mixiユーザー(id:6969053)

2016年11月11日20:35

776 view

ストーンズ・ファイナル・コンサートinラスベガス・レポート

2016年10月21日、いよいよコンサート前日になった。
ストーンズのスタッフによると明日のコンサートは
行われる予定であるとのこと。こうした情報は正式発表の
前ではあるが、ツアーを見に来たファンにとって
とても心強い情報でした。
フォト フォト
そして夕方にミック・ジャガーが退院したという情報が入った。
逆に思えば入院しなければならない程、のどの調子が
良くなかったということで粉塵の舞う砂漠でのイベントは
本人にとっても大変な負担であったわけです。
フォト フォト
そしてストーンズのホームページでは10月21日付けで
10月22日の公演は行われることが発表されました。

ミック復活祈願祭から2日後、お祝いはハードロックカフェ
にてファンが集まっての夕食を楽しむことにしました。
世界中からストーンズファンが集まっており、
ビデオでは1981年にハンプトンで行われた公演で
サティスファクションを演奏している様子が流れ
いい前夜祭になりました。
フォト フォト
そして公演当日まだ半信半疑でT−モバイル・アリーナに
向かうとアリーナの電光掲示板、そして周囲の掲示板にも
今夜ストーンズ公演の文字が表記されました。

つい嬉しくなりグッズも余計に買ってしまいます。
デザート・トリップ、ラスベガスの公演日程を
含めたTシャツも販売されていました。
フォト フォト
そして夕方の6時30分に会場に向かうと運よく
VIPラウンジに入場することができました。
入場制限があり時間帯で中の混み具合を判断されて
からの入場、6時45分の入場になりましたが
中には200人くらいのVIPがお酒や軽食を楽しんでいました。
フォト フォト
チップスに数種類のケーキやスナック、チョコレートなど
にワインやビール、カクテルなどが振る舞われます。

バンドはチャック・リヴェール、マット・クリフォード、
バーナード・ファウラーなどのメンバーが顔を出して
くれました。そしてミック・ジャガーの娘のジェイドも登場。
やはり雰囲気が華やかになりますね。
フォト フォト
午後8時過ぎにラウンジが終わりになりついに会場へ。
およそ2万人を収容するアリーナでニューヨークのMSG、
ロンドンのO2アリーナと同じくらいの規模です。

カナダ、アメリカの国旗が飾られ会場の1階、2階を
区切るフェンスは電光掲示板になっており、
ビールのBUD LIGHTなどの広告が流れていました。
フォト フォト
フィールド後方の席には、そろいのストーンズのシャツを
着た女性ファンが並び、いい雰囲気を醸し出しています。

ステージは細長い6角形のおなじみのスクリーンだけの
シンプルなセット、そしてミックの立つ位置から花道が
客席に向かって設けられています。
フォト フォト
会場の雰囲気を見渡していると午後8時半過ぎに照明が
落ちてびっくり。予定では9時開演と聞いていましたが
スクリーンが赤く染まり、ラスベガスや砂漠の様子が
描かれて白くスクリーンが発光すると
ザ・ローリング・ストーンズのアナウンス!
フォト フォト
オープニングは1968年の大ヒット曲
ジャンピン・ジャック・フラッシュ。

キースのライトブルーのテレキャスターから、おなじみの
ギターリフが奏でられる。そしてミック・ジャガーの
登場に会場は大興奮。歌いだしの声も大丈夫なようだ。

少し試運転しながらの感じもあるが、ミックを
盛り立てるバックの演奏が一丸となって発進してゆく。
フォト フォト
自分の過去との決別、新しくなった自分を歌う
ナンバーは退院し元気になったミック・ジャガーが
歌詞とだぶって聞こえるように感じられる。
フォト フォト
キースも激しくギターをかき鳴らしコーラスを
奏でる夜をぶっとばせ。土曜の夜には最高の選曲。
キースが作曲した、本人もお気に入りのナンバー。
フォト フォト
そしてイッツ・オンリー・ロックンロールと続けてゆく。
ミックは黒とゴールドのジャケット脱ぎ、
オレンジと紫、赤のシャツに。
だんだん声の調子も良くなっているように感じられる。
フォト フォト
ロニーも緑のシャツに変わって曲はダイスをころがせ。
スクリーンにもカラフルなダイスが流され
観客とミック・ジャガーの手拍子が一つになってゆく
ラスベガスにふさわしいギャンブルを歌った選曲。
フォト フォト
そしてミックから水曜日の公演キャンセルのお詫びがあり
チケット買ってくれたファンに申し訳なかったとのこと。

アクシデントも暖かな歓声で答えてくれたファンたち。
そして19日だけの公演しか見られなかったファンたちの
思いも知っているだけに今回のキャンセルは本当に残念でした。

そして12月2日に発売される新アルバムから新曲を発表。
1955年にエディ・タイラーが発表したブルース・ナンバー、
ライド・エム・オン・ダウンだ。

やはりストーンズはこうしたブルース・ナンバーが
実にうまい。新曲ではあるが自分たちのルーツである
ブルース・ナンバーをカバーしたアルバムに収録された
ナンバーを披露。しかし演奏が実に、こなれており
ミックのハーモニカもブルースの素晴らしさを教えてくれる・
演奏後の声援も素晴らしく、メンバーの笑顔が実にいい。
12月、あらたな楽しみが増えました。
フォト フォト
キースが白いテレキャスターに持ち替え、イントロを
奏でるとどよめきが起こり、曲は「黒くぬれ!」
アラビアや中東の雰囲気を思わせるイントロは
すでにワールド・ミュージックのスタンダードと
思わせる風格がこの曲には漂っている。

シドニーではマイクスタンドを持ち上げたが
今回、曲の後半はタンバリンを持ち出し、リズムに
金属音を重ねてゆく2016年の演奏だった。

歓楽街ラスベガスで演奏されるホンキートンク・ウィメン。
客席の雰囲気も歓楽的になりホンキートンク風のピアノ
を楽しそうに奏でるチャック・リヴェール。
フォト フォト
イギリスのバンドがアメリカの風景、舞台を歌詞に取り入れ
イギリス人の演奏するアメリカ風ロックナンバーは
今や世界中でカバーされ、ロックのスタンダードに。
ストーンズおなじみのナンバーだが客席とステージを
一体化させてしまう曲の持つパワーは本当に素晴らしい。
フォト フォト
そしていよいよメンバー紹介へ。バックが全員紹介され
新たな奥さんとの間に双子が生まれたロニー・ウッドは
喜びを爆発させたようなパフォーマンス。

そしてチャーリー・ワッツも、前へ出てファンに挨拶。
自分のテーマカラー、グリーンのシャツを着たキースが
声援に応えてスリッピング・アウェイを披露。
フォト フォト
ストーンズが復活した1989年に発表された
アルバム、スティール・ホイールズのラストを
飾った名曲はヴードゥー・ラウンジ・ツアーで
披露されて以来、キースのスタンダートともいえる
味わいがある。しゃがれたキースの声、甘いトーンで
奏でるギター、夜景を眺めながらウイスキーで
楽しみたいキースの世界をライブで鑑賞できる喜び。
フォト フォト
ソロ・コーナー、2曲目はスタート・ミー・アップが
収録された1981年発表の大ヒットアルバム刺青の男から
リトルT&Aだ!キースらしいイントロから歌われる
ロックナンバーは1981年ツアーでも大好評でした。
フォト フォト
時代を超えてキースの歌でも人気がある名曲だけに
デザート・トリップ、そしてラスベガスで聞くことが
できたのが実に嬉しい。リトルT&Aのスタジオテイクの様
キースとロニーがギターのリフに強弱をつけるのが見事。
フォト フォト
1981年のツアーではキースの曲も1曲だけだったが
今回はミックの喉を守るためにも3曲を披露。

キースのテーマ曲ともいえるハッピー、
ロニーも素晴らしいバッキングを聞かせてくれる。
キースのファンにはたまらない3連続のソロコーナー。
シドニーでも、ミックの喉を守るため3曲の熱唱でした。
フォト フォト
ミックがステージに戻り、ハーモニカを奏で
メンバーが中央に集まりリズム隊が固まると、
キースのギターが激しくリズムを決めてゆく
ミッドナイト・ランブラー。

長くリズムに起伏のあるナンバーだけに最初の
意思統一、リズム、呼吸の確認でメンバーが中央に集まる
ために撮影するファンにも人気がある名曲。
フォト フォト
ミックのシャウトにファンが呼応し、会場が小さく
感じられてゆくようだ。ミックも白地にグリーン他
多様な色を混ぜた衣装も初めて見ることができました。
スローにリズムが変わる後半から、一気にスピード
アップしてゆくエンディングはまさにライブの為の曲。
フォト フォト
一緒に歌うかい?と呼びかけるミス・ユーでは
ミックもリズム・ギターを気持ちよさそうに刻んでゆく。
ダリル・ジョーンズのベースも新たなミス・ユーの魅力を
引き出しビル・ワイマン時代とは違う名曲を確立させた。
フォト フォト
長年ストーンズのバック・コーラスを務めた
リサ・フィッシャーに変わりストーンズを支える
サーシャ・アレンのシャウトも素晴らしい
ギミー・シェルター、ミックと共に花道にせり出し
見事なまでのシャウトを披露しては観衆を魅了してゆく。
フォト フォト
ここラスベガスでもトランプとクリントンの討論会があり
トランプも好んで使用してきたスタート・ミー・アップ。

もはやスポーツ会場でもよく流されるBGMとしても
有名だが、ここラスベガスで披露されるスタート・ミー・アップは
選挙戦への応援歌のように感じられたのもラスベガス公演の魅力。
やはりこの曲は会場が盛り上がる絶好のナンバー。
フォト フォト
スクリーンに黒魔術の映像が流れ、炎を演出する
悪魔を憐れむ歌、本当に名曲の宝庫のコンサート。
バーナード・ファウラー、サーシャも前にせり出し
コーラス隊としてステージを更に盛り上げてゆく。
フォト フォト
曲が終わるたびに大歓声が起きミックが感謝のMC、
そしてブラウン・シュガーへ。キースも楽しそうに
ギターをかき鳴らしてゆく。ステージを右に、左へと
動き回るミック、曲の後半は観客を煽り、
ファンとの呼応を楽しんでいるようだ。
フォト フォト
フォト フォト
サンキュー、ラスベガス、
ファンタスティックな夜をありがとう!
フォト フォト
バンドはいったんステージを降りると会場は暗転するが
歓声、足踏み、手拍子の中、地元ラスベガスの
コーラス隊が登場し、美しいコーラスを聞かせる
無情の世界へ。フレンチホルンが流れ
ミック、キースがギターを弾きながら中央へ。
フォト フォト
ミックのアコースティックも美しい調べを奏でてくれる。
望みがいつも叶うとは限らない、
だけれど、努力すればいつか叶うかもと
歌われるこの歌は大統領に当選した
ドナルド・トランプが好んで使っていた曲だ。
フォト フォト
勝利宣言でもBGMには、この曲を使用していたのも
ストーンズにとっては本意ではなかったでしょうが
彼の勝利への執念は歌詞通りになってしまいましたね。
フォト フォト
コーラス隊への感謝を告げると、キースのギターリフが
炸裂するサティスファクションへ。
エキサイトするメンバーに、サウンド・リーダー、
キースのギターの金属音が気持ちよいナンバーに
アリーナの観客も席を立ち前に出て興奮状態に。
フォト フォト
ここラスベガスは2006年のツアーでミックの
お父さんがロンドンで亡くなり、父の最後にあってから
ロンドンからチャーター機で、コンサートの為に
駆けつけた場所でもあります。
フォト フォト
傷心のミックを全員がカバーするよう、ストーンズ
という家族が一丸となった当時の雰囲気を再現する
ようなコンサートを作り上げたのはさすがです。
フォト フォト
エンディングに向かいファンへの感謝、2階スタンドで
声援を送るファンに手を振り、感謝するミック。
最後のリフを弾き終え大観衆に応えるストーンズ、
4人の笑顔を確認するとバンドは挨拶を終え、
ドラム後方へ姿を消してゆきました。
フォト フォト
何とか苦労してやってきたアメリカ、
現地で知るキャンセルのくやしさ、
やっと見ることができた喜び、
今回の公演のファイナルが意味するものなど
多くの思いが込められた本公演。
やっと見ることができた充実感と安堵感。
フォト フォト
バンドが眠るラスベガスの朝日を眺めながら
機上の人になりました。
そしてフォーシーズンズ・ホテル
(一番手前の建物)に別れを告げ日本へ向かいます。

2016年10月22日 アメリカ・ネバダ州ラスベガス
              T−モバイル・アリーナ公演
1. Jumping Jack Flash
2. Let's Spend The Night Together
3. It's Only Rock'n Roll
4. Tumbling Dice
5. Ride 'em On Down
6. Paint It Black
7. Honky Tonk Women
--- Band introductions
8. Slipping Away (Keith)
9. Little T & A (Keith)
10. Happy (Keith)
11. Midnight Rambler
12. Miss You
13. Gimme Shelter
14. Start Me Up
15. Sympathy For The Devil
16. Brown Sugar
--- Band off stage
17. You Can't Always Get What You Want (with choir)
18. Satisfaction
フォト

ストーンズ、今回もスリリングだったけれども
最高のコンサートをありがとう。

そして日本到着時、誕生日を迎えました。
メッセージをくださったマイミクさん、
ありがとうございました。
最高のバースデーになりました!

注:2016年10月19日に当初、予定されていた
  公演は再公演の予定でしたが、正式に中止となり
  払い戻しされることになりました。
40 54

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年11月>
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930