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2016年11月03日22:23

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はあ……父。

ツレアイとドライブに。
最近野菜が高くてあまり手が伸びないので、少しでも安いかしら、とドライブがてら、ほんのちょっと田舎の産直市に連れて行ってもらった。

うんうん、ちょっと安い!これならいつも行くスーパーの8掛けくらい!といろいろ買って、最後に地元フルーツを使ったジェラテリアでジェラートを食べてると……

近くのテーブルでお子様二人にジェラートを食べさせていた30代位のお母さんに地元の人らしきおじいさんがしきりに話しかけてる。
そりゃもうひっきりなしに、地元の歴史や地理などの知識をひけらかしているんである。

お母さんは子供の世話をしながらときどきお付き合い程度の相づちを打ってあげている。
かわいそうに、迷惑だろうなあ。

私、泣きそうになった。
私の父とそのおじいさんがダブったからだ。

私の父はちょっと頭は良かったが、最終的に夜間大学を中退したヒトだ。
だから本人は高卒だ。
でも進学校だった高校の同窓生は超難関大学卒だったり、大企業勤めだったり、国内の有名なプロジェクトのメンバーだったりした。
それが自慢で、かつコンプレックスだった。
そして実際本人もわりと博学だったもんだから、所かまわず、その知識をひけらかしてエバったりしてきた。
そんな話聞きたくもない周りの人たちは辟易していた。

家族は本当に恥ずかしかった。
実際、母は知人に「お宅のご主人はおエラくていらっしゃるから」と皮肉を言われたりいしていた。

まだ存命だが、ちょっとおとなしくなってぼけてきた父だ。
先日も旅行時にちょっと目を離したら、よその子供やその家族に講釈を垂れていた。
恥ずかしくって「お父さん!」と呼べずに
(弟の子供も一緒にいたので)「おじいちゃん、レストランの順番きたよ!」と声をかけた。

「お父さん」と声をかけてあげられなかった申し訳なさと、周りの人への申し訳なさと、ニンゲン(父)の自尊心の滑稽さと、家族の長年の恥ずかしさと、それでも一生懸命生きてきた老年への感謝と、全部一緒に、ある。

ジェラテリアで見かけたおじいさんの姿に、父に関するそんなもの全てがわっと寄せてきて、泣きそうになってしまったんである。

ぼちぼち男性の平均寿命を過ぎようとしている父である。







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