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2017年01月28日20:56

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おじいちゃんのチョコチョコ

寅@今日は、仕事全部ブッチして
お母ちゃん(正確にはお父ちゃんとお母ちゃん)のお墓参りに行ってきましたw

(何一つ意味のない前説)

僕のルーツを話します

うちのお父ちゃんの家は
元々十津川郷士という一種の武士の家で
お父ちゃんの御先祖様は
幕末に当時の新選組と何度も命のやりとりをして
無敗だったと言うのが お父ちゃんの主張でした

・・

当然、それからは職業軍人になる人が多く
お父ちゃん方のおじいちゃんの兄弟は
おじいちゃんが生き残った以外は、全員戦死しています
お父ちゃん方のおばあちゃんも十津川郷士の家柄で
一人娘のおばあちゃん以外は全員男兄弟で
全員戦死したそうです


お母ちゃん方の家は
(お母ちゃん方の)おじいちゃんおばあちゃんと
お母ちゃんと おばさん(お母ちゃんの姉)
の4人が 北海道に疎開していて生き延びた以外は
全員戦時中の大阪大空襲によって
焼夷弾で焼き殺されたそうです

その2人の間には うちのお父ちゃんと お父ちゃんの弟が産まれたそうですが
その弟(僕にとっては叔父さんになるはずだった人)は
幼少期に流行り病で死んでしまって
事実上お父ちゃんは一人っ子でした

うちのお母ちゃんも 当時は幼子で
(おじいちゃんおばあちゃんにとっては
お母ちゃんの死装束だったのでしょう)
おじいちゃんおばあちゃんが野良仕事をしている横で
いつも真っ白なワンピースを着せてもらって
おじいちゃんおばあちゃんの野良仕事を見ていたそうで

・・

米軍艦載機が何度も何度も飛来して
それでも当時のお母ちゃんにとっては
「ワーイ♪\(^ω^\)( /^ω^)/ワーイ♪♪ 
飛行機やぁワーイ♪\(^ω^\)( /^ω^)/ワーイ♪」
って感じで、その飛行機にいつも手を振っていたそうですが
彼らも人間で
そんな幼子に機銃掃射をすることを
一種の
「騎士の魂」「血が通っている人間の魂」
が拒絶したみたいで・・

その結果、お母ちゃんは寿命を全うできたみたいです・・

(以下本題)

先日の日記で説明した
お母ちゃんの納骨の時に僕が持参するのを忘れた
あの(自称)高級チョコレートを持参して
お墓参りに行きました

(またまた前説)

うちのお父ちゃんは、戦後の焼け野原
日本人の子供がみんな当時の進駐軍の米兵に
「ギブ・ミー・チョコレート!!」
と言っていたのを横目にしながらでも
ある意味での「義憤」「矜持」によって
それをしなかったそうです・・

だからお父ちゃんには
チョコレートに対して一種の「トラウマ」があったようです・・

・・でも、これが、生前のお父ちゃんは チョコレートが大好きでしたw

お父ちゃんは一代で昭和の立志伝に名前が載るほどに成功した人ですが
それでもお小遣いがなくって
チョコレートが食べたくなったら
誰かが死んだことにして
その香典代として税務署に申告できるようにしておいて
その裏金で、いつも自分用のチョコレートを買っていました

(前説終了)

・・

で、当然そのチョコレートを お父ちゃんはものすごく大切にするわけで・・

・・僕の甥姪全員 まだ幼稚園に行く前から
そこらへんのことが
「肌の感覚」
でわかっていまして・・

お父ちゃんは、ある意味ものすごく不器用な人で
自分の孫に対してさえ
「鎧」
を身にまとって接すること「しか」できない人でした・・

お父ちゃんは、自分の孫に対してさえも
相好を崩して
「おじいちゃんと一緒に食べよ(〃^ー^〃)
気に入ったら持って帰り(〃^ー^〃)」
と言えない人でした・・

僕の甥姪全員(お父ちゃんにとっては孫)
お父ちゃんには絶対に言えませんでしたが
自分の両親に対しては
「1回でいいから おじいちゃんのチョコチョコが食べたい」
と言って何度も泣いたそうです・・

自分の親が 同じチョコレートを買ってきて食べさせてあげても
誰一人納得せず
「おじいちゃんのチョコチョコが食べたい」
と言って泣きました・・

僕には そこらへんの思い出がいっぱいあるので
今日お墓参りしながら
お父ちゃんとお母ちゃんにこう言いました

「お母ちゃん(〃^ー^〃) これはものすごくいいチョコチョコやから
お父ちゃんと一緒に食べてね(〃^ー^〃)

お父ちゃん(〃^ー^〃)
どんだけ美味しくても 今度は独り占めしたらあかんで(〃^ー^〃)

『あの世』とやらに行ってさえ
自分の孫に
「おじいちゃんのチョコチョコが食べたい」
なんて言わせて泣かしたらあかんで(〃^ー^〃)

お父ちゃんが美味しいと思うねんやったら
俺の体が動く間は
何度でも買ってお供えするから
食べたくなったら お母ちゃんと一緒に 俺の夢枕に立って

『あのチョコレート食わせろ!!』

って要求してな(〃^ー^〃)」

追記:

お父ちゃんは 晩年Lewy小体型認知症という厄介な代物にかかってしまって
晩年は完全にボケてしまいましたが
その姿を見ていた姉貴1号(一種のファザコン)曰く
「やっとお父ちゃんは 『鎧』を脱ぐことができたんだから
みんなで笑って介護してあげて
お父ちゃんをこの家(実家)でみんなで看取って 
みんなでこの家から送り出してあげよう(〃^ー^〃)」
とのことだったのですが
まあ色々大変でしたw

それもこれも、今ではみんな「いい思い出」です(〃^ー^〃)


蛇足:

自分のルーツの大部分が
戦死であったり 焼夷弾で焼き殺された という話を聞かされている僕は
他の人とは多少違う意味で

戦争が 嫌い

です

人種宗教国籍肌の色性別年齢その他一切を問わず
焼夷弾で 核兵器で
人が焼き殺されてもいい道理なんてないと僕は思います

まだ幼子の 自分の娘に
毎日死装束を着せないといけない
毎日艦載機のプロペラの音に怯えないといけない

それがどれほど辛かっただろうし悲しかっただろうし理不尽だっただろうし・・

「民」に そんな思いをさせないことが
「政治」の最低限の義務だと思います

国が民を守らないのであれば そんな国の法律を守る必要があるのでしょうか?

アホな僕に 誰かわかるように説明してください・・

・・

でも、
多分 僕の世代が
こういう話を 親から聞いて育った最後の世代だと思います・・

まだ幼子の 自分の娘に
毎日死装束を着せないといけない

その辛さ悲しさを 字面だけで 表面だけで把握して
実は何一つわからない人たちばかりに 
この世の中が この国が 牛耳られる時代になることを
僕は恐れています・・



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