いつかビートルズの事はまとめて書こうと思ってたので、ぼつぼつ始めようかと。
理由ね、いや、まず音楽が好きな人に普通にビートルズをおすすめしたい。それはそれとして、バンドをやってる人のなかで、突っ込んでビートルズの話をできる人が思ったより少なくて驚いているのだ、昔から。
趣味で音楽を聴く立場の人は、自分の好きな音楽を聴くのが一番いいし、それにどうもこうも言えない、そこに何も言うつもりはない。ただ、逆に音楽を聴かせる立場の人はそうは言ってられない。たくさんの人に聴いてほしいと思うなら、自分の趣味よりも、周りがどう思うか、が大事だからだ。評価は周りが決めるので。
となると、音楽を勉強しないといけない。学ぶつもりがあって、その領域がロック/ポップ・ミュージックなのなら、ビートルズは必ず通らないといけないと思っているのだ。あそこが原点で、あそこが基準だ。ここを知らないと「正しいメロディ」というのがわからないまま、基準があいまいなままで音楽の世界にいることになるし、となれば、この世界で成功する事は、まず難しいからだ。
バンド始めて、例えば○○ってバンドのコピーやりたいのでドラムお願い、と女の子に言われる。その子が候補曲を持ってくるんだけど、「よりによって、なんでこんな曲を選ぶんだ？他にもっといい曲あるじゃないか」って事がよくあるんだよね。そう、いいメロディ、本物のメロディを知らないのだ。かわいそうだけど、これって割と致命的でさ。そういう子とは結局音楽で深いレベルでの話もできないし（会話にならない）、バンドを長く続ける事もなかった。
誤解が無いように繰り返すけど、「何を聴こうと私の勝手じゃない、あなたの指図なんて受けないわよ」って言われるのは全くその通りだし、正しくて、そこを何も否定してないのだ、趣味で聴いている人には。学ぼうとしている人たちに対して、ビートルズの事を言いたいだけなのだ。
で、何か書くことによって、ビートルズをあまり聴いてない人（全く聴いてないってことは、この世で普通に生きてたらありえないから）に、興味を持ってもらえたら、こんなにうれしい事はないと思い。
ま、もちろん、メロディにいい悪いの方程式がある訳じゃないから、普遍的に正確に２０点、９０点って決めれるわけじゃない。あるのは、どれだけみんなに聴かれて、そして、それが長持ちしたかだ。絶対的な基準って、それくらいしかないと思うんだけど、瞬間的に世界中で聴かれた人数/規模、そしてその後、長持ちした期間、ビートルズはともに圧倒的だし、歴史がその正しさを証明している。それは間違いなく言えると思うんだよね。
日本のバンド界にもメロディメイカーと呼ばれる人はたくさんいて、それが山下達郎だったり、サザン、ミスチル、ドリカム（「LOVE LOVE LOVE」素晴らしい…）、民生、L-R、くるり、チャットモンチーだったりと、他にもたくさんいるけど、やはり共通の言語/基準はビートルズだと思う。
じゃあ、ビートルズの何を聴けばいいの？と言われると、ほんとはフルアルバム全部を聴けばいいよなぁと思ってる、活動期間はたった7年間だし、大した枚数じゃないしさ。その割に全アルバムのクオリティがとんでもなく高くて、基本、収録曲に駄作が無いからだ。絶対聴いてて飽きないと思うし、興奮して次から次へと手が伸びると思う。はっきりいって、他のアーティストのアルバム１００枚聴く時間あったら、真っ先にビートルズ聴いたほうがいい。順番はそれが正しいとさえ思っている。
＊まぁ、とはいえ、まずはベストの「赤盤・青盤」なのかな…。「マジカルミステリーツアー」の名曲群も、ほぼ入ってるしね。どうしてもアルバムとして通して聴いてほしい作品として「リボルバー」、「サージェント・ペパーズ」、「アビーロード」の３枚から入るって手もある。
＊っつーか、男女問わず、レノンの「ジョンの魂」とキャロル・キングの「つづれおり」、ビーチ・ボーイズ「ペット・サウンズ」も必須かと。シンプルで本物のメロディの宝庫。奇跡的な名盤。
俺は単純にビートルズが好きだっただけだけど、本当にビートルズ聴いててよかったと思ったのは、実はバンドを始めたあとなのだ。ほんとにこれは助かった。バンドのメンバーとの音楽的な会話、作る音楽のアレンジ、などなど。バンド人生の寿命・ドラマーとしての寿命は、俺のしょぼい実力からすると、その何倍も長かったと思っている、結果としてね。それはビートルズのおかげだ、なので、ほんとに皆さんにおすすめしたいのだ。
なんか、偉そうとか、説教じみて感じられたらごめんなさい、そんなつもりはないんだけど（まぁ、そこは老い先短い年寄りだから大目にみてほしい）、気にならなかった人は今後も書くんで、よければお付き合いを。
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