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2014年12月08日16:48

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(書評)兵頭二十八(著)『パールハーバーの真実』

(書評)兵頭二十八(著)『パールハーバーの真実 技術戦争としての日米海戦』(PHP文庫・2005年)
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F-%E6%8A%80%E8%A1%93%E6%88%A6%E4%BA%89%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%AE%E6%97%A5%E7%B1%B3%E6%B5%B7%E6%88%A6-PHP%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%85%B5%E9%A0%AD-%E4%BA%8C%E5%8D%81%E5%85%AB-ebook/dp/B00GI8SZSM/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1418024807&sr=8-1&keywords=%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F

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5つ星のうち 5.0


戦争の虚像と実像を知る為の良書−−ミッドウェー海戦の隠された真実は何か?,


2006/12/22


投稿者 西岡昌紀




パールハーバーの真実 技術戦争としての日米海戦 (PHP文庫) (文庫)



 この本を読んで、私は、山本五十六が、日米開戦に当たって、真珠湾をあの様な形で攻撃する事を選んだ理由を、初めて知った気がした。それは、山本五十六の個人的着想などではなく、当時の日本が、その技術的制約から選択せざるを得なかった、一つの必然だったのである。特に、その真珠湾攻撃で中心的役割を果たした空母、艦上攻撃機、航空魚雷、の「3点セット」が、当時の技術状況の中で、いかに難しい問題を抱えて居たかを知って、こうした技術的な問題を知らずに、「歴史」を語る事が空論である事を認識せずには居られなかった。

 又、以前から思って居た事だが、日本海軍の戦史には、関係者が真実を語って居ない事柄が有る様である。次の記述を読んで欲しい。(以下引用)−−発艦や着艦の作業中でも、空母の見張りが敵爆撃機などを見つけたら、艦長はただちに「面舵一杯」でとりあえずサークルを描く(艦隊の全艦がこれをやるのを「盆踊り」と自嘲した)のが決まりだった。(中略)ならばミッドウェー作戦中、4空母が全力での回避運動中は、一切の兵装作業が不可能になっただけではなく、何か特別な係糸策を講じなくては、魚雷・爆弾がゴロゴロと格納庫内を転がりまわり、深刻かつ収拾すべからざる事故を生じたはずだ。それがどの資料にも語られていないのは、やはり謎の一つである。(本書108ページ)−−ミッドウェー海戦については、何か、語られて居ない事が有るのではないだろうか?

(西岡昌紀・内科医)







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