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2016年11月24日13:43

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柳家さん喬 柳亭市馬 二人会

開催日  11月23日(水・祝)
会 場  兵庫 芸術文化センター 阪急 中ホール
座 席  A−11  \4200

「たらちね」  柳亭市坊
お初です
いきなり入りました
「携帯電話の電源はお切りください」だの「名前と顔を覚えて帰れ」もなし
上方ではありえない光景。
スッキリして結構でした
仕草も教えが行き届いて収まってます
本格派で大きくなりそう
概して江戸の噺家が連れてくる前座は筋がいい
数が多いと出来のいいのが混じるのか

「掛取り」  柳亭 市馬
五代目小さん門下のお二方、二人会は初めてだとか
跡でさん喬さんも確認してました
意外、江戸ではそうなのかも知れませんが関西ならごく自然の成り行き
聞きたい噺家で同門、当然の流れだと思いますが
さn喬さんの「西宮に感謝」に言葉に興業人間関係を勘ぐってしまいます

肝心の噺、三人目は三橋屋ではなく相撲好き
言い訳に今の上位陣を並べたが最後は飲みすぎて吐く方がいい
では大横綱が可哀そうか
得意の相撲甚句も出て絶好調でしたが最後まで羽織は取らず、
江戸前をきちんと披露した様子

「福禄寿」  柳家 さん喬
待ってましたの声が掛かる
こちらもマクラは少ないのは「掛取り」同様、
年の瀬にまつわりこちらではあまり演じられないネタをでこれ
拍手が起こる
皆さんよくご存知です

多くの観客には人情噺なんでしょうが不肖の息子の我が身には堪えます
惣領の名前禄太郎なんでしょうが私には六でなしにしか聞こえない

中入り

「松曳き」 柳亭 市馬
後半は砕けた雰囲気
師匠小さんが生きていれば101歳、87歳で亡くなりましたが最後まで元気でした
長生きしてますと褒章とか表彰とかも多くいただいてます
噺家初の国宝までになりましたが、弟子は頼りない
「師匠が国宝だって?払ってなかったのかい」なんて奴ばかりです

園遊会にもお招きいただきました。
天皇陛下、現在の陛下ではなく先代、なんて言っては叱られますが昭和天皇の御世
多数の方がお招きに預かりますが陛下と言葉を交わされるのは6人だそうです
事前に選ばれた方の前に侍従長が止まり、この方はと紹介されますとお言葉があります
隣の橋本聖子さんにお言葉があり噺家は素通りされると思っておりましたら
天皇が直々に「近頃、落語はどうですか?」と声を掛けて下さいました
何の準備もしておらず緊張した小さんは「はい、大部良くなりました」と答えたと
どういう意味か未だに判りませんが


「笠碁」  柳家 さん喬
師匠の思い出を少し
賭け事が嫌いでしたね
でも勝負事はお好きでした。
囲碁将棋などがお好きで有段者の免状も持ってます
昔アダチ龍光さんが楽屋でポーカーなさってました
日本一の手品師相手にポーカーする人の気が知れませんが
それを見た師匠が神聖な楽屋で、と一喝しました
以後そういった悪さは無くなりましたがイタズラはありました
内弟子時代の夏でした
弟子が集まり、暑いねなんてやってましたら
一人が冷蔵庫の缶詰を思い出しました
桃とパイナップル、扉を開けてみてましたら誰かが「いいんじゃあない」
中身を平らげて
昔の缶切りですからギザギザの周りに気をつけながら汁をすすります
(この間の仕草がなんとも言えない)
そうこしている所に師匠が暑い、暑いを連発しながら帰ってきました
冷蔵庫、の一言を聞いた途端皆逃げました
いつまでもそうしておられませんので覚悟を決め戻ります
「全部食っちまったのか?俺が一人で食べる訳ないだろう」
師匠はくどくは申しません、それで終わりです
2階の部屋に戻ろうと階段を上がりながらふと呟きました
「あれを楽しみに帰ってきたのになあ」
50年経った今もその姿を覚えています









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