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2015年11月01日04:42

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バレエ:Diary:ドンキホーテ-東京バレエ団-

10/31に東京バレエ団の「ドン・キホーテ」(全2幕プロローグ付5場)横浜公演を拝見

キトリは昨年、岩国公演でデビューした沖香菜子さん、バジルは梅澤紘貴さんです。

拝見したのは岩国以来ですが、沖さんは余裕と風格が出てこられた感じです。1幕1場のソロパートは脚をポーンと投げ出すような豪快さがあって齋藤芸術監督の奥義が伝授されていることを感じます(ご本人的には「まだまだ」という感じなのでしょうが)。梅澤さんもキレキレでした。

婚礼のパドゥドゥのアダージョの最後で若干乱れたように見えましたが、ヴァリアシオンで悪い流れを断ち切ってコーダの最後はピタリと決められていました。横須賀での「くるみ割り人形」以来、この2人に任せておけば槍が降ってきても大丈夫という安心感があります。

ドン・キホーテは、木村和夫さん、サンチョ・パンサは氷室友さん、ガマーシュは岡崎隼也さん、ロレンツォは永田雄大さんと手堅い配役で、それぞれキャラクタが生きていて楽しめました。

メルセデスは川島麻実子さん、エスパーダの秋元康臣さんは入団以来の初お目見えで初めての組み合わせでしたが、秋元さんが「超濃い」エスパーダに仕上がっていて、川島さんが珍しく「初(うぶ)な」感じのメルセデスに見えました。彼女もクレバーに「濃く」仕上げているので、この印象は予想外でした。次回はキッチリと濃度が合うと思います(きっと)

2人のキトリの友人は河谷まりあさんと二瓶加奈子さんです。二瓶さんは表情豊に踊られていて表現の幅が格段に広がったようです。(元々踊りはロシアンテクニックの達人なので素晴らしいです)

闘牛士は、森川茉央さん、杉山優一さん、宮川新大さん、安田峻介さん、松野乃知さん、原田祥博さん、岸本秀雄さん、宮崎大樹さんです。森川さんでも岸本さんでも松野さんでも、だれがエスパーダを踊っても不思議ではないメンバーなので贅沢です。剣も誰も倒さずに刺さって素晴らしかったです。

若いジプシーの娘は、奈良春夏さんです。この役も齋藤芸術監督のあたり役でした。齋藤さんが踊ると投げた視線の先にロシアの草原が見えるような雄大さが感じられました。奈良さんの場合は、投げた視線の向こうに南国の海が見えるような感じがします。このあたりは個性の違いで面白かったです。

ドリアードの女王は、三雲友里加さんです。緻密で丁寧な踊りで女王の風格がありました。沖さんとのバランスも悪くありません。
キューピッド役は吉田早織さんです。グランジュテに浮遊感があってキューピッドは適役と感じました。

指揮は井田勝大さん、演奏は 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
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