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2013年05月28日20:42

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少子化対策について思うこと

「女性手帳」政府が配布見送り
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=2445272

政府は、少子化対策を国策として取り組もうとしているが、この女性手帳を配布することで、本当に少子化対策になると考えているのだろうか。

仮に、女性手帳を配布したとして、そしてそれが女性の出産や結婚を強制するように受け取られる内容であったとして、はたして、女性手帳を配布することで、出生率が上がるのだろうか。

もし、そんな効果が期待できるなら、僕は逆に女性手帳の配布を考慮してもいいくらいに思うが、きっとそんな効果は期待できないだろう。
余計なお世話だとか、女性手帳を配るくらいなら、男性手帳も配ればいいとか、女性じゃなく、男性が読めとかという批判が出ること自体、女性手帳の内容がどんな内容であっても、きっと女性はその手帳を読まないし、配布したところで、きっと何の少子化対策にもならない。
効果が期待できないのであれば、そんな手帳を作って配ることは、税金の無駄遣いだ。

では、政府はこんなこともわからないのか、と言われればそうではないんだろう。
効果が期待できないことくらいはわかっているのだが、女性手帳を配布するくらいしか具体的な少子化対策が思いつかないのだ。
では、保育所を充実したり、出産後の職場復帰を
支援するとなると、莫大な税金がかかる。
それに、そうしたからといって少子化に歯止めがかかるかと言われれば、本当のところはわからない。
ならば、手っ取り早く形としての少子化対策をしてるということを国民に見せるなら、女性手帳くらいが適当だったんだろう。
効果は二の次なのだ。

本音を言えば、政府もどう具体的に対策すれば、少子化に歯止めがかかるのか、わからないのだ。

では、女性が安心して子供を産むことができる社会とは、どんな社会なんだろう。
保育所が充実していて、出産後の女性の職場復帰が充実していて、家計が安定していたら、女性は3人、4人と子供を産むんだろうか。
少子化に歯止めがかかるのだろうか。

僕は、それだけでは少子化対策にはならないと思っている。
現代の少子化は、僕たちのライフスタイルの変化に伴うもので、そんな簡単なものじゃないような気がするのだ。

先日も、他の日記で書いたのだが、僕は、少子化も核家族化も近所付き合いの稀薄さも、なんだったら、晩婚化に至るまで、根っこは同じところにあるような気がするのだ。

つまり、僕らは戦後生活が豊かになり、女性の社会進出に伴って、個人の生活を大切にし、他人に干渉されることを次第に避けるようになった。

おそらく、最初は近所付き合いだろう。
それぞれの家族単位で、隣近所と互いに干渉することを避けるようになり、近所付き合いを避けるようになっていった。

次に、核家族化だ。
結婚して、お互いの両親に干渉したり、されたりすることを避けるようになり、家族はせいぜい2世代同居が主流になった。

それから、今度は同じ家に住む家族同士が、干渉を避けるようになる。
家族それぞれが自分の部屋を持ち、自分だけの生活を大切にするようになる。
そのうち、同じ家に住んでいるのに、食事もバラバラに食べる。部屋に引きこもったきり、出てこないという人も出てくる。

そして、他人との干渉を避け、個人の生活を大切にする、その究極が独身のまま、悠々自適に1人の生活を満喫することなんだろう。
今は、コンビニに行けば、何でもある。
昔のように、必要以上に店員さんと関わらなくとも、ネットを使えば欲しいものは手に入る。

この便利さは、逆に言えば他人との関わりやコミュニケーションをどんどん排除していった先の便利さだ。
そして、その便利さに居心地の良さを感じるなら、自分の生活を犠牲にして、わざわざ結婚して、子供を育てるなんて、煩わしいことこの上ない、ということになってしまうんじゃないだろうか。

もちろん、これは少子化の要因の一つであって、すべてではない。
だが、この要因は案外少子化の問題に大きな影を落としているんじゃないだろうか、と思うのだ。

だが、これは生活スタイルの変化で、少子化対策として、この生活スタイルを変えようとするのは、非常に難しい。
僕らは、この生活に便利さと豊さを感じてしまっているのだから。
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