午前中、DVDでジョン・クロムウェル監督の「痴人の愛」を観て、白金高輪へ。
午後2時、高輪図書館の映画上映会でジャン・ルノワール監督の「大いなる幻影」を観て、日比谷へ。
午後5時、銀座エルメスのル・ステュディオ映画上映会で中編ドキュメンタリー「デビルスタワーのバラード」と「跳躍の孤独と恍惚」の2本を観てまいりました。
☆「痴人の愛」(1934)監督 ジョン・クロムウェル 出演 ベティ・デイヴィス、レスリー・ハワード、フランセス・ディー、ケイ・ジョンソン、レジナルド・デニー、アラン・ヘイル・シニア
片足に障害をもつフィリップはパリで画家を目指していたが、自らの才能に見切りをつけロンドンで医学生となる。
そんな彼が男性遍歴華やかなウェイトレス、ミルドレッドに夢中になり、愛欲に溺れる。だが、浮気性の彼女に翻弄された挙げ句に、彼女はフィリップを捨て別の男のもとへ。
傷心のフィリップのもとへ、男に捨てられ戻ってきたミルドレッドは、妊娠していた…。
男を滅ぼす魔性の悪女をベティ・デイヴィスが演じた、サマセット・モームの自伝的小説「人間の絆」の映画化。
1908年生まれ、当時26歳のベティ・デイヴィス。ハリウッド史上屈指の演技派女優と呼ばれ、今だに尊敬を集める存在ですが、彼女が1931年にスクリーンデビューして以来、転機となった作品であります。
当初、この作品が映画化されるにあたり、ミルドレッドという役があまりに悪女であるということでヒロインのなり手がまったくなかった。そこに、ベティ・デイヴィスは自ら志願してこの役を受けたそうです。
とにかく、ベティ・デイヴィスの “ 目ぢから ” が凄い!
もう、” 絆 ” っつうより ” くされ縁 “ だな! …モームの原作を読みたくなってしまった。
『恋愛は皮肉だ。
愛する者と愛される者が一致しない』
☆「大いなる幻影」(1937)監督 ジャン・ルノワール 出演 ジャン・ギャバン、ピエール・フレネー、エリッヒ・フォン・シュトロハイム、ディタ・パルロ、ジュリアン・カレット、マルセル・ダリオ、ジャン・ダステ
第一次大戦のさなか、機械工のマレシャル中尉と貴族出のボアルデュー大尉がドイツ軍の捕虜となる。
さまざまな階級が混在している収容所の中で、出自の違いから軋轢を生じていた。しかし、少しずつ交流を深めていき、貴族出身の大尉が自ら犠牲になり、マレシャルを脱獄させる…。
「ゲームの規則」「黄金の馬車」などのジャン・ルノワール監督の代表作。戦時下の男の友情を描いた名作中の名作です!
第一次世界大戦の傷が癒えず、第二次大戦へ着実に進んでいた不安定な1937年。公開と共にあらゆる国に影響を与え、中国と戦闘状態であった日本は本作を輸入しましたが、反戦映画としての側面が強く上映禁止に!
1949年に、やっと日本公開されました。
3度目の鑑賞ですが、観るたびに「上手いなぁ」と唸らされます。…とにかく、ジャン・ギャバンはじめ役者がみんな良いんです。
『国境が必要なのは、人間だけさ』
☆「デビルスタワーへのバラード」(1992)監督 ピエール・アントワーヌ=イロズ (26分)
☆「跳躍の孤独と恍惚」(1974)監督 ヴェルナー・ヘルツォーク (45分)
『2種類のアウトドア・スポーツから人間と自然の関係を見つめるプログラム。アメリカ、ワイオミング州にそびえ立つ、高さ386mの巨岩「デビルスタワー」。フリークライマーであれば誰もが憧れる究極の難所に、一人のフランス人女性が命綱なしで挑む。絶対的な自然の中で人間は何を思うのか?世界最高のクライマーと称されたカトリーヌ・デスティベルの、孤高の挑戦を追ったドキュメンタリー。
もう一方の主人公は、伝説的なスキージャンパー、ヴァルター・シュタイナー。1972年の世界選手権で金メダルを獲得するまでの過程を追った。ヘルツォーク監督による親密なインタビューの中で語られるのは、彼の木彫への並々ならぬ情熱や人生の夢、そして天才であるがゆえの深い孤独だった』
…ロッククライミングにしてもスキージャンプにしても、どっちにしろ何もソコまでしなくても… なんて思うのは、門外漢の凡人の言いぐさでしかないのだろうなぁ。
…特に高所恐怖症気味の自分には、見ていて何やら股間がムジムジしてしまいました。(笑)
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