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2016年08月01日11:57

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読書感想文シリーズその969「猫又お双と一本足の館」

「猫又お双と一本足の館」
周木 律
角川文庫
2016年8月1日読了

[角川書店による内容紹介]
http://www.kadokawa.co.jp/product/321512000045/
些細なことでぎくしゃくし、姿を消したお双。お双を探す隆一郎はやがて、一本足で立つ不思議な館へ招かれる。そこにはお双と、4匹の猫又がいた。ふたりは無事仲直りするが、隆一郎が容疑者となる事件が起こり!?

[読書感想文]
当初から誰に向かって何を提示したいのかがわかんないながら,雰囲気がよかったのでフォローしていたわけで,その意味ではもう終わりかとも想うんだけどさ.とはいえ,この最終巻はいかんな,いろんな意味で.なにをどう書いてもネタバレするので,奥歯に物が挟まるような言い方しかできんのが,また腹立つとこよね.もっともいかんのは,もちろんミステリとしての決着のさせ方だの.製作サイドが設定したオーディエンス対策なのかもしれんが,たとえそーだとしてもこれはいかん.その可能性が仄めかされてたとはいえ,アンフェアにもほどがあるので,こっちとしては捨ててたわけよ.つか,むしろその仄めかしを技術的に評価してたくらいだっつーの.で,仮にこの決着方法の前段階(だぁぁぁ! めんどくさい)までに限って議論するとしても,まぁ動機論はともかくとして,アレに依存したこのトリック(問題の決着に持って行くために,あのヒトがあぁした時点で,そりゃもーびっくり)を使っちゃおしまいさね.せっかく,先行2巻でアレをミステリとしての根幹に影響させず,さすがミステリ作家として矜恃を保っててエラいと評価してたのに,ここへ来てなんでまた.
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