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開催終了トークショー「震災復興を問いかける文字の力、映像の力」

詳細

2013年02月16日 04:53 更新

3月9日(土)下北沢の本屋B&Bにて、池澤夏樹と映画監督の森元修一氏との
トークショー「震災復興を問いかける文字の力、映像の力」が行なわれます。
東日本大震災以来、被災地を見つめている二人が文字と映像の観点から
震災復興について話をする二時間です。

開催日:3月9日(土)
時間:17:00〜19:00 (16:30開場)
場所:本屋B&B
世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
入場料:1,500円+500円(1ドリンク)

【出演】
池澤夏樹(作家)
森元修一(映画監督)
司会進行:酒泉ふみ(株式会社ボイジャー)

チケット申し込みは本屋B&B ホームページから
http://bookandbeer.com/blog/event/20130309_shinsai/


コメント(5)

  • [1] mixiユーザー

    2013年03月10日 09:18

    参加してきました。
    当日は小田急線が信号事故でストップしたりして、イベント開始から10分遅れでようやく到着です。

    森元修一さんの「大津波のあとに」のダイジェスト版が上映されたあと、司会の女性の問いかけをはさみながらおふたりのお話。

    <池澤>大船渡、陸前高田は震災後何度も行ってましたが、先日、八戸からいわきまで被災地沿岸をクルマで走ってみようと考えました。どこまでいっても瓦礫だけど、とにかく行ってみようと。でも石巻の大川小学校のところで力尽きた感じです。亡くなった児童のお母さんが花を供えていました。そのままいたたまれなくなって、仙台の市街地へ抜けてしまったんですけど。
    <森元>自転車を走らせて、ノーカットで瓦礫の街をとりました。足元を撮りたかったんです。お茶碗とか貯金通帳とか、元の生活がそこにいっぱいあったりするんですよ。
    マスコミの報道はわかりやすさを求めます。悲しい話、悲しみを乗り越える話、でも自分の作品が今後どういう意味を持つのか今はわかりません。瓦礫が続き、この光景が終わったらカメラを止めよう、そう思うのにそれがまだえんえんとつづき、やむなくカメラを止めてしまって。
    <池澤>自分も(11年)4月8日に仙台の荒浜に行っています。そのとき、高い所に津波が運んだいろんなものがひっかかったままになっていて。森元さんの映像で同様の光景を見て、忘れていたものをもう一度持ち出してきて見たような感じになりました。
    <森元>生々しすぎて、東北で上映はできないかも、と思ってました。逆に被災地から遠いところで行いたいと思いました。
    <池澤>震災と津波の後、文学者がそれについての作品を多く書いていますが、僕は高校の国語教師でもある照井碧さんの俳句をあげたい。

    卒業す 泉下にはいと返事して

     センカ、とはあの世のことですね。

    春の星 こんなに人が死んだのか

     二万近くの死は抽象的だけど、星の数は具体的に見えます。そしてとても綺麗だけど、手が届かないところにあります。

    ここで司会の女性から、池澤氏の被災地の活動について「池澤さんがドライバーやってると聞いて驚いたんですけど・・」と。

    <池澤>クルマの運転好きですし、それがトラックに変わっただけ。
    日用品を届けるボランティアに便乗して、運転を買って出ました。  

    さらに司会から震災の年に発刊された「春を恨んだりしない」について質問が

    <池澤>そのときどきメディアに書いたものを混ぜて、改めて書き残したものです。大災害の後時間がたつにつれ、いろんなテーマ、重さが変わってきます。
    あと、なぜ、何度も被災地を訪れるのか、と聞かれることがあるのですが、瓦礫が片付いたけど、家の土台だけ残り、そばにススキやセイタカアワダチソウが生えているその光景が、なんだか広いお墓に見えてねえ・・半分墓参みたいなものです。
    たまたまえにしができて、お墓に通っている感じでしょうか。


  • [2] mixiユーザー

    2013年03月10日 09:46

    上記のイベント報告の続きです。

    森元氏から池澤氏の最新作「双頭の船」に話が及びます。

    <池澤>さいしょは短編だけ書いたんですよ。
    その後全然別の取材で瀬戸内海に行って、このちっこい船が三陸まで行ってボランティアしたらどうかしら? と思いついたんですよ。
    どうしても行かせてやりたくなって、結局小説では船を出したら次から次にヘンな奴らがやってきて、深刻なお話じゃない。
    ヘンなことも起こってそうでなければ書けなかった。
    船がなぜか成長するんですよ(笑)。
    どやどやと人が増え、船が大きくなり最後は2000人ぐらいが暮らす。
    マジック・リアリズム的な明るいトーンだから書けたんだなと。
    でもしんみりするところもあるんですよ。
    沖縄芝居って笑いと涙がいっしょになっている、そちらを書きたかったんです。

    <森元>明るい話だからこそ、その背後にいろんな問題があるんですよね。

    <池澤>映画でも小説でも、思想よりも文体、スタイルだと僕は思う。
    森元さんの映画もそうです。交通整理の男性が被害のこととかひとりで長くしゃべるシーンがでてきたでしょう。僕はテオ・アンゲロプロスの映画を思い出した。テオの映画も役者の15分もの独白シーンがあったりします。
    それから、森元さんが水の引いていない市街地を進んで行って撮ってる映像なんか、やはりテオの「エレニの旅」の水のシーンを思い起こさせます。
    (森元さんは当初、テオ・アンゲロプロス監督の映画の字幕翻訳の「池澤夏樹」と小説家の「池澤夏樹」を別人物かと思っていたそうで、同一人物と知って驚いたとか・・)。

    <司会者>池澤氏の「楽しい終末」についてなんですが、池澤さんはずいぶん早い時期に東海村見学もされていますよね。

    <池澤>92年です。見ながらうそっぱちなんでイヤになっちゃった。原発はじょうぶな、しっかりした、強固なものに守られてるから安全です・・って形容詞ばかり。論理の言葉でなく広告の言葉。いまさら、新幹線は安全です、なんてJRは言わないでしょう。

    <司会>震災のことを書き続けることについては

    <池澤>見なきゃいけない、書かなきゃいけない、とあおられてようなところもありました。2011年の春、でもあんなひどいことがあったあとも桜が咲いて皆ほっとした。
    大自然ってひどいこともするが、美しいものでもある。自然は人間に無関心なのだ。それが恨みにもつながるけれど、救いにもなる、ということです。
    古今和歌集の「深草の野辺の桜し心あらば 今年ばかりは墨染に咲け」を思い出します。

    <司会>震災後、考えが変わったところはありますか。

    <池澤>考えが変わった、というより次から次にいろんなものが入ってきて、整理をした感じでしょうか。

    <森元>僕ははたして、あの映像をとってよかったものかどうか・・

    <池澤>カメラを向けて、人々の言いたいことを記録する、あれはとてもいいことだと思います。僕は何十年たっても意味のある仕事だろうと。
    3・11行こう、自分と三陸との付き合いがどう続くのか? 全然わかりません。自分の中がどう変わるのか、自分で見ている感じです。

    <森元>続編を作らないのですか?と言われるのですが、無理やり撮ることもできない。遺族にカメラを向けるタイミングもわからい、というところが正直なところです。
    ただ、大川小のご遺族からはなんでもいいから当時の記録をみたい、と言われ、映画に使わなかったカットをお渡ししました。
  • [3] mixiユーザー

    2013年03月10日 09:56

    上記の続きです。

    対談の後会場からの質問を受け付けたので、わたしも僭越ながら思い切って手を挙げました。
    「いまさらですが、うちの夫が来週から石巻へボランティアに行きます。会社が企画して応募者を募ったのですが、行く上で気をつける点とかこういうのを持って行ったほうがいいとか、アドバイスがありましたらお願いします」

    <池澤>震災直後は、長靴を必ず履いていってください、なんていうのがありましたが、いまは(道路などは)片付けられていますから。「何ができますか? なにが足りませんか?」と、まずは質問形で動いてください。受身で始めてみてください。

    <森元>石巻の人々は「仙台の人からもわたしたちはもう忘れられてしまっている」という嘆きがあるようです。同じ宮城県内でもそうです。忘れていない、というだけでも大事なんじゃないでしょうか。

    トークイベント会場は、下北沢駅からほど近くのビルの2階ですが、狭いスペースに丸椅子をぎっしり並べていて、かなりキュークツ。
    おまけに遅れて到着したわたしは一番後ろの席だったので、森元監督の映画は前に座っている人の頭で見えづらく、ときどき立ちあがって映像を見ていました。
    もうすこし余裕のある空間で(できれば座席も傾斜のある映像専用ホールで)見たかったのですが。
    ただ、狭い空間で、聴衆と、池澤氏、森元氏との距離が近いせいもあって、お話する言葉が、大ホールでの講演と比べるとより身近にぐっと迫ってくる感じでした。
  • [4] mixiユーザー

    2013年03月10日 16:33

    細かくわかりやすいレポートをありがとうございます。
    感想の言葉は見付かりませんので、お礼のみで失礼します顔(願)
  • [5] mixiユーザー

    2013年03月12日 00:44

    詳しいご報告、ありがとうございます。
    池澤さんといとうせいこうさんの対談も新聞に載っていましたね。
    震災のあと、具体的に被災地支援の活動をしつつ、震災に触発された作品も書き、
    さらにそれをきっかけに、こういったイベント活動もこなされていることに感銘を受けます。
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