タモさんのミュージックステーション
『ミュージックステーション30年目突入を記念した全部ヒット曲だけの10時間スペシャル!
1万人アンケートによる「世界に誇るニッポンの歌BEST100」』
この番組の25位に、初音ミク「千本桜」が入って、実際に演奏された事は既に皆さまご存知の通りであり、とても嬉しい事であります。
ミクさんおめでとうございます。
この事は大変重要な出来事だと思い、日記をしたためる次第でございます。
今回地上波の、しかも音楽番組にボカロが取り上げられたのは、大きな転換期になるかもしれないという思いを私は持っています。
そもそも、ボカロ音楽は「商業音楽」ではなく「アマチュアの音楽」なのです。
作者はほとんどが個人であり、事務所を持たず直接リスナーに音楽を届けています。
途中に広告代理店もレコード会社も出版社も通していない上に、メジャーデビューのエサを撒いてもあまり乗って来ないし、乗ってきてもファンは思ったほど買ってくれないし。
メディアやレコード会社や、いわゆる業界人達というのはとにかく中間搾取が目的ですから、生産者がファンに直接供給しているボカロ音楽は、ちっともうまみが無いのです。
そのボカロ曲を、25位に入れて実際に演奏させるというのは、余程無視できない程の投票があったのか、はたまた何か布石の意味なのか。
その辺の事情は解りません。
しかし、ジャニーズとAKB一辺倒で、それぞれの事務所とズブズブの音楽番組で、果たして視聴者が増えるのだろうか?という懸念もあったかもしれません。
ミクの千本桜の歌唱に合わせて緑のサイリウムが振られる景色は、ボカロ界隈の私達には見慣れた光景ですが、タモさんにはかなりカルチャーショックだったかもしれません。
しかし、音楽を作っているのは間違いなく人間であり、それを歌っているのがミクさんだというだけの事であります。
もっと言えば、この100位の中で歌の上手さを比較したって、誰とは言いませんが誰々よりはよっぽどミクさんの方が上手いわけです(笑)
記憶に新しい「アナと雪の女王」では、全てがCGでした。
あの映画を素敵だと思ったのは私だけではないと思います。
そういう事なのです。
私はボカロが最高だとも思っていません。
人間が歌う方がいいに決まっています。
しかし、ボカロにも劣る歌唱力の人間が、公共の電波で歌っている現状は、決して日本の音楽シーンに良いとも思えないのです。
そういう意味で、今回の出演は大きな意味があったと思う次第です。
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