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2014年12月12日00:10

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日本人男性が早死にする要因は、どっち?近藤 誠

Q (A)健康診断が嫌いだから (B)健康診断が好きだから

http://president.jp/articles/-/14110

世界一の長寿国といわれる日本だが、その平均寿命は男女で異なり、女性は86.61歳、男性は80.21歳(14年厚生労働省発表)と、6歳の差がある。

これにはさまざまな要因があるが、女性と比較して、職場勤めをしている男性は健康診断を受ける機会が多く、その結果、むだな医療を受けて亡くなってしまう人がいるのではないか。

そしてほかの医者たちもそのことに気づいているのではないかと私は考えている。

私が14年3月まで籍を置いていた慶應義塾大学病院では、かつて医者の健康診断受診率は50%だった。

受診率の低さに目をつけた厚生労働省が病院の執行部を叱りつけ、執行部が医者を締めつけることで受診率は99.9%となった。

なぜ100%でないかというと、私は受診しなかったためだ。

どうしても受診させたいなら、健康診断を受けることによって寿命が延びるというデータを出せと言ったが、出なかった。

人の健康にあれこれ口を出し、健康診断を受けましょうと宣伝している医者たちが、なぜ健康診断を受けていなかったか。

彼ら自身が基準値や病気の早期発見に懐疑的であるということの何よりの証左であると思う。

健康診断でがんが見つかり、早く見つけることができてラッキーだったという人もいる。

しかし、それが転移する能力のあるものだったか、命が奪われるほどのものであったかという観点が完全に抜け落ちている。

健康診断が寿命を縮めるのは、健康診断の結果、ささいなことで病名を頂戴し、いつのまにか多剤併用が常態化するからだと思う。

私は「3種類以上同時に処方する医者を信用するな」と言っている。

「飲んでいるとなんとなく調子がいい気がする」とか、「飲んでも調子はよくならないが、先生に言われているから」と言う人は、薬をお守りか何かと勘違いしている。

薬はあくまでも毒物だ。

あらゆる薬に副作用のリスクがあるし、生活習慣病は薬を飲んでも根治はせず、「治した」と思ったところで今度は別の問題が出てくる。

医者の言いつけをしっかり守って服薬し、低血糖で倒れてしまう糖尿病患者は後を絶たない。

そうしてひどい目にあうと、今度は医療に対する不信が爆発し、自分で見つけてきた民間療法にどっぷりつかり、激やせして別の病気を引き寄せてしまったりする。

また、健康のためにといって皇居ランナーやシティマラソンがもてはやされている。

しかし、アスリートの健康寿命を調べてみた人はいるだろうか。

若い頃の体型を維持するのは難しい。私も30歳で激しい運動はやめた。

今では最低限の筋力を維持するためにときどき筋力トレーニングをする程度だ。

自分の人生に何が必要かということを一度問いなおす必要があるのではないか。

健康診断に呈される疑問

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上:BMI値(男性)※ 茨城県健診受診者生命予後追跡調査事業報告書 下:血圧

●肥満をめぐるウソ

「軽い肥満の人の死亡リスクは標準体重の人より低い。

中程度の肥満の人でも標準体重の人より死亡リスクが高いわけではない」という調査結果を発表。

−米政府機関の米疾病予防管理センター(CDC)による調査(2013年)

●コレステロールをめぐるウソ

悪玉コレステロールを低下させる薬を使用して2年間の治療で患者のコレステロール値を大幅に低減させたが、治療効果はまったく表れなかった。

−米製薬大手メルクと米シェリング・プラウ(SGP)が明らかにした試験結果(2008年)

●血圧をめぐるウソ

2000年以前の高血圧の基準は「上(収縮期血圧)は160以下、下(拡張期血圧)は95以上」だったが、日本高血圧学会は「上が130以下、下は85以上」に引き下げた。

これにより、「上が130以上で160未満」の人たちが高血圧患者にされ、薬を飲むことに。

−近藤誠氏

1948年、東京生まれ。73年慶應義塾大学医学部卒業。
同年、同大学医学部放射線科入局。79〜80年、米国へ留学。
83年より同大学医学部放射線科講師。
2013年退官。
がんの放射線治療を専門とし、乳房温存療法のパイオニア。
患者本位の治療の実現に奔走。
『がん放置療法のすすめ』(文藝春秋)、『医者に殺されない47の心得』(アスコム)など著書多数。12年、第60回「菊池寛賞」受賞。



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