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2016年09月30日16:39

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『麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜』

8月29日からSBSの月火ドラマ『麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜』がスタート。
20話予定。

中国のウェッブ小説「歩歩驚心」を原作としたドラマ。中国でもドラマ化されて人気を博し、日本では『宮廷女官 若曦(ジャクギ)』というタイトルで放映された。
韓国SBSでの原題は『月の恋人−歩々驚心/麗』。
「歩々驚心」は「一歩一歩注意深く歩く」という意味だそうだ。
韓国ドラマとしては珍しく事前制作された。事前制作は成功しないと言われていた韓国ドラマだが、少し前のKBS2『太陽の末裔』がヒットしており、これもうまくいけば流れが変わるかも?

原作は18世紀序盤、清朝第4代皇帝康熙帝の時代を背景としているが、韓国SBS版は10世紀中ごろ高麗初代皇帝太祖王建の時代の末期から始まる。
康熙帝、太祖王建ともに母が違う息子がわんさといて跡目争いが激しかったわけだが、奇しくもどちらも第4皇子が後に皇帝になるという共通点がある。
そして、ドラマではどちらもツンデレ第4皇子が主人公。他の皇子たちと隠然とした葛藤がある立場だ。ここに現代からタイムスリップしてきたヒロインが現れ、政治的争いだけでなく恋の駆け引きでも引っ掻き回すというお話になっている。

『宮廷女官 若曦(ジャクギ)』では、最初は現代に戻る方法を模索していたはずのジャクギが、いつのまにかそんなことをすっかり忘れたように清朝に溶け込んで恋の駆け引きに夢中になっていたが、韓国SBS版では最初から戻ることすら考えていないような・・・。また、ジャクギは結構な歴ジョで歴史を変えてしまうかもと苦悩する部分があるが、ヒロイン、ヘ・スは歴史をあまり知らないようでどうなることやら。
とにかく、ジャクギとは構成はほぼ似ているが、細かいところではだいぶ異なる話になると思われる。

光宗を主人公にしたドラマは2002年のKBS1『帝国の朝』(94話)と2015年のMBC『輝いたり狂ったり』(24話)がある。『帝国の朝』はほぼ史料に沿って作られており、歴史を概観するのに良いだろう。

1週間前に放送開始したKBS2『雲が描きし月の光』とは同時間帯で、ウェッブ小説原作の史劇という共通点を持ったライバル番組になる。
なお、この時間帯(月火22時台)の前番組はともにメディカルドラマでKBS2は『ビューティフルマインド』、SBSは『ドクターズ』。こちらは同日スタートだったが視聴率的には『ドクターズ』が平均4倍以上の差をつけて圧勝し、『ビューティフルマインド』は早期打ち切りの憂き目に遭った。さて、今回は?


■関連年表
907 (唐滅亡/中国は五代時代に入る)
918 王建、高麗を建国
926 (渤海滅亡)
935 新羅、高麗に帰順
936 後百済滅亡/高麗、半島を統一
943 王建逝去/王建長男の恵宗即位
945 恵宗逝去/王建三男の定宗即位
949 定宗、弟のワン・ソに譲位/光宗即位/定宗逝去
975 光宗逝去/光宗長男の景宗即位
979 (宋、中国を統一)
(日本は平安時代/藤原氏の隆盛)


■視聴率推移(TNmS全国版)
1話:7.9%
2話:8.9%
3話:7.1%
4話:6.1%
5話:6.2%
6話:5.1%
7話:5.2%
8話:5.3%
9話:6.1%
10話:6.4%
11話:6.5%

1週早く始まった『雲が描きし月の光』が2週目にぐ〜んと数字を伸ばして時間帯トップに立ち、『麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜』は大きく差をつけられて最下位をひた走っている。
タイムスリップものは『Dr.JIN』も『神医』も冴えない成績で終わっており、韓国人はあまりお好きではないかも。


・『麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜(달의 연인 보보경심 려)』サイト&データ
http://program.sbs.co.kr/builder/programMainList.do?pgm_id=22000009610
■原作
桐華(中国女流作家)著のウェッブ小説「歩歩驚心」
■脚本
チョ・ユニョン
■演出
キム・ギュテ(このろくでなしの愛、彼らが生きる世界、IRIS、その冬風が吹く、大丈夫愛さ)

■登場人物 <実在した人物の生没年>
王昭〔ワン・ソ〕(イ・ジュンギ)
  太祖王建の第4皇子/後の4代皇帝光宗<925〜975>
コ・ハジン/解樹〔ヘ・ス〕(イ・ジウン=IU)
  現代から10世紀に魂がタイムスリップした娘
   ハジン=21世紀の化粧品会社社員
   ヘ・ス=第8皇子ワン・ウクの正室の従妹
王旭〔ワン・ウク〕(カン・ハヌル)
  太祖王建の第8皇子/ワン・ソの異母弟<?〜969>
  ★本当は何番目の皇子か不明だが原作に合わせて8番目に設定した模様。
王堯〔ワン・ヨ〕(ホン・ジョンヒョン)
  太祖王建の第3皇子/ワン・ソの同母兄/後の3代皇帝定宗<923〜949>

王郁〔ワン・ウク〕(ナム・ジュヒョク)
  太祖王建の第13皇子/ワン・ソの異母弟/別名:伯牙〔ペガ〕<?〜996>
王恩〔ワン・ウン〕(ピョン・ベッキョン@EXO)
  太祖王建の第10皇子/ワン・ソの異母弟<?〜945>
  ★功臣で後に反乱を起こす王規〔ワン・ギュ〕の孫
王貞〔ワン・ジョン〕(チス)
  太祖王建の第14皇子/ワン・ソの同母弟<?〜?>
王武〔ワン・ム〕(キム・サノ)
  太祖王建の第1皇子/皇太子/ワン・ソの異母兄/後の2代皇帝恵宗<912〜945>
王垣〔ワン・ウォン〕(ユン・ソノ)
  太祖王建の第9皇子/ワン・ソの異母弟<?〜?>

崔知夢〔チェ・ジモン〕(キム・ソンギュン)
  高麗の重臣/天文と占いの専門家<906〜987>
皇甫〔ファンボ〕・ヨンファ(カン・ハンナ)
  太祖王建の娘/ワン・ウク旭の妹/後の光宗妃大穆王后<?〜?>
太祖王建〔テジョ・ワン・ゴン〕(チョ・ミンギ)
  高麗初代皇帝/ワン・ソたちの父<877〜943>
神明順成王后〔シンミョンスンソンワンフ〕(パク・チヨン)
  太祖王建の第3妃/ワン・ヨ、ワン・ソ、ワン・ジョンの母<?〜951>
神静王后〔シンジョンワンフ〕(チョン・ギョンスン)
  太祖王建の第4妃/ワン・ウク旭、ファンボ・ヨンファの母<?〜983>
朴守卿〔パク・スギョン〕(ソン・ドンイル)
  高麗の開国功臣<?〜964>
オ尚宮(ウ・ヒジン)
  皇宮茶味園の最高尚宮/ヘ・スの師匠
解〔ヘ〕氏夫人(パク・シウン)
  ワン・ウク旭の正室/ヘ・スの従姉
  ★史料上はワン・ウク旭の正室は柳〔ユ〕氏夫人
チェリョン(チン・ギジュ)
  ヘ・スの侍婢で友
ウヒ(ソヒョン@少女時代)
  皇宮の妓女/実は後百済の最後の王女/金剛〔クムガン〕の娘
パク・スンドク(チ・ヘラン)
  ワン・ウンの夫人/パク・スギョンの娘<?〜?>
  ★史料上は太祖王建の第28夫人になっている
朴英規〔パク・ヨンギュ〕(チェ・ビョンモ)
  高麗の功臣/元は後百済の将軍で裏切者<?〜?>
王式廉〔ワン・シンニョム〕(パク・チョンハク)
  太祖王建の従弟/西京の実力者<?〜949>


8人の皇子はすべて太祖王建の息子だが、それぞれの素性をまとめると、

王武〔ワン・ム〕<912〜945>
  第2妃・荘和王后〔チャンファワンフ〕の息子
  後の2代皇帝恵宗〔ヘジョン〕
王堯〔ワン・ヨ〕<923〜949>
  第3妃・神明順成王后〔シンミョンスンソンワンフ〕の次男
  後の3代皇帝定宗〔チョンジョン〕
王昭〔ワン・ソ〕<925〜975>
  第3妃・神明順成王后〔シンミョンスンソンワンフ〕の三男
  後の4代皇帝光宗〔クァンジョン〕
王旭〔ワン・ウク〕<?〜969>
  第4妃・神静王后〔シンジョンワンフ〕の息子
  次男が6代皇帝成宗〔ソンジョン〕になる
  妹は光宗妃の大穆王后〔テモクワンフ〕/長女は千秋太后〔チョンチュテフ〕
王垣〔ワン・ウォン〕<?〜?>
  第9夫人・東陽院夫人〔トンヤンウォンプイン〕の次男
  孝隠太子〔ヒョウンテジャ〕と称される
王恩〔ワン・ウン〕<?〜945>
  第17夫人・小広州院夫人〔ソクァンジュウォンプイン〕の息子
  広州院君〔クァンジュウォングン〕と称される
  ウンはドラマ上の名で実際の名は不詳
王郁〔ワン・ウク〕<?〜996>
  第6妃・神成王后〔シンソンワンフ〕の息子
  息子が8代皇帝顯宗〔ヒョンジョン〕になる
王貞〔ワン・ジョン〕<?〜?>
  第3妃・神明順成王后〔シンミョンスンソンワンフ〕の四男
  文元大王〔ムヌォンデワン〕と称される

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