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2015年09月29日06:20

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あまちゃん・25週・その2、セーラームーンCrystal・25話、花山大吉・1話、金さん・4話

あまちゃん・第25週・その2

 書こうと思っていたのに書き忘れたことを追加。

 この作品は様々な「再生」を扱っている。
 アイドルになるという夢に挫折した春子の人生の再生だったり。夏と春子の親子関係の再生だったり。その他にも色々。
 第25週の前半ではユイの再生が描かれている。そこへ持っていく持っていき方が非常に面白かった。

 ユイはアイドルになるという夢に挫折。母に捨てられ、高校も中退し、ぐれる。そこから立ち直りかけたところで東日本大震災に遭遇。そのショックから、前のユイとは全然違うユイになってしまう。

 「○○をきっかけに人が変わる」というのはドラマでよくあるパターンで、30分ものとか1時間もののドラマに登場するその回だけのゲストキャラだと、本当に「○○」の前後でキャラクターが全く変わってしまったりする(凶悪で冷酷無比な犯人が、回想シーンではウルトラスーパーいい人だったり)。
 「ある事件をきっかけに人が変わってしまう」ということは現実でも起こることだが、スイッチが切り替わるみたいに別人になるって、リアリティがない。

 大きな失敗とかショッキングな事件とかに遭遇して落ち込み、それがずーっと尾を引くことはある。が、普通の人間の場合、1つの感情をずーっと保持し続けることは出来ない。
 例えば最愛の肉親を失って深い悲しみに沈んでいる時は、今後この悲しみが消える日が来るとは思えなかったり、笑ったり楽しんだりすることは永久に出来ないんじゃないかという気分になったりする。……が、その感情が永久に続くということは、普通は、無い。
 大恋愛の末に大失恋した時なんか、これほど心に深い傷を負ったことはないなんて感じ、この傷は一生癒えることはないだろうなんて思ったり、他の人に恋するなんて考えられない、なんて思っちゃったりする場合がある。でも多くの場合、心の傷は次第に癒えるし、何年か後には別の恋が芽生えることは普通だ。
 人間、落ち込むこともあるけれど、ずーっと落ち込み続けていると、落ち込み続けることに飽きてしまうものだ。落ち込んでいる時には気力が無くなっているから、エネルギーが必要なことは出来なくなり、例えば以前執着していたものに執着できなくなったり、喧嘩するとか嫉妬するとかいうめんどくさいことをする気が起きなくなったりして、周囲の人間からは「別人になった」と見えてしまう。が、人間そんなに簡単に変われるものではなく、そのうち元気が戻ってくると(元気が戻るような周囲の環境も必要だが)、落ち込み続けることに飽き、何かやりたくなってきてしまう。

 ……ということを思うと、ユイが立ち直るドラマは実にリアルで面白かった。
 ユイは実に様々な酷い経験をし、ショックを受け、心に傷を負った。が、第145回、ユイとアキが夜の北鉄で話し合う場面で、ナレーターはその話を聞いたアキの心情を「重っ!」という言葉で表現してしまう。ユイの置かれた状況は深刻な状況のはずなのに、「重いっ!」という言葉でそれがギャグになってしまう。
 そして第146回。GMTを目の前で見たユイは、ついに我慢が出来なくなり、本来の自分を出してしまう。この流れがもの凄くおかしい。と同時にもの凄くリアルだ。ユイはやはりユイなのであった。
 こういうドラマが作れるというのは、作り手の「人間の描き方」がうまいということと同時に、ユイのキャラクターがしっかり確立しているからだろう。架空の人物なのに、実在の人間のようにキャラクターが確立している。すごい。

 あと、確かこの週の中で出てきたセリフだと思うが、アキが、「成長しなければならない」という考えに疑問を持ち、人間はいつまでも同じで居続けることは出来ないんだから、無理に成長しなければならないと考えること(成長しないのは悪いこと、みたいに考えること)はよくないのではないか……みたいなことを言うのも面白かった。
 「あまちゃん」の対立概念が「プロちゃん」というのも、面白かった。「あまちゃん」という言葉には、「海女」と「甘ちゃん」だけでなく、「アマチュア」という意味もかけてあったのか。

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美少女戦士セーラームーンCrystal・第25話「対決 -DEATH PHANTOM-」

 脚本:小林雄次、演出:宍戸望

 つまらなかった。

 プルートーは大昔、先代のクイーン・セレニティから3つのタブーを言い渡されていた。3番目のタブーは「時間を止めること」だった。たとえどんなことがあっても時間を止めてはならない、そのタブーを破ったら自分が破滅する……と、セレニティは警告した。
 ……なんか、「浦島太郎」の玉手箱みたいだな(^^;)。使っちゃいけない力なら、最初から与えなければいいのに(^^;)。

 やけっぱちになったプリンス・デマンドは、21世紀と30世紀の2つの銀水晶を接触させることで、自分もろとも世界を滅ぼそうとした。プルートーは時間を止めて世界を救った。その代償としてプルートーは死に(死んだんだよな、あれ。第3部以降があれば生き返るんだろうけど)、そのショックでちびうさは正気に返り、ブラックレディから元のちびうさに戻り、さらに自分の銀水晶(だよな、あれ)を生み出してちびムーンに変身した。

 ……が、セーラームーン達が戦っている間、ちびムーンは何もせずにぼーっと見ているだけ。何のために変身したんだ。まあ、いくらなんでも最終回(次回)には何かやるんだろうな。

 ちびうさにもうさぎにも全然感情移入できない。
 プルートーのおかげで幻の銀水晶を取り戻したうさぎはセーラームーンに変身。悪逆非道なデスファントムに対して大見得を切り、必殺技を発射。ネメシスは一度は消えるが、再び出現して攻撃してくる。デマンドは死に、セーラームーン達も異空間に捕らえられる。
 「ピンチ」→「味方の犠牲で助かる」→「敵に怒りをぶつけ、変身、逆転」……という流れなら、視聴者の感情と物語の展開がシンクロして盛り上がるが、スッキリ勝つわけではなくまたダラダラとピンチが続いてしまう。最終決戦だというのに全然盛り上がらない(^^;)。

 ウィキペディア。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%8E%E5%B0%91%E5%A5%B3%E6%88%A6%E5%A3%AB%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%B3Crystal

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素浪人 花山大吉・第1話「世のなか上には上がいた」

 脚本・森田新
 監督・小野登

 時代劇専門チャンネルで再放送が始まったので、録画して視聴。
 「金さん」とこれと、1時間番組を毎日2本見るのは不可能だから、こっちは録るだけ録って、「金さん」を全話見終わってから見るつもり。だが、第1話だけは見ることにした。

 超面白い。

 本放送は1969年1月4日。
 僕はこの番組、小学生の頃、夕方やっていた再放送で見た。とても面白かったという記憶がある。
 その後、大学生の頃だったか社会人になってからだったか、昼間にテレビ東京で再放送があり、何話か見た。とても面白かった。
 再放送は、カラー化された14話以降しかやっていないそうだ。ということは、第1話を見るのはこれが初めてか。ただし、花山大吉と焼津の半次の出会い方については、ビンセント隊長に聞いて知っていた。

 「月影兵庫」が大人気だったにもかかわらず、原作者からクレームがついて継続できなくなり、主人公の名前を変えて同じような話を続けたというとぼけた番組。しかし、月影兵庫と花山大吉はよく似た他人という設定だから、作り手は、差別化を図ろうとして色々工夫している。

 クライマックスの戦闘シーン。
 「大岡越前」と違って、花山大吉も焼津の半次も、峰打ちなんてことはしていない。つまり悪人達を斬り殺しているわけだ。凄い大量殺人だ。昔の時代劇では普通のことだが(^^)。

 ウィキペディア。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%A0%E6%B5%AA%E4%BA%BA_%E8%8A%B1%E5%B1%B1%E5%A4%A7%E5%90%89

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遠山の金さん捕物帖・第4話「花嫁を食う男」

 脚本・小川英・鴨井達比古
 監督・林伸憲

 面白かった。

 旗本・蜂谷彦九郎は、「ペギラが来た!」の南極越冬隊・天田隊長だった。

 ここまででだいたい話の構造が分かってきた。
 金さん・お光・敬太・八五郎・熊五郎の5人は、「少年探偵団」みたいな(あるいは「緊急指令10・4−10・10」の毛利チームみたいな)私的な探偵チームを道楽でやっている……という形なんだな。
 第3話では八と熊は「いつも世話になっている金さんの頼みだから」と言って張り込みをしていたが、今回は金さんに目で指示されると八(熊かもしれない。まだ見分けがつかない)は何の疑問も持たずに大和屋の番頭のあとをつけた。普通なら、遊び人である金さんが「張り込み」とか「尾行」とか「聞き込み」とかの指示を出すのは変であり、周りの者は疑問を感じそうなものだが、八や熊はそれを金さんの道楽と捉え、自分たちも探偵ごっこを楽しんでいる。
 なるほどね。

 蜂谷彦九郎もその息子・正之進も実直な男だが、正之進は公金300両を盗まれてしまい、彦九郎は正之進の妹を油問屋に嫁入りさせて支度金500両をもらい、その穴埋めをしようとする(穴埋めのためにしてはもらいすぎだと思うが)。ところが正之進の妹が急死してしまったため、彦九郎は雇い入れた浪人に命じ、そっくりな娘を探し出して誘拐させる。それは、お光だった。
 ……旗本が相手なので金さんもうかつに手が出せない。

 要町の文三親分(レギュラー)がお光に惚れていることが明らかになった。

 ラスト、お白州の場面がなかった。
 彦九郎が切腹。金さんは北町奉行として蜂谷家を訪れ、正之進のことは悪いようにしないと約束し、彦九郎の死を看取る。その際、入れ墨をそっと見せて、自分が金さんだということを明かす。
 ……完全にパターン化してしまう前の初期の回だと、こういう回もあったんだな。

 ウィキペディア。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%A0%E5%B1%B1%E3%81%AE%E9%87%91%E3%81%95%E3%82%93%E6%8D%95%E7%89%A9%E5%B8%B3
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