ネットオークションで手に入れました。
雑誌『少年倶楽部』の昭和3年1月号の附録です。大きな1枚紙です。これを厚紙で裏打ちして、切り離して使うのでしょう。お正月らしい附録です。
戦前のものですから、とりあげられている人物は忠君愛国系が多いものと思っていました。それ以外の人々も、もちろん全て日本人かと。
ところが実際に見てみると、日本人が28名に対し、外国人が20名もいました。外国人が42%を占めています。これは全く予想外でした。
とりあげられている人物は以下の通りです。
【日本】28人
◎忠臣
和気清麻呂、菅原道真、平重盛、楠正成、楠正行、加藤清正、大石内蔵助
◎政治家
聖徳太子、藤原鎌足、北条時宗、伊藤博文
◎政治家・武将
豊臣秀吉、徳川家康
◎武将
日本武尊、坂上田村麻呂、上杉謙信
◎宗教・思想・文化人
親鸞、日蓮、徳川光圀、新井白石、二宮金次郎、中江藤樹、頼山陽、渡辺崋山、吉田松陰
◎軍人
西郷隆盛、乃木希典、東郷平八郎
【世界】20人
◎思想・宗教
キリスト、釈迦、マホメット、ソクラテス、孔子、孟子
◎政治家・軍人
カエサル(ケーザル)、アレキサンダー、諸葛孔明、ナポレオン
◎軍人
ネルソン、ハンニバル
◎政治家
ワシントン、リンカーン
◎科学者
ニュートン、フランクリン、エジソン、ダーウィン
◎芸術家
ベートーベン
◎探検家
コロンブス
分類項目や実際の分類は私の独断によるものですので、誤りや異論はあるかもしれません。
繰り返しになりますけど、外国人の多さに国際的な視点を感じます。昭和初期というのは意外とそういう視点もあったのでしょうかね。「戦前」ということで一括りにしてはいけない気がしました。
日本人も外国人も武人が目立ちますね。
戦国武将では、秀吉、家康という天下人は取り上げられていますが、信長はナシ。上杉謙信はありますけど、武田信玄は入っていません。謙信が義の人であるという点が評価されたのでしょうかね。
西郷隆盛は西南の役では逆賊のはずですけど、もうそれは問題になっていないようです。「西郷さん」の人気のほどが偲ばれます。
著名人だらけの中で、中江藤樹がややマイナーな気がしますが、これは「孝」の観点から取られたのでしょう。
あれこれ興味深いです。同時代資料というのはやはり貴重ですね。
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