五月雨/花南瓜/夏帽子

7/29(日)
【兼題】3題です。
○南瓜の花・花南瓜(かぼちゃの花)
○五月雨(さみだれ・さみだるる)
○夏帽子・夏帽・麦稈帽子・パナマ帽


夏帽に少女の淡さちひろの絵
パナマ帽遠き旅する夢持ちて
網棚に置かれしままのパナマ帽
無人駅置き忘れたる夏帽子
五月雨や試合中止の声うつろ
五月雨や窓の景色の鮮明に
花南瓜傍ら(かたわら)急ぐ人ありて
廃屋を明るく飾り花南瓜　　　　ヨッシー

花かぼちゃ祖母の曲がった背(ナ)さする
五月雨やだれを責めればよかろうか
夏帽子遠足帰りはしなびてる
騒がしい広島カープの夏帽子
白いのは綺麗な人の夏帽子
反省は顔だけだろう夏帽子　　　　ちくわ

五月雨に想い染み入る初恋や
時を経てなほ五月雨るる義士の墓
お日様の匂い留めし夏帽子
パナマ帽遠くに揺るる父の影
太陽と昇り比べよ花南瓜　　　　　　とみ

幼子のゴムひも伸びしパナマ帽
取り出した麦わら帽子の匂いかな
五月雨とわれとばかりの世界かな
五月雨の響きわたるも静かなる　　　　橙

潮風の夏帽奪ふ地中海
麦藁帽子後手組みて畔に佇(た)う
アルザスに夏帽子買ふ婿と吾(あ)と
五月雨や天地の間(あわい)模糊として
南瓜の花地を這ふ蔓(つる)のしたたかさ
絵日記に「南瓜の花が咲きました」　
十薬やいつ宗旨変えせしや　　　霧海先生

五月雨や河童の国に舟を漕ぐ
午前四時テレビ終りて五月雨る
五月雨るビルの頭を隠すほど
新品の靴さみだれて眺むのみ
五月雨や山河に優る家の中
夏帽子大股開く忠良像
パナマ帽白きスーツの伊達男
パナマ帽脳天チョップ窪み入れ
尻アゴの男逆さにパナマ帽
パナマ帽マイケル気取り顔隠す
大陸の土の香匂う花南瓜
花南瓜袴姿の老農婦
この色がいずれ実となる花南瓜　サンダル


次回の句会は、7/29(日)です。
【兼題】3題です。
○南瓜の花・花南瓜(かぼちゃの花)
○五月雨(さみだれ・さみだるる)
○夏帽子・夏帽・麦稈帽子・パナマ帽

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