今日はデュエルの話をアップします。
やっと遊星ｖｓ愛姫が決着しました。
そして、４０話の時にC・トベルトさんよりいただいた「月に浮かぶ黒い蝶」をようやく登場できました。
当初より考えていましたが、今頃ようやくできました。C・トベルトさん、提供ありがとうございました！
以前の話からほとんど鏡音リンの話だったので前話を載せておきます。
気が向いた方は前話もどうぞよろしくお願いします。
４７話
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「招かれざる決闘者」 その４８
愛姫の場に光輝く神の龍、青眼の光龍が現れる。神々の中でも最高ランクの神であり、３幻神の最高位の神、ラーの翼神龍を効果破壊できる数少ない神だ。その神の圧倒的な存在感がフィールドを支配する。その攻撃力は７０００。その攻撃を許せば遊星に勝機は無い。
「青眼の光龍・・・だが、これは特殊召喚。ならばスターダスト・ウォリアーの効果！このカードをリリースして特殊召喚を無効にする！」
スターダスト・ウォリアーが光の粒となり、特殊召喚自体を無効にする。だが、光の粒は青眼の光龍の前に完全に弾かれてしまった。
「何！？」
スターダスト・ウォリアーの奮闘も虚しく青眼の光龍は何事もなかったかのようにフィールドに降臨し、その威光がフィールドを包み込んだ。
「ダメだよ。青眼の光龍はランクで言うとラーの翼神龍と同じ。いくらスターダスト・ウォリアーでも青眼の光龍には届かないよ！」
青眼の光龍（ブルーアイズ・シャイニング・ドラゴン） 愛姫仕様
龍神族/神 神属性 ★１０
神の召喚には自分の場の「青眼の究極竜」１体を生贄に捧げなければならない。�，海離�ードの攻撃力は墓地のドラゴン族モンスター１体につき５００ポイントアップする。�△海離�ードが受けるカード効果は有効か無効かをこのカードのコントローラーが決定する。��このカードをリリースして発動する。相手フィールド上のカード１枚を破壊する。この破壊は無効にできず相手ターンでも発動できる。相手フィールド上にカードが無い場合、相手はすべてのライフを失う。
攻撃力 ３０００ 守備力 ２５００
愛姫の言葉に青眼の光龍が咆哮をあげて応える。この世の物とは思えない神の咆哮、普通の人間ならばこの咆哮を受けただけで生死に関わる精神的なダメージを受ける。さすがの遊星も神を前にして体が委縮するのを感じた。
「くっ・・・」
スターダスト・ウォリアーが効果を発動したことで遊星の場の唯一のモンスターが姿を消してしまった。
青眼の究極竜 召喚条件としてリリース
青眼の光龍 攻撃力 ３０００→７０００ ★１０ 手札から特殊召喚
スターダスト・ウォリアー リリース 特殊召喚無効
青眼の光龍 自身が受ける効果無効 特殊召喚成立
「えっと、今のでお兄さんの場にはモンスターはいなくなっちゃったね。青眼の光龍でお兄さんにダイレクトアタックだよ！シャイニング・バースト！！」
青眼の光龍が大きな口を開け、その口内に爆発的なエネルギーが集中する。青眼の究極竜をはるかに超えるその超エネルギーが遊星に向かって発射された。轟音と共に特大の破壊光線が遊星を襲う。
「くっ、罠カード『くず鉄のかかし』！」
遊星の前にくず鉄のかかしが現れ、遊星の盾となる。だが、その特大の破壊光線はくず鉄のかかしを飲み込んで遊星へと向かって行った。
「無駄だよ！青眼の光龍に罠は効かないよ！」
青眼の光龍は最高ランクの神、当然神に対する罠カードはすべて無効となる。それでもくず鉄のかかしが仕掛けてあったからこそ青眼の光龍の抹殺効果を防ぐことはできていた。っこれで何もカードが無かったら青眼の光龍の第３の効果でプレイヤー自体が抹殺されていた。だが、遊星の手札はジェット・シンクロンの効果で手札に加えたジャンク・シンクロンだけだ。もはやこの攻撃で終わりかと思われた。
「まだだ！墓地の『クリアクリボー』の効果発動！このカードを除外してデッキからカードを１枚ドローする！そのカードがモンスターカードだった場合、そのモンスターを特殊召喚し攻撃をそのモンスターに移し替える！」
クリアクリボー
天使族/効果 光属性 ★１
「クリアクリボー」の(2)の効果は１ターンに１度しか使用できない。(1)：ダメージを与えるモンスターの効果を相手が発動した時、このカードを手札から捨てて発動できる。その発動を無効にする。(2)：相手モンスターの直接攻撃宣言時、墓地のこのカードを除外して発動できる。自分はデッキから１枚ドローする。そのドローしたカードがモンスターだった場合、そのモンスターを特殊召喚できる。その後、攻撃対象をそのモンスターに移し替える。
攻撃力 ３００ 守備力 ２００
遊星の場に巨大なクリボーが現れる。雪鏡から聞いていたデータには遊星のデッキにこのカードは入っていないはずだ。
「クリアクリボー！？いつの間にそんなカードを！？」
「これは俺が過去にタイムスリップした時、遊戯さんから譲り受けたカードだ。俺の最初のターンに墓地へ伏せておいた。」
「そ、そんな事実、雪鏡ちゃんからは聞いてない。やっぱり次元がちょっとずれてるんだ。」
不動遊星が過去へ行ったという事実はある。だが、その次元において過去の人物からカードを譲り受けたというデータは無い。愛姫が次元のゆがみを作ってしまった時にどこかがこじれてしまっていたようだ。
「俺はクリアクリボーの効果でカードをドロー！」
遊星の場のクリボーが光を放ち、遊星のデッキからカードを１枚引き寄せる。遊星が引いたカードはモンスターカード、ロードランナーだった。
「俺が引いたのはモンスターカードだ！俺はロードランナーを守備表示で特殊召喚！！」
クリボーに亀裂が入り４つに割れる。その内部から現れたのは今ドローしたロードランナーだった。完全に愛姫の予想を超えた出来事だった。
「うぅ・・・青眼の光龍！ロードランナーに攻撃続行だよ！」
特大の破壊光線はそのままロードランナーの方へと向かっていく。だが、ロードランナーはすばしっこい動きでその場から逃げ出し、破壊光線は何もない場所へ命中し爆発した。
「攻撃を避けちゃった！？」
「ロードランナーは攻撃力１９００以上のモンスターとの戦闘では破壊されない！」
戦闘で破壊されない効果、これは神に対する効果ではないため、たとえ神であっても無効にはできない。
青眼の光龍 攻撃力 ７０００ 直接攻撃
くず鉄のかかし 攻撃無効
青眼の光龍 罠無効 くず鉄のかかし無効、墓地へ 攻撃続行
クリアクリボー 墓地から効果発動 除外
遊星 カードドロー ロードランナー 守備力 ３００ ★１ 特殊召喚 戦闘破壊無効
「うーん、可愛い鳥さんなのに・・・可哀想だけど青眼の光龍の効果！青眼の光龍をリリースしてフィールド上のカード１枚を破壊するよ！ロードランナーを破壊して！シャイニング・ノヴァ！！」
青眼の光龍がその身を光の柱に変えてフィールド上のカード１枚を確実に破壊する。ラーの翼神龍のゴッド・フェニックスと同等の威力を持つ最強の技だ。当然、小さなモンスターに過ぎないロードランナーにこれを防ぐ手立てはなく呆気なく光の粒となって消えた。
「ロードランナーが・・・」
神の一撃は想像以上に激しく、ダメージを受けているわけでないのに遊星を襲う反動は思いのほか大きかった。
「エンドフェイズ、青眼の光龍は私の蘇生魔法で生き返る！聖天使の再生！」
愛姫が青眼の光龍の亡骸に光輝く息を吹きかけると青眼の光龍が元の姿に戻り、再び神の咆哮をフィールドに木霊させた。
「スターダスト・ウォリアーもエンドフェイズで蘇る！」
フィールドに魔法陣が現れ、スターダスト・ウォリアーが蘇る。
「私はこれでターンエンドだよ。」
愛姫 LP ４０００ 手札×０ モンスター×１ 伏せ×０
圧倒的な神の力を見せつけられた遊星、心の奥に恐怖の感情が芽生えるのが分かる。未だに攻撃力７０００を超える神を倒す手段が分からずにいた。
「何とか凌いだが、あの青眼の光龍をどうやって倒せば良い？俺のターン！」
遊星 LP ３００ 手札×２
遊星はドローしたカードを確認すると雑念を払いカードを切った。今は自分のデッキを信じて前へ進むしかない、遊星はそう思った。
「俺は魔法カード『アクセル・ドロー』を発動！自分の場にレベル８以上のシンクロモンスターがいる時、デッキからカードを２枚ドローする！」
アクセル・ドロー 通常魔法
自分の場にレベル８以上のシンクロモンスターが存在する場合のみ発動できる。デッキからカードを２枚ドローする。「アクセル・ドロー」は１ターンに１度しか発動できない。
アクセル・ドロー ドロー×２
遊星 手札×１→３
遊星が渾身の想いでカード２枚ドローした。そのカードの中に見慣れないカードがあるのに気づき、思わず遊星はつぶやいた。
「このカードは・・・？」
「どうしたの、お兄さん？」
「俺の知らないカードが・・・」
「え？そっか、お兄さんは私の儀式で私達と同じに進化したんだよ。きっとそれはお兄さんの新しい力だよ。」
デュエルモンスターのカードは日々進化する。これまで遊星もシューティング・スター・ドラゴンやスターダスト・ウォリアーなど数多くの進化を遂げてきた。聖天使と同じ力を得た遊星はここで新たな力を得たのだった。遊星はカードに書かれているテキストを確認すると勝利への方程式が見えてきた。
「そうか、それなら行ける。俺はジャンク・シンクロンを召喚！」
『ハァ！！』
ジャンク・シンクロンが遊星のフィールドに現れる。
「ジャンク・シンクロンの効果でスピード・ウォリアーを復活させる！」
ジャンク・シンクロンが地面に光の穴を開け、その穴からスピード・ウォリアーが飛び出してきた。これで遊星のシンクロ召喚の布石が完成したかに見えた。
「シンクロ召喚？でもジャンク・ウォリアーはもうお兄さんのエクストラデッキにはいないはず？」
「ああ、だから俺の狙いはシンクロ召喚ではない。このカードの発動条件を揃えるためだ！」
「え？」
遊星の狙いがシンクロ召喚ではない。それを聞いて愛姫は驚いた。シンクロ召喚こそが遊星の基本戦術だからだ。遊星は今、その常識を覆すカードを繰り出そうとしていた。
「俺は手札から『月に浮かぶ黒い蝶』を発動する！」
「ええ！？何、そのカード！？」
「俺はジャンク・シンクロンとスピード・ウォリアーをリリースしてこのカードを発動！」
ジャンク・シンクロンとスピード・ウォリアーが光の粒となり、フィールドを夜の闇に包み込む。一瞬真っ暗な空間になったかと思いきやその後に出た巨大な月が辺りを幻想的な光で包み込んでいた。そんな非常に綺麗な月に愛姫も見惚れている。
「空に綺麗な月・・・あれ？何だか綺麗な蝶々さんが飛んでる？」
月の光に浮かび上がるのは月の光の影となって映る黒い蝶。月の魔力を極限にまで受けた魔法の生命体。それはフィールドと墓地のモンスターに不思議な力を与える力を持った蝶だった。
「このカードは墓地のレベル１０以上のモンスターを除外して、自分の場の除外したモンスターと同じレベルのモンスター１体にフィールド上のモンスター１体と同じ名前と攻撃力を与えるカードだ！」
「同じ名前と攻撃力！？」
「『月に浮かぶ黒い蝶』の効果により墓地のセイヴァー・スター・ドラゴンを除外！そしてその力はスターダスト・ウォリアーに宿り、君の場の青眼の光龍と同じ攻撃力を得る！
月に浮かぶ黒い蝶 通常魔法
自分の場のモンスター２体をリリースして発動する。自分の墓地のレベル１０以上のモンスター１体を除外する。その後、自分の場の除外したモンスターと同じレベルのモンスター１体はフィールド上のモンスター１体と同じ名前と攻撃力を得る。その攻撃力はこのターン、常にそのモンスターと同じとなる。
スターダスト・ウォリアーにセイヴァー・スター・ドラゴンの魂が宿り、フィールドを支配する力が宿る。フィールド上で一番強いモンスターと同じ名前と攻撃力を得ることに成功した。青眼の光龍と同じ姿をしたスターダスト・ウォリアーが誕生した！
「これでスターダスト・ウォリアーの攻撃力は青眼の光龍と同じ７０００になる！」
月に浮かぶ黒い蝶 発動コスト モンスター２体リリース
セイヴァー・スター・ドラゴン 除外
スターダスト・ウォリアー 青眼の光龍と同じ力を得る 攻撃力 ７０００
「攻撃力７０００！？さすがお兄さん、凄すぎる進化だよ。でもね・・・青眼の光龍の効果は相手ターンでも発動できるんだよ！行け！シャイニング・ノヴァ！！スターダスト・ウォリアーを破壊して！！」
青眼の光龍が光の柱となり、スターダスト・ウォリアーを飲み込んでいく。その圧倒的な力でスターダスト・ウォリアーは光の粒となって消えた。そのあまりに激しい衝撃が遊星を襲う。
「ぐわあああ！！」
「残念だったねお兄さん、これでお兄さんの切り札は無くなっちゃったよ。いくら青眼の光龍と同じ力を得たとしてもちょっと足りなかったね。お兄さんのエンドフェイズに私の青眼の光龍は私の力で生き返るからもうお兄さんに勝ち目は・・・」
「これを待っていた！」
「え？」
頼みのスターダスト・ウォリアーが破壊されたにもかかわらず遊星はフッと笑って言った。スターダスト・ウォリアーが破壊されることはすでに遊星の勝利への方程式に組み込まれていたのだ。
「青眼の光龍、その攻撃力は７０００。確かに高い攻撃力だが越えられないほど高いわけではない。だから俺がその攻撃力に追い付いたとき君は青眼の光龍の破壊効果を使うと思っていた。」
「そんな・・・」
青眼の光龍の破壊効果、ロードランナーを破壊された時に相手ターンでも発動されることを考慮に入れていた。愛姫が焦って青眼の光龍の力を見せすぎた結果だ。
「スターダスト・ウォリアーが相手によってフィールドを離れた時、ウォリアーシンクロモンスターをシンクロ召喚扱いで特殊召喚する！出でよ、ニトロ・ウォリアー！！」
スターダスト・ウォリアーが死に際に放った魔法陣から現れたのは緑色の屈強な体を持つ戦士、ニトロ・ウォリアーだった。
青眼の光龍 効果発動 リリース 強制破壊
スターダスト・ウォリアー 破壊 効果発動
ニトロ・ウォリアー 攻撃力 ２８００ ★７ シンクロ召喚
「ニトロ・ウォリアー、でも攻撃力は２８００。私へは届かない！」
ニトロ・ウォリアーの姿を見た愛姫はその攻撃力に安堵している様子だった。一気に４０００以上のダメージを与えないと愛姫を倒すことはできない。ニトロ・ウォリアーでは明らかに力不足だった。だが、それは遊星も理解している。
「ああ、確かに届かない。だが、仲間の力があれば別だ！！」
「仲間？」
仲間の力、遊星が最も大切にしている絆の力。仲間がいることで何倍もの力を発揮することができる。どんな相手でも必ず打ち倒すことができる。遊星はそう信じている。
「そう、これが俺の全身全霊をかけた最後の切り札だ！俺はニトロ・ウォリアーをリリースしてターレット・ウォリアーを手札から特殊召喚する！！」
ターレット・ウォリアー
戦士族/効果 地属性 ★５
このカードは自分フィールド上の戦士族モンスター１体をリリースして手札から特殊召喚できる。 この方法で特殊召喚したこのカードの攻撃力は、リリースしたモンスターの元々の攻撃力分アップする。
攻撃力 １２００ 守備力 ２０００
ニトロ・ウォリアーをリリースして現れたのは金色の体を持つロボットのような戦士、ターレット・ウォリアーだ。戦士の遺志を継ぎ、自分の力を上げる力を持っている。
「ターレット・ウォリアー？」
「ターレット・ウォリアーの攻撃力はリリースしたモンスターの元々の攻撃力分アップする！ターレット・ウォリアーの攻撃力は１２００、そしてニトロ・ウォリアーの攻撃力は２８００。よってターレット・ウォリアーの攻撃力は４０００だ！」
ニトロ・ウォリアー コストとしてリリース
ターレット・ウォリアー 攻撃力 １２００ ★５ 特殊召喚
ターレット・ウォリアー 効果発動 攻撃力＋２８００ 攻撃力 １２００→４０００
「攻撃力４０００！？」
攻撃力が４０００になった。それはつまり愛姫を倒す絶対条件、４０００ポイントのダメージを与えることができる！
「行くぞ！バトルだ！ターレット・ウォリアーでプレイヤーにダイレクトアタック！！リボルビングショット！！」
ターレット・ウォリアーが放った弾丸が愛姫を捕らえ、愛姫はその衝撃で後ろに吹っ飛ばされていった。
「きゃああああ！！！」
ターレット・ウォリアー 攻撃力 ４０００ 直接攻撃
愛姫 LP ４０００→０
勝者 不動遊星
「よし！！」
「うぅ・・・あっちゃあ負けちゃった。やっぱりお兄さんは凄いや。雪鏡ちゃんでも勝てないはずだよ。」
吹き飛ばされた愛姫は自分の羽を広げて何とか受け身を取っていた。力なく羽を羽ばたかせゆっくりと地上へ下りながら遊星を見て言った。
「いや、君たちも大したデュエリストだった。これほど白熱したのは久しぶりだった。」
「えへへ・・・」
地上に降りた愛姫は遊星を見上げる形になる。素直に褒められたことがうれしかった。
「さて、俺はもう行く。そろそろバクラとか言う奴を見つけ出さないと。」
そう言う遊星は足を引きずっている。所々に血が滲み出ていてとても痛々しい姿だった。
「待って、お兄さん。その怪我じゃ・・・」
「痛ぅ、確かにあちこちが痛むな。」
激しいデュエルを繰り広げた結果、遊星は致命傷とまでは行かないまでもかなりの重傷を負っていた。
「お兄さん、ちょっとだけ私の方に顔を近づけてくれる？」
「え？あ、ああ・・・こうか？」
遊星が愛姫の前に跪き顔を愛姫の方に寄せる。すると満面の笑みで愛姫は頷いた。
「うん。」
愛姫は遊星の頬に手を当て目を閉じ、淡い光を放ち始めた。暖かくて優しい光はとても心地良いものだった。
「何だ・・・暖かいし心地が良い・・・それに体の痛みが無くなっていく？」
みるみるうちに遊星の傷がふさがっていく。遊星の破れた服も綺麗に元通りに治っていく。不思議だと思いながらもあまりの気持ち良さに思考が止まり、その行為に身を任せた。
「はい、終わったよ。聖天使の吐息（エンジェリック・ブレス）、体力を完全に回復する私の得意魔法なんだよ。」
「そうか、ありがとう。何だか体に羽が生えたような気分だ。」
遊星が手を動かすと本当に疲れと言う疲れが吹っ飛んだ清々しい気分だ。本物の聖天使の力を垣間見た遊星は素直に感動していた。体が回復したことで遊星の中でこれから倒すべき相手への闘志が燃える。
「お兄さん、バクラはこの世界で一番強い神様を従えてるんだ。今のお兄さんなら大丈夫だと思うけど。気を付けてね。」
「ああ、誰が相手だろうと悪い奴を野放しにはしない。必ず倒して見せる！」
こうして遊星はバクラの元へと歩を進めていくのだった。
・・・・・
今日はここまで。
遊星が無事勝利しました！当初はクェーサーでトドメとか考えていましたが、
青眼の光龍の登場でちょっと予定を変更してターレット・ウォリアーでフィニッシャーとなりました。
愛姫の青眼の光龍は自身の蘇生魔法で１ターンに１度確実にカードを破壊できる凶悪効果で
カードが無い場合プレイヤーが敗北するとんでもカードでした。
長期戦になれば不利になる一方なので早々の決着となりました。
月に浮かぶ黒い蝶は４０話の頃、マイミクのC・トベルトさんから４０話記念に提供していただきました。
その時からずっと遊星vs愛姫で使おうと思っていたんですがやっと日の目を見れました。
改めてC・トベルトさん、提供ありがとうございました！
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