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2016年10月05日07:12

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「いざ!日露交渉」

 いよいよ12月15日ロシアのプーチン大統領を迎えて、「日ロ平和条約交渉」が始まります。という事は、おおむねすでに内容が固まっているものと考えられ、プーチン大統領は「調印式」のために来られるのではないかと思います。だとしたら、もし、「日ロ交渉」の中身に疑義があれば、今のうちに日本国民としては問題化しておかなくてはなりません。その時に、日本側が「日ロ平和条約はゴール」だとの認識で「北方領土の返還さえ達成できれば、後はこれまで通り」という認識で臨むのか?それとも本気で日ロ関係をスタートさせて、弱体化するアメリカのプレゼンスを補ってもらう相手としてロシアを加えて、台頭する中国や北朝鮮に対抗する勢力の強化を目指すのか?はたまた、日本が再び経済成長を盛り返すために本気で「シベリア極東共同開発」に乗り出して、日米露で世界経済を動かすところまで突き進むのか?重要な分かれ目に来ています。

 したがって、その目標次第で現在取り上げられている日ロの「アジェンダ」に対する評価が違ってくることになります。ですから早い段階で国内の総合商社や大手企業に「日ロ交渉のアジェンダ」を評価してもらい、日本側にとっていかなるメリットがあり、そのためにはどこをどのように変更すべきかを具体的に構想しておかなければ、「勝手な政府の絵に描いた餅」に終わり、莫大なお金を使って後々大きな負担だけが残ることになります。

 今までのところ、両国から提出された「アジェンダ」は、

『ロシア側から』
 1.北海道ーロシアサハリン(樺太)−大陸との鉄道の建設
 2.エネルギー・ブリッジの構想
 3.ハバロフスク空港の改修
 4.医療機器や医薬品の技術移転
 5.北極圏やヤマル半島のLNG基地建設への投資

『日本側から』
 1.内視鏡など日本式医療の導入。ロシア人患者の受け入れ態勢の整備
 2.日本式の最新機器を配備したモデル郵便局の整備
 3.植物工場の導入支援。極東地域の農地開発を進める支援組織の設置
 4.中小企業のロシア進出支援
 5.ロシア向け観光プラン策定やビザの緩和

 となって居ます。これを見る限り、ロシア側は非効率で採算の合わない大事業を日本にやらせて、日本から物流や観光客を引き寄せて、日本に石油やガスを売り、先端医療技術をただでもらいたいというリクエストに見えます。つまり、この提案は日本側にとってどんなメリットがあるかをきちんと評価しなくてはなりません。なぜなら、一度きりの出費で済むむ話なら多少の出費は覚悟できますが、ロシア自体が自力で出来ない非効率不経済な課題を肩代わりさせられると、後々「無駄な犠牲の垂れ流し」になりかねないからです。例えば「ハバロフスク空港の改修」というような単純なものは、それが出来たら日本側にとってどんな利益がもたらされるかを見極めるだけで済みますが、「シベリア鉄道の日本乗り入れ」などは投資に見合う経済効果は見込めません。なぜなら現状でさえ「JR貨物」は宗谷本線を走っていない上、シベリア鉄道の軌道巾は日本の新幹線と同じ「広軌」であり、現状でも「北海道新幹線の札幌乗り入れ」でもなかなか実現できていないのに、それだけの投資をして十分な乗客や貨物を確保できる可能性が見えてこないからです。

 一方、日本側は「アリネタ」の中から適当に「メニュー」を取り出して見せたという感じで、「これで北方領土を返してくれたらいう事ない」というような「構図」になって居ます。ですから、『同床異夢』の感は免れません。ですから、ロシア側が我が国に支援を求めるなら、日本としては「ロシアにおける利権確立の権利を認めさせ、その上で石油ガスだけでなく、レアメタルをはじめとする鉱物資源、広大な森林資源、オホーツク海、ベーリング海の水産資源などを使った産業振興を図る企業進出を目指し、ロシア極東の繁栄で人口増加につながるメドが立たねば、鉄道インフラだけを整備してもメンテナンス・コストが膨らむだけで、ロシア側にもメリットがないことを説明すべきです。

 アメリカから帰国するときに、飛行機は千島列島に沿って南下してきます。するとそれぞれの島にまるで「富士山か?」と見間違うようなきれいな山が次々に現れます。僕個人としては「千島列島の観光開発」もぜひメニューに入れてもらいたいですね。
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