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2014年06月22日22:30

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「金目」じゃなかったんだ

金目発言 23日に福島で謝罪へ
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=2935832

 世の中には、たとえホントのことであっても、「それを言っちゃあ、おしまいよ」というようなことは、いくらでもある。

 たぶん今回の石原環境相の発言もその類だったのだろう。彼のような社会的立場の人は、そういうわかり切ったことは敢えて言わないのが、「大人のルール」というものである。

 だが、東京電力福島第1原発事故の除染に伴う中間貯蔵施設を巡る地元交渉に関し、「最後は金目(かねめ)でしょ」と言いたくなる気持ちはたいへんよくわかる。

 先の震災の被災地、とくに福島県においては、「復興」「除染」というのは、数少ないメシの食える目玉産業と言っても過言ではない。だから「高く売りたい」と思うのは、地元の論理としては極めて当然であろう。

 それは、ちょうど沖縄における「基地」問題と同じである。つまりは、他の地域が嫌がることを引き受ける代償として、地元への利益誘導を図る構図。

 福島では、震災前の「原発誘致」が、震災後は「除染」に切り替わっただけで、構造は何も変わらない。

 でもそもそもの話として、「除染」というのはホントに必要なのだろうか。こういう話をしたら、たぶん今の日本では「空気を読まない奴」「非国民」みたいに非難されるのだろうが、完璧な「除染」なんかしようと思ったら、たぶん莫大なコストを今後とも将来にわたって福島県に投入しなければならなくなるだろう。だが、そんなことのために日本国民の血税を投じる意味や価値があるとは思えない。同じおカネを使うのであれば、もっと日本国民のために価値のある使い途は他にたくさんあるはずだろう。

 原爆が投下された広島や長崎は「除染」をしていない。その結果、広島や長崎は人間が住めない土地になってしまったかというと、必ずしもそういうわけではない。もし「除染」が必要ならば、我々は広島産の牡蠣も食べられないだろうし、広島のお好み焼き、長崎ちゃんぽんも食べない方がいいだろう。だが、誰もそんなことは考えない。毎年、多勢の観光客は平気で広島や長崎を訪れるが、健康面で被害を訴えた人がいままでいただろうか。

 おカネというものは、個人レベルであろうが、国や公共レベルであろうが、意味のある使い途に使われるべきであろう。誰も使わないような無駄に立派な高速道路や新幹線の駅におカネを使っても長い目で見れば単なる無駄遣いであるのと同様に、「除染」に巨額のおカネを投じても、それで食っている関係者以外には何ら意味のない無駄遣いである。

 情緒的な話に流されることなく、シビアな経済計算に基づいて得失を論じるべきだと思うのだが如何なものか。
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