演出
・自閉症演出
・戦闘演出
・主演の演技
・笑える

【不満】
・シナリオ(作り込み感)

【印象に残ったシーン・台詞】
・社長の頭を打ち抜いた時の弟の表情。
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【少し突っ込んだ感想】
時系列がシャッフルしてあるのと同時に、同時進行で展開する別のシナリオもある上に、主人公の設定が単純ではないので、なかなか見応えがあるものの、一つ一つのシナリオを突き詰めると粗が目立つし完成度は低い印象。寄せ鍋のような魅力かな?ただ、この手のエンタメ殺し屋映画としては相当充実した内容だとは思う。あまり観ないジャンルだけど。しっくり来ない部分を少し整理してみよう。

・幼少期のベンアフ → 可も無く不可も無く。ミステリアスな演出として冒頭から持ってくるのは正解だったと思う。

・会計士のベンアフ → 言動から伝わる常人離れした雰囲気は凄く良く出来ていたけど、農家の節税相談に乗った際の内容は、素人目に見てもごく一般的なアカウンタントが指摘する程度の内容に見えた。義手メーカーの不正支出を暴くシーンの膨大な落書きも雰囲気は凄く良く出ていたけど、指摘する内容はデータをグラフ化すれば一目で解るような問題点だったので、単純労働の作業速度的な面でしか天才性が伝わらなかったのは残念。演出は良かった。

・殺し屋のベンアフ → そもそも「本業・殺し屋」というのは正しくないし、個人的に面白くもないキャッチフレーズ。も少し正確に表現するなら、「本業の会計士で処理できなかった仕事を殺し屋として残業で処理する完璧主義者」ってとこだと思う。要するに正義感とかでは無く、単純に自分の精神面のバランスを保つために、持ち前の武力を活かして会計士としての職業をフォローしている印象がある。

・総合的なベンアフ → そもそも、「会計によって不正を暴く」という設定ですらなかった。義手メーカーの依頼は結果的にそうなったというだけの話で、あれはマトモな会計士ならばごく当たり前のお仕事。降りかかる火の粉は払うけど、(大半の人が予想するように)わざわざ悪人見つけて撃ち殺したりもしない。「裏社会の専門会計士」という設定が、ほぼ完全に欠落していた。


結局突き詰めると、セッションの鬼コーチに犯罪者の情報をリークしていた設定等がノイズとなり、キャラ設定が不明瞭になる。そもそも第三者目線で政府が絡んでくる視点は、面白くなくも無いのだけど、(中盤から予感はしていたけど)作品として削除しても問題ないぐらい蛇足になっている。もう少し本編と関連付けるべきだったかも。

また、義手メーカーの社長がベンアフにコンサルティングを依頼した経緯が素人には解りにくい。ならず者集団を抱えているなら、会計士に依頼する前に速やかに発見したヒロインを始末するのが筋ではないだろうか?あと、節税相談に乗ってもらっただけの農夫が命を張ってまでベンアフを守るために殺し屋に反抗するシーンは不可解…だけど嫌いではない…!

終盤の弟との再会も滅茶苦茶なんだけど、個人的には凄く好きだった。斜め上すぎる展開だけど、伏線はキッチリ入れてあったし、確かに面影も残ってる(笑)単純に撃ち合いするよりも好き。全般的な戦闘シーンは個人的に完成度が高く、充分満足していたので。機械音声の助手の正体もオチとして秀逸だったと思う。


【蛇足】
「脳男」をハリウッド的に仕上げた作品とも言えるかも。アレは改めて良い作品だったと思う。少なくとも原作は。
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