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2013年02月25日03:12

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民主党綱領(全文)

民主党綱領(全文)

 日本は古来より東西の文化を取り入れ、大いなる繁栄と独自の誇るべき伝統・文化を築き上げた。多大な犠牲をもたらしたさきの大戦からも復興を遂げた。

 しかし、経済の長期停滞、少子高齢化、人口減少による国力の低下に加え、新興国の台頭等による国際環境の変化は国民に長期にわたる閉塞(へいそく)感と不安感を与えている。

 このような状況下で発生した東日本大震災及び原子力発電所事故は、未曽有の被害をもたらし、私たちに生き方や、科学・技術、物質文明のあり方までも問い直している。

 大きな変革期を迎えた今、公正・公平・透明なルールのもと、生きがいを持って働き、互いに負担を分かち合う持続可能な社会を再構築しなければならない。そして政党と国民が信頼関係を築かなければならない。

 私たちは、政権交代の実現とその後の総選挙の敗北を受け、あらためて原点を見つめ直し、目指すものを明らかにする。そして道半ばとなった改革を成し遂げるため、必ずや国民政党として再生し、政権に再挑戦する。

 【私たちの立場】

 我が党は、「生活者」「納税者」「消費者」「働く者」の立場に立つ。同時に未来への責任を果たすため、既得権や癒着の構造と闘う改革政党である。私たちは、この原点を忘れず、政治改革、行財政改革、地域主権改革、統治機構改革、規制改革など政治・社会の変革に取り組む。

 【私たちの目指すもの】

 一 共生社会をつくる

 私たちは、一人一人がかけがえのない個人として尊重され、多様性を認めつつ互いに支え合い、すべての人に居場所と出番がある、強くてしなやかな共に生きる社会をつくる。

 (1)「新しい公共」を進める

 私たちは、公を担う市民の自治を尊び、近代以降、官が独占してきた「公共」をそれぞれの主体に還(かえ)す。地方自治体、学校、NPO、地域社会やそれぞれの個人が十分に連携し合う社会を目指す。

 (2)正義と公正を貫く

 私たちは、互いの人権を尊重し、正義と公正を貫き、生涯を通じて十分な学びの機会と環境を確保する。男女がその個性と能力を十分に発揮する男女共同参画を実現し、不公正な格差の是正と、将来にわたって持続可能な社会保障制度により、すべての国民が健康で文化的な生活を送ることができる社会をつくる。

 (3)幸福のために経済を成長させる

 私たちは、個人の自立を尊重しつつ、同時に弱い立場に置かれた人々とともに歩む。地球環境との調和のもと経済を成長させ、その果実を確実に人々の幸せにつなげる。得られた収入や時間を、自己だけでなく他者を支える糧とする、そんな人々の厚みを増す。

 二 国を守り国際社会の平和と繁栄に貢献する

 我が国の発展は開かれた交流の中からもたらされた。私たちは、外交の基軸である日米同盟を深化させ、隣人であるアジアや太平洋地域との共生を実現し、専守防衛原則のもと自衛力を着実に整備して国民の生命・財産、領土・領海を守る。国際連合をはじめとした多国間協調の枠組みを基調に国際社会の平和と繁栄に貢献し、開かれた国益と広範な人間の安全保障を確保する。

 三 憲法の基本精神を具現化する

 私たちは、日本国憲法が掲げる「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義」の基本精神を具現化する。象徴天皇制のもと、自由と民主主義に立脚した真の立憲主義を確立するため、国民とともに未来志向の憲法を構想していく。

 四 国民とともに歩む

 私たちは、地域社会に根差した活動の中から課題を見出し行動する。積極的な議論と結論の遵守(じゅんしゅ)を旨として、健全な党内統治を徹底する。公開・参画・対話を重んじ、広く国民との協働による政策の決定と実行を目指す。

↑2013年作成の綱領は以上。

↓1998年作成の基本理念(綱領)

私たちの基本理念

――自由で安心な社会の実現をめざして――

1998年4月27日民主党統一(第1回)大会決定より
●私たちの現状認識

日本は、いま、官主導の保護主義・画一主義と、もたれあい・癒着の構造が行き詰まり、時代の変化に対応できていません。旧来の思考と権利構造から抜け出せない旧体制を打ち破り、当面する諸課題を解決することによって、本格的な少子・高齢社会を迎える21世紀初頭までに、「ゆとりと豊かさ」の中で人々の個性と活力が生きる新しい社会を創造しなければなりません。

●私たちの立場

私たちは、これまで既得権益の構造から排除されてきた人々、まじめに働き税金を納めている人々、困難な状況にありながら自立をめざす人々の立場に立ちます。すなわち、「生活者」「納税者」「消費者」の立場を代表します。「市場万能主義」と「福祉至上主義」の対立概念を乗り越え、自立した個人が共生する社会をめざし、政府の役割をそのためのシステムづくりに限定する、「民主中道」の新しい道を創造します。

●私たちのめざすもの

第1に、透明・公平・公正なルールにもとづく社会をめざします。

第2に、経済社会においては市場原理を徹底する一方で、あらゆる人々に安心・安全を保障し、公平な機会の均等を保障する、共生社会の実現をめざします。

第3に、中央集権的な政府を「市民へ・市場へ・地方へ」との視点で分権社会へ再構築し、共同参画社会をめざします。

第4に、「国民主権・基本的人権の尊重・平和主義」という憲法の基本精神をさらに具現化します。

第5に、地球社会の一員として、自立と共生の友愛精神に基づいた国際関係を確立し、信頼される国をめざします。

●理念の実現に向けて

私たちは、政権交代可能な政治勢力の結集をその中心となって進め、国民に政権選択を求めることにより、この理念を実現する政府を樹立します。

民主党広報委員会
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