mixiユーザー(id:416392)

2015年04月25日17:43

1594 view

日本史の謎は地形で解ける・竹村公太郎著

この本はめちゃくちゃ面白いと太鼓判を押しておきましょう。

何故か?今までインフラという観点から日本の歴史を解説した物はなく、この著者のインフラに従事、培った知識から語られる文明論は目から鱗がボロボロと。

皇居の正門が半蔵門であり東海道の起点と江戸城が北にある地図が本来の見方とか、その他ありますが、一番の圧巻は忠臣蔵赤穂浪士の背景をインフラという観点から解き明かすと、幕府絡みで如何に凄い仕掛けが組んであるかが、明確になり、今まで動機として不明瞭だった(←とまではいかないけれどもう一つ釈然としない)吉良家と浅野家の刃傷沙汰の裏側が実は幕府、徳川家宿年の願いを重ねた陰謀があって、表向きは御法度としながらも実は支援し、四七士切腹の後、なぜここまで手厚く弔ってある疑問や、その後の日本人の気質の方向性を決めてしまった事にあるかと。


他分これを念頭に入れたら斬新な時代小説が間違いなく一本書ける位です。
忠臣蔵の決定的TVのドキュメンタリー番組も出来るんじゃないかな?

文明、文化を支えるインフラというものはその国の歴史を研究する上で絶対に疎かに出来ない事を思い知らされます。

竹村氏の著作は之を皮切りにあと二作ありますが、こちらも圧巻です。


0 8

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する