防衛省の統合幕僚監部が「集団的自衛権行使容認」の法案がまだ成立する前に、「具体的な推進行動の検討をする内部資料が見つかった」と共産党の小池晃委員長が大騒ぎしています。彼によれば「シビリアン・コントロール」を逸脱しているというのです。残念ながら、日本の政治のレベルがこんなに低いのでは話にならないというか、あきれてウスラ寒くなります。こんな頓珍漢な人たちに国の政治を任せて、我が国は本当に大丈夫なのでしょうか？
みなさんの会社でも「企画・設計部署」と「製造・販売部署」と「品質管理・経理決算部署」とがあるでしょう。初めに「計画を立てて予算を建てる（PLAN)」。次に「資材や部品を購入して、生産工程を立ち上げて、製品を組み立てて販売する（DO)」。最後に「できた製品のアフター・メンテナンスをしたり、代金回収をして決算を組み利益を確定する（SEE）」。これを国レベルに置き換えたら、「PLAN」は「国会＝立法府」。「DO」は「内閣＝政府＝行政府」。「SEE」は「裁判所＝司法府」と言うことになります。そうしてご存知のように、日本では「三権分立」となっています。
今回の「頓珍漢」は、どこの会社でも「製造部や営業部」は「企画部」や「開発部」が描く「設計図」が出来上がるまで、生産現場や営業部隊が鼻毛を抜きながら、あくびをして待っているというような会社はどこにもないということです。みんな「設計図」が出来る前に、その仕様に合う部品や材料を探したり、製造工程の配置を変えたり、必要な機械を発注したり、作業員の訓練をしたりして、本番に備えなければ内ません。まして国家の存亡をかける「防衛省マター」のことともなれば、「実現不可能な設計仕様書」を押し付けられても、現場の自衛隊が実行不可能な内容であれば、大きく国家の危険性を増すことにもなり、関係国との間にも実務上の調整の可否が大きな問題になってきます。
そこまで考えて「設計」を担当する「国会」かと言えば、ほとんどの議員は国防は全くの素人で、特に我が国の自衛隊の場合他国の軍隊と異なるところは、『◎◎しかやってはいけない』と言う雁字搦めの法律で、他国のように『◎◎以外は何をやってもよい』と言うものではありませんから、実際に他国とのアライアンスで「共同行動」をする場合には、我が国の自衛隊は手足を縛られた制限の中でしか動くことを許されず、同盟国の足手まといになりかねないこともあり、事前に周到な検討や根回しをして、確認の上「法案整備」の段階で検討結果を反映しておいてもらわなければ、逆に「自衛隊の仕事を妨げる」ことになります。勘違いしないでほしいことは「年金」や「教科書」などの問題のように、「問題が起きても訂正すれば済む」ような問題ではなく、国民の生命や財産を失わせる重大な役割ですから、「立法府」は「行政府」の立場を尊重し、むしろ「事前に十分検討してもらえることに感謝すべき」です。
さらに言えば、どこの会社でも時代の変化と共に作る製品もどんどん変わるように、日本の政治も時代と共に変貌するのが当たり前なのに、「保守党を名乗る自民党が改革を叫び、革新党を標榜する民主党や社民党などが護憲を言いつのる」と言うのもおかしいと思います。このところゾンビの５人の元総理が出てきて、もう役割を終えたのに「現職総理の談話」を批判します。２０年前の「村山談話」は時代が変わって「小泉談話」に置き換わり、さらに１０年後に「安倍談話」になったのですから、「村山談話」も「河野談話」も廃棄処分するのが当然です。何故日本人は過去にしがみつき、自らを改革することを拒むのでしょうか？この後「８０年談話」にはハッキリ「安倍談話を継承し村山談話、小泉談話は時代遅れであり、現役世代の意向を反映していないから継承しない」と言い切るべきだと思います。
中国経済が、「夢に向かって驀進」した結果崩壊しかけて、株価が急落し、元を切り下げましたが、出来上がった新幹線は運賃が高くてガラガラで、できたダムは洪水であふれ、建てたマンションは売れず、国有企業は破たんし、「ハエも虎も叩く」と言って叩いてみたら、中国には「ハエと虎しかいなかった」ので全滅し、PM2.5はじめ環境悪化が止まらず、内乱対策費の方が国防費より多くなり、行き詰まってきました。そのあおりを受ける最大手はドイツ、そして韓国です。ドイツはヨーロッパで通貨統合したために、域内輸出で本来マルク高になるところ、「固定相場制」状態になり独り勝ちしました。その余勢をかって中国市場を独り占めしようとしました。同様に韓国も地の利を得て、最大の輸出先を中国に求め、内需を拡大しませんでした。つまりドイツと韓国は中国と「抱き合い心中」状態になります。日米はサッサと逃げ出しました。
このように刻々と情勢は変わっているのに、日本人はちょっと離れた島国で、豊かな内需と勤勉な国民に恵まれ「春風駘蕩」として、危機感も低く「シビリアンコントロール違反」などと騒ぎ立てています。今話題にすべきは、『我が国はこの機会にどのようなポジションを採れば、中国に逆襲でき、ドイツを駆逐でき、韓国を黙らせられるか』を議論すべき時なのです。それを埃を被った「村山談話」などを引っ張り出してきて、何の得にもならない「安倍談話」などで遊んでいる暇はないのです。思い出してみてください。１９４４年ごろには「スターリン・チャーチル・ルーズベルト」が会談して、「対日戦後処理」を話し合っているのです。安倍総理が日米豪印の「ダイヤモンド構想」を掲げるのであれば、今すぐ「オバマ・アボット・モディ・安倍会談」を開いて、中国崩壊後の分割介入策について協議を始めるべきです。それがアジアの大国日本の使命です。
それとも日本もドイツにならって中国と「抱き合い心中」しますか？
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