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2015年02月15日21:10

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マエストロとエイリアンと忌野清志郎

つい最近、三本の映画を観た。
もちろん映画館で。その記録。

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☆マエストロ!

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【ストーリー】
若手コンサートマスターの香坂(松坂桃李)は、不況の影響によって解散したオーケストラの再結成に携ることに。しかし、練習場に現れたのは再就職先が決まらない演奏家たちで、久々の音合わせもうまくいかず前途多難な雰囲気が漂う。そこへ怪しげな男、天道(西田敏行)が登場。天道による常軌を逸した指揮にもかかわらず、楽団員たちは自信を取り戻していき……。

この手の映画は「のだめ」以来、結構好きで観ている。
よかったのは、「のだめ」の一作目と、フランス映画の「オーケストラ!」。

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今回の「マエストロ!」も、なかなかよかった。

音楽映画・ドラマの欠点は、演奏シーンが本当の演奏に見えないこと。
「マエストロ!」も、西田敏行の指揮が、上手く見えない。
それでも、脚本・演出・キャスティング・演技で、かなり見せてくれる。

オーケストラの団員役が、本当にオケにいそうな雰囲気を漂わせていて、リアリティがある。
歌手のmiwaがフルート奏者を演じているが、
「アマオケ(学生オケ)にいる、ちょっと天然で、上手い娘。」
という雰囲気をよく出している。

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ストーリーの良い点。
指揮者、天道徹三郎は、非常に胡散臭い人物。
言動は下品、団員に罵声を浴びせ、リハーサルの効率も悪い。
団員から嫌われるタイプの指揮者。

しかし、天道は非常に耳が良く、博識だ。
何より、天道は、
「なぜ人は音楽をやるのか、なぜ人は音楽を聴くのか、なぜ音楽は人の心を打つのか、なぜ名曲は素晴らしいのか、」
といった本質を掴んでおり、その力でオケをまとめていく。

私たちは何故、音楽を聴きに行ったり、こんな映画を観たりするのか。
その本質に切り込んだ脚本、演出がよい。
映像はしっかり映画のクォリティ。
演出と音楽の相乗効果で泣けてしまった場面もあった。

「のだめ」は、原作に忠実なことで好評を得たが、「マエストロ!」は、原作の漫画を超えていると思われる。

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☆エイリアン(1作目)

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イオンシネマの名作映画枠「シネパス」による上映。

【無用な解説】
2087年、正体不明の地球外生命体に遭遇したノストロモ号一行。だが乗組員の体内に寄生したエイリアンは、やがて彼の腹を食い破り、次々と船内の乗組員たちを襲っていく。H.R.ギーガーが担当したエイリアンの奇怪なビジュアルなど、新たなSFの世界観を創出した記念碑的作品。1977年の『スター・ウォーズ』とともに以降のSF大作ブームを牽引した。


一度映画館で観てみたかった。

かつて、富野由悠季が、
「『エイリアン』をテレビで放送する奴を○○してやりたいと思いませんか。
あれほど怖い映画はなかったが、あれをテレビで放送したら全然怖くなくなってしまう。」
という趣旨の発言をしていたのが記憶にあったので。

劇場で観たらどれだけ怖いだろうとワクワク期待していたが、案外客観的に観てしまった。
前半は、小惑星への着陸、そこでの不気味な美術など、空間的な広がりがあるが、後半はひたすら狭いノストロモ号の通路を逃げ回っている。
ちょっと単調だ。

儲けのために平気で人命を軽視する大企業の方針、そのために起きた悲劇であり、人災というニュアンスが強い。
ノストロモ号のグロい内装も、人が住むには非快適の極致。
(そういう演出だから仕方ないが)

――企業のスパイ・アンドロイドだったアッシュが、エイリアンに寄生されたケインを船に乗せてしまった時点で敗北は決定的。
7人のクルーは専門家集団だが、異星の生物による汚染に対して危機感が低すぎ。
リプリーがまともなだけで、あとはアホの船長をはじめ、みんなバラバラ。
愚かにも個別行動をとっては、一人ずつエイリアンにやられてしまう。

人間の愚かさが印象に残った映画でした。

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☆映画 忌野清志郎 ロックン・ロール・ショー The FILM〜#1 入門編〜

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【ストーリー】(ちょっと長いけどそのまま引用)
忌野清志郎。キヨシロー。ボス。キング。ゴッド。ソウル・ブラザー・ナンバー2。不世出のバンドマンであり、ソウル・シンガーであり、日本のロック・シーンを変えたあの男が、スクリーンという名のライブハウスに帰ってくる!ド派手なメイク、心に痛烈に突き刺さる歌声、一度でも見たら決して忘れられなくなる強烈な存在感。清志郎は、聞く者を熱狂させ、笑わせ、泣かせ、突き放し、さびしさに寄り添い、他にたとえようのない力や予想もつかない方法で励ましてきた。RCサクセションを率いて1970年にデビューして以来、40年にわたって送り出した数えきれないほどの名曲群とともに、その魅力のすべてを余すところなく伝えるべく、大迫力の映像とサウンドで伝えるフィルム・アーカイブ・シリーズ第一弾がついに公開される。「雨あがりの夜空に」「トランジスタ・ラジオ」「君が僕を知ってる」「デイ・ドリーム・ビリーバー」「JUMP」……。「入門編」を銘打った第一弾では、RC〜ソロとしての清志郎のキャリアを代表するあの曲やあの曲がずらりとセレクトされた。ホームグラウンドとした日本武道館や日比谷野外音楽堂での選りすぐりの名演や、1984年の西武球場や、2008年の「完全復活祭」といった伝説のライブ、ブッカー・T&ザ・MG'sやBLOCK HEADSといった海外の強者バンドとの共演映像、本邦初公開の貴重なシーンなどをミックスした2時間のパフォーマンスは、まるで一本のコンサートを見ているようで、ひとりのバンドマンとしての清志郎のかっこよさを、時空を超えてダイレクトに伝えてくれる。清志郎の魅力をわかりやすくひもとく「入門編」であると同時に、長年のファンをも興奮させる瞬間が隅々まで詰まっているのだ。今、この時代に清志郎が足りない。もっと清志郎が必要だ。名曲「よォーこそ」でずっと歌ってきたように、未来のためにこれからも「聞かせたい歌がたくさんあるのさ!」


妻や、妻の友人などに忌野清志郎のファンは多い。
マイミクのランデブー執政官さんも、忌野清志郎は好きだと思う。
最近では、反原発・平和主義者としての側面からも、死後ますますその存在が大きくなっているようにも思われる。

私は、忌野清志郎をほとんど聴いたことがなかった。
妻に誘われて、映画を観た。
過去から近年までのライブの名場面を、時系列ランダムにどんどんつないで、たくさん聴かせる映画。

とてもよかった。
ロックという形式の中で、目指した洗練と、メッセージの純化と、終始変わらなかった志。
それらが熱く伝わってきた。

身近な人を大切にすること、愛することと、世界の平和を願うこと。
それが矛盾なく一つになることを目指し、体現している。

音楽的にも聴き応えがあった。
映画館の音響は、オペラのライブ・ビューイングでは解像度、繊細さに不満がある。
しかし、ロックだと、低音のレスポンスをはじめ、うまく嵌っている。
忌野清志郎のバンドにも様々な時期があり、その変遷も分かる。
もっとも長く彼に付き添った仲井戸 麗市氏の素晴らしいギタープレイや、外国人ばかりのバンドの時期の演奏の驚くべきクォリティなど、印象に残る。

今回のは〜#1 入門編〜とのことだから、続きがあるならまた観に(聴きに)行きたい。
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