いい機会なので松本清張も崩してみる。
いくつかあるなかでこの『黒革の手帖』をチョイスー
タイトルだけでないよう全然知らないので楽しみー
あと、最近ドラマをやってたみたいですがまったく知りませんでしたし、当然見てませんのであしからず。
……ん？
もしやこれはミステリーじゃない？
あー意外！ ミステリー作家の代表作の1つなのにミステリーじゃないとは！？
ビックリですねー
あらすじとしては中年女が他人を強請って、成り上がっていく話です。
銀行員だった元子はこのままではうだつが上がらないと一念発起して、横領を働く。
そして、その横領を逆手にとって銀行に脅しをかけて7500万円ゲット！
それを元手に銀座でバーを開業。
しかし、素人に簡単にできるほど甘くはなかった。
赤字続きでこのままでは貯金がなくなると焦った最中、雇っているホステスで1番人気の波子のパトロンについている産婦人科の院長を裏金のことで強請り、5000万円ゲット！
しかし、この件で波子はパトロンを失い、元子と揉めて銀座を去ることに。
そしてさらなる野望に燃える元子は新たなる獲物を求めて、罠を仕掛けるのであった。
自分自身が罠に嵌められてるとも知らずに…
とこんな感じー
あー、流石に面白いねー
ミステリーの要素皆無だけど、なかなか惹きつけられます。
架空名義口座とか懐かしいｗ
いまから30年ちょい前が舞台なので、現在とは世相がいろいろとずれてはいるんだけど、それでも共通する部分も多いので充分に面白い！
あと、1人称じゃないけど、終始元子視点なので流れがわかりやすいのもいいねー
ただ非常にご都合主義のオンパレードなのが気になりますねー
都合よく情報を持ってる人や秘密を握っている人が出て来すぎ！
…と思ったらそれもミスリードで一安心。
そうだよねー
流石にそうじゃなかったら、あまりにチープすぎてどうしようかと思ったわｗ
個人的には最後のオチにポカーン…
本当にこれでよかったの？って感じ。
なんか拍子抜けしてしまった。
因果応報なのはよかったけど、だったら波子も一緒に沈んでほしかったなー
妊娠に件もあまり必要がなかったような…
75点ぐらいかなー
ベストセラーだけあって、非常に読みやすいです。
4時間ぐらいで読み終わりました。
元子のキャラが弱いのが気になりますね。
なんで、こんなにお金に執着するのか、立身出世に拘るのかの動機づけがなされていない。
過去もほとんど描写されていないし、浅いんですよね。
これがちゃんとしてれば、もう少し感情移入できたんじゃないかなーと思います。
なんか残念。
あと、水商売の話だけど、エロそうでエロくない！
元子がアレが嫌いとかって設定も必要あったのか…？
松本清張 1980年6月、新潮社
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