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2011年05月10日17:21

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『Wの悲劇』

映画『Wの悲劇』を観た。

(1984年 日本 監督:澤井信一郎
出演:薬師丸ひろ子 世良公則 三田佳子 三田村邦彦 高木美保 蜷川幸雄 志方亜紀子 清水紘治 南美江 草薙幸二郎 西田健 仲谷昇 梨本勝 福岡翼 須藤甚一郎)

薬師丸ひろ子主演の映画は若いころに随分観たけれど、この作品はなぜか未見。
先日旦那からBS録画を頼まれたので、観てみることに…。

【三田静香(薬師丸ひろ子)は、女優を目指す劇団“海”の研究生。次回公演の『Wの悲劇』の主役を研究生の中からオーディションで選ぶことになり張り切っていたが、静香についたのは結局セリフ一言の小さな役。が、大阪公演の幕が開けたその夜、静香は劇団の看板女優・翔(三田佳子)の部屋で彼女のパトロン・堂原良造が死んでいる現場を目撃してしまう…。(allcinema ONLINE)】

原作は夏樹静子の同名小説。

「私、おじいさまを刺し殺してしまった!」

劇中劇「Wの悲劇」は、主人公のこの絶叫でサスペンスの幕を開ける。映画を観たことはなかったけれど、当時TVから流れていた予告で何度も観たこのシーンが印象的で、わりと評価も高いし、いつか観たいと思っていた。

…で、年月は流れ、27年経ってようやく観てみると…(笑)当然ながら出演者が若い!薬師丸ひろ子の瑞々しいこと。お相手役の世良公則がカッコイイハート達(複数ハート) そういえば、時々ドラマなんかにも出てるよね〜。

売れっ子歌手・世良公則が出てるけど、主題歌はお約束で薬師丸ひろ子が歌っている。作詞:松本隆 作曲:呉田軽穂(松任谷由実のペンネーム)という当時の超強力布陣が創った。(「Woman "Wの悲劇"より」) これも流行ったよねー。ちなみに、この映画の音楽は久石譲。万全の態勢だったというわけで…(笑)

当時、角川映画は全盛を極めていたけれど、後に薬師丸ひろ子は角川を去り、角川映画の人気も徐々に衰退していった。懐かしいバブル期のころだ。

そういう時期に撮られたこの作品は、あの時代特有の匂いに満ちている。

家路の途中にある夜の公園の雰囲気、住んでいるのはこじんまりとしたアパート。その公園で演技の練習をし、アパートの外階段を上り、住処へ帰る…。

そして、主役を勝ち取るために、彼女は大芝居を演じる決断をする。

舞台の上ではオーバーアクトになりがちだけれど、これが劇中劇となってくると、舞台の上とそうでない時のメリハリが効いて、いい感じになるもんだな〜。三田佳子が舞台で倒れるシーンの「タメ」なんて、大仰で笑いそうになった。でも、三田佳子の大女優っぷりは自然に見えて、けっこう良かったかも。

ツボは、この作品の舞台監修を担った蜷川幸雄。演出家の役で出演しているわけだけど、演技指導をしながら灰皿を投げ付けるシーンがあって、うわー、普段と一緒かもって笑ってしまった。

あと、初々しい演技の高木美保が出てた。テロップに(新人)てなってたから、映画初出演だったのかもしれないな〜。今も綺麗だけど、やっぱ若いころも綺麗だわー。

劇団の名もない研究生が女優への第一歩をつかみ取る様を描いてるわけだけど、青春の一幕を見ているようで、なかなか楽しかった。女優って大変だわ。

なんといってもラストシーンがいい。切ないけど、拍手したくなるような…。

ついでに『探偵物語』も観たくなったなぁ。あ、『セーラー服と機関銃』も(笑)



『探偵物語』
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『セーラー服と機関銃』
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