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2015年12月30日15:33

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三猿じゃダメなんだと心底そう思います

政権のおかしな点を批判するのは当然のことですが、そういう人は表舞台から排除していく。
当たり障りのないコメントをしてくれる人たちだけで無難にやり過ごそうとするテレビの中の空気は、私には異様に映ります。

誰でもそうだと思うけど、批判されるたびに反発してたら社会人としてやっていけない。何が悪かったのか省みて改善策を考えるはず。

「(厳しい意見の街頭インタビューは)
選んでいる。声が反映されてない。おかしいじゃないですか」
「その批判は当たらない」
安倍さんや菅さんが言っていることは、一般の社会人生活では通用しないレベルですよね。
批判や意見を受け入れない新人さんは成長しないから期待しても無駄でしょう。
国民の切実な声を真摯に聞こうとしない政権と党には私たちの理想とする未来は実現できないと思います。
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にわかに社会がきな臭くなっているいま、「見ざる、聞かざる、言わざる」でいていいのだろうか。
都合の悪い報道に「中立」を求める政権。
ヘイトスピーチを繰り返す「愛国者」。
書店のブックフェアが「政治的に偏向している」と批判する人々。
いい知れない息苦しさと不穏な空気が蔓延する。戦争直前の「あのころ」に似てはいないか。

三猿を決め込むわけにはいかない。
私たちが黙して語らなければ権力の暴走は加速し、閉塞感はますます強まりかねない。
平和を脅かす圧力に対しては毅然と「見る、聞く、言う」。
申年を前にあらためて誓おう。

北海道新聞〝今日の話題〟より

今年もあとわずか。
テレビは早くも来年の干支にちなんだサルの話題で盛況だ。
正月用のサルの縁起物作り、雪の中で温泉に入るサル、申年に赤い下着をつけると健康に過ごせるとして、にぎわう百貨店。

栃木出身の筆者の場合、サルといえば日光東照宮の三猿、いわゆる「見ざる、聞かざる、言わざる」を思い浮かべる。
「三猿の教え」の由来は、論語の「礼にはずれたこと(よくないこと)は見ず、聞かず、言わず」とも言われる。

最近は、都合の悪いことや他人の欠点を「見ない、聞かない、言わない」いわば「見て見ぬふり」こそ賢い世渡りのコツ…という、社会人の処世訓のようにとらえる向きも多いようだ。

けれど、特定秘密保護法や安全保障関連法が成立し、共謀罪整備の動きも進むなど、にわかに社会がきな臭くなっているいま、「見ざる、聞かざる、言わざる」でいていいのだろうか。

都合の悪い報道に「中立」を求める政権。
ヘイトスピーチを繰り返す「愛国者」。
書店のブックフェアが「政治的に偏向している」と批判する人々。
いい知れない息苦しさと不穏な空気が蔓延する。
戦争直前の「あのころ」に似てはいないか。

三猿を決め込むわけにはいかない。
私たちが黙して語らなければ権力の暴走は加速し、閉塞感はますます強まりかねない。

孔子の教えに反するが、平和を脅かす圧力に対しては毅然と「見る、聞く、言う」。
申年を前にあらためて誓おう。