●映画鑑賞メモ「怒り」9月17日より公開　

●映画鑑賞メモ
「怒り」9月17日より公開　

吉田修一原作の「悪人」を映画化した李相日監督が
同じ原作者の作品にチャレンジした野心作。
人の心の隙間に入りこむ"疑い"の恐ろしさをまざまざとみせる
クライム群像劇。
東京・八王子で残忍な殺人事件があった。
犯人は現場に「怒」という血文字を残し逃亡。
顔を整形して行方不明となった。
それから1年、
東京の同性愛者の発展場である日一人の男が拾われる。
千葉の漁港に暮らす漁師の洋平と訳あり娘の愛子の前に
謎の青年が現れて仕事を手伝う。
親の事情で新天地沖縄に引っ越してきた女子高生・泉は、
誰もいないはずの島に人が勝手に棲んでいることに気が付く。
どの役者も存在感あるので、
同時進行で展開される物語に誰を信じ、誰を疑ったらよいのか
観ている側もどんどんと翻弄されてしまう。
良くできたパズルのような人間ドラマだ。