5月は村上春樹の翻訳を3冊読んだ。
どれも掌中の玉みたいに磨き上げられていて良かったが、「ノヴェル・イレブン、ブック・エイティーン」の奇妙さが最も後を引いている。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1941908872&owner_id=3700229
トマス・H・クックの「サンドリーヌ裁判」は、妻の殺害容疑で裁判にかけられる初老の教授の話。主人公が妻殺しを疑われ、浮気相手が浮上するあたりは「ゴーン・ガール」風の展開だが、ある意味では「ゴーン・ガール」より怖い。愚かな検事や検察側の証人たちをシニカルに見下してせせら笑っていた主人公は、やがて若き日の純粋さをすっかり失い、堕落しきった自分と向き合うことになるのだ。そして深い感動に包まれるラストが待っている。
「結婚は人生の墓場ではなく、人生の処刑場かもしれない」という帯の惹句、上手い。
久々に二ノ宮知子のマンガをまとめて読んだら、どれも面白かった！
「87CLOCKERS」はPCのCPUの性能が低かった時代に、処理スピードを最大限に上げるために、ヒートするCPUを物理的に冷やして競う人たちの話で、私にはチンプンカンプンの世界なのに、めちゃめちゃ面白い。クラオタの奇人変人が跋扈していた「のだめ」の舞台が秋葉原に変わっただけだと思えば納得。オタクの世界はどこも面白いのだ。
高齢出産で2人生んだ後のダメママぶりを描いた「おにぎり通信」も、著者とパートナーの関係が千明とのだめの関係そのままなのがわかって爆笑。
＜5月に読んだ本＞
★そこそこ面白かった本、★★圧倒的に面白かった本
★★ノヴェル・イレブン、ブック・エイティーン （ダーグ・ソールスター 村上春樹訳／中央公論新社)
★工作舎物語 （臼田捷次／左右社)
飲みに行こうよ！（二宮知子）
★ソーシャル・ウーマン社会に貢献できるひとになる（坂東眞理子（ブックエンド）
★★87CLOCKERS � 銑Α米鵐竜榁了辧申険兌辧�
★七つ星志のぶの宝石商� 米鵐竜榁了辧森崔娘辧�
★★おにぎり通信 ダメママ日記�´◆米鵐竜榁了辧申険兌辧�
男は
★脳の疲れをとる本（蓮村誠／中央公論新社）
★死ぬまで男は自分を認めるな女は幸福を諦めるな - アーユルヴェーダ的幸せ論（蓮村誠／中央公論新社）
★★「時は移り、時は実る」（坂東眞理子／さきたま出版）
★★サンドリーヌ裁判 （トマス・H・クック／ハヤカワ・ポケット・ミステリ）
★美しい日本の私（川端康成／角川ソフィア文庫）
★★映画篇（金城一紀／新潮文庫）
坂東式ハッピーライフ両立力（坂東眞理子／幻冬舎）
30代あなたに伝えたい人生で大切なこと（坂東眞理子／海竜社）
親の品格（坂東眞理子／PHP新書）
★★グレート・ギャツビー（村上春樹翻訳ライブラリー）
★★キャッチャー・イン・ザ・ライ（サリンジャー・村上春樹）
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