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2015年09月15日22:56

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純愛

■男児放置死、殺意を否認=初公判で父親―横浜地裁
(時事通信社 - 09月15日 20:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=3617782

僕には、6歳と4歳になる息子がいる。
だからというわけでもないが、僕は父親をどうしても許すことができない。

子育ては大変という。
確かにそうかも知れないし、時に子供のやることに、本気で腹が立つことだってある。
いつもいつも、子供が可愛いわけでないし、時には鬱陶しいと思うことだってある。

でも。
どんな時だって、変わらない気持ちもある。
それは我が子を愛するって気持ち。
これだけは、自分が父親になるまでは分からない気持ちだった。

僕は、独身の頃から、どちらかと言うと子供が苦手だったし、どう接していいか分からないし、あまり子供が可愛いと思ったことがない。
それは、父親になった今でも、変わらないかも知れない。

でも。
でも、自分の子供だけは特別なのだ。
可愛いというより、とても愛おしい存在。
それが我が子。

先日の日曜日、嫁が仕事で帰りが遅くなった。
僕は、晩御飯を嫁と一緒に食べようかと思ったが、それじゃあ、子供たちの晩御飯の時間が遅くなる。
だから、先に子供たちだけ、晩御飯を食べさせようと思った。

子供たちとスーパーに行き買ってきたサンマを焼いて、味噌汁を作る。
それと白菜と厚揚げの煮物。
子供たちはお魚が大好きだ。

僕は、取り敢えず嫁と僕の分は後で焼くことにして、息子たち2人分のサンマだけを焼いて、食卓に出した。

息子たちは大喜び。
美味しい、美味しいとサンマを食べる。
僕は、そんな2人を見ながら、食卓に座っていた。

すると、隣に居た4歳の息子、みのりくんが僕に話しかけてきた。

「あれ、パパの分のご飯は?」

「うん、パパは今、あんまりお腹が空いてないから、後で食べようと思ってな。
だから、パパの分のご飯もちゃんとあるから、心配せんと食べたらいいよ。」

「そっか。」と言って、みのりくんは、またご飯を頬張る。

暫くすると、みのりくんがまた、

「パパ。みのりっちな、ちょっとお腹がイッパイになってきたから、パパに少しお魚あげる。」

と言って、僕の口にサンマを一切れ入れてくれた。

「ありがとうな、みのりっち。」

と僕が言うと、みのりくんは、

「パパ?本当にお腹空いてないの?パパの分がなかったら、みのりっちと分け分けしよっか?」

と言ってくれた。

僕は、みのりくんのそんな優しさに、胸を打たれた。
同時に、子供というのは親に対して、こんなに純粋で健気な気持ちを持っているんだ、ということを痛感した。

もし、僕がお腹を空かせていて、それでも家に食べるものがなかったとしても。
それでも僕は、自分が食べられなくても、僕の分を子供たちに与えるだろう。
それが親ってもんだ。
これは子供が可愛いとか可愛くないとかって問題じゃない。
親は、それくらい我が子が愛おしくって、大切なんだ。
宝物なんだ。

こんな僕をこんな無条件に想ってくれていて、愛してくれる。
それが我が子。

きっと、理玖くんもそうだったに違いない。
どんな父親でも、まとも家にも帰ってこない、食べ物もロクに与えない。
そんな父親でも。
理玖くんにとっては、かけがえなのない、たった一人の父親だ。

きっと、亡くなるその瞬間まで、理玖くんは、パパの帰りを待っていたに違いない。
きっと、そんなパパが自分を捨てて部屋を出ていくのを哀しい気持ちで胸を一杯にしながら、それでもパパの帰りを待っていたに違いない。

子供の純粋で健気な気持ち。

それを踏み躙った、この父親を僕はどうしても許すことができない。
殺意とかそんなの関係ない。
お前は、子供の純粋で健気な気持ちを踏み躙って、死なせたんだ。

そんなの殺すより、酷いじゃないか。

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