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開催終了第42回多言語社会研究会(東京例会)

詳細

2008年01月29日 23:25 更新

第42回多言語社会研究会(東京例会)のご案内

○日時 2008年2月2日(土)午後1時〜5時
○場所 女子美術大学杉並キャンパス1号館2階第1会議室
*女子美術大学杉並キャンパスへの行き方:
地下鉄 丸ノ内線 東高円寺駅 下車 徒歩8分 地図は以下のアドレス参照。
http://www.joshibi.ac.jp/access/suginami.html

<報告1>
氏名:吉川雅之(東京大学・総合文化研究科)
題名:断片的資料から辿る識字層と非識字層──香港の場合

要旨:特定のコミュニティにおける識字層の史的変化を解き明かすための有効な方法の一つとして、センサスに代表される定期的な大規模調査の「識字」項目の集計結果を活用し、数値から証明を行う方法がある。しかし、センサスが行われていない、もしくはセンサスの質問項目として「識字」が盛り込まれていない空白期が長期間に渡って存在する上に、その空白期に戦乱・政変などに因る大規模な人口流動が生じている場合には、期間前と期間後に行われたセンサス2回の比較のみに頼っての証明は困難であり、次善の策を練る必要がある。
 第二次世界大戦を跨ぐ期間の香港は、まさにこれに該当するケースと言える。本報告では、2005年に報告者がHong Kong Public Record Officeで発見した数点の新資料を用い、センサス不在の1931-60年、特に戦後の1945-60年について、識字層がどのような属性を有していたかについて考察を行う。

<報告2>
氏名:歌田英(東京大学大学院・人文社会科学研究科)
題名:言語における法と領域-カナダの言語政策を中心とする考察

要旨:今日のグローバル化する社会において、いわゆるマイノリティの問題や言語政策の課題は多様な広がりを見せており、しかしながら、それに対する一般的理論はまだ十分に論じられていないように思われる。本報告のテーマは、言語政策における(地理的な空間概念としての)「領域(territory)」の役割を考察することである。
これはさらに、
(1)言語と領域の機能関係性に関する考察(⇒第1部理論編)
(2)言語政策における領域のコントロールに関する政策論としての考察(⇒第2部実践編)
の二重性をもつ。
第1部理論編においては、言語選択行動のモデル分析や、カナダ・ケベック州のフランス語化政策の事例研究から、P(Pedagogy)、Q(Qualification)、R(Repository)の断絶が空間的な次元と時間的な次元の双方における、言語の非再生産性となってあらわれていることを仮説として検討する。第2部実践編においては、言語法の基盤となる規範理念としての言語権の問題と、その運用形態について各国言語法の運用的規定(条項)に着目して分析をおこなう。各国言語法は、一般的に、政策スキームとしての「領域原則」あるいは「個人原則」のいずれかを基本とした体系をなしているが、本報告でとりあげる事例においては、「領域」の時間的/空間的変化の可能性を考慮するため、なんらかの「数的基準」が法制度的に組み込まれている。報告者はカナダにおける裁判事例および政策事例から、数的基準(Numbers Warrant)の巧みな運用による、PQRの新たなバランス構築に向けての可能性を見出した。言語権に関する具体的事例として、1982年カナダ憲法第23条に規定される「スライド制」に関わる判例(Mahe v. Alberta、等)をとりあげる。本報告は、カナダの事例を中心に構成されており、その地域特殊性を免れるものではないが、課題認識としては一定の一般性を有するものと考える。

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  • 2008年02月02日 (土)
  • 東京都 女子美術大学杉並キャンパス
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