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開催終了第 14 回北京日本人学術交流会

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2009年05月11日 16:08 更新

第 14 回北京日本人学術交流会

日時:2009年5月15日(金曜)午後6時から(質疑応答の後懇親会)
場所:北京大学の教室(未定)
報告者:久保輝幸氏(中国科学院自然科学史研究所博士研究生)
報告題目:中国の本草学史と園芸史
言語:主要には中国語

さて、第14回の報告は、中国科学院の自然科学史研究所の博士研究生の久保輝幸氏によってなされます。植物学や医学の歴史に造詣の深い久保輝幸氏によって新たな視角からの中国研究の報告がなされることが予想されます。
お時間とご関心のある方は、どうぞご参加ください。
参加希望の方は、資料や会場の準備のため山口(ngodzilla21@yahoo.co.jp)まで5月12日の深夜までに参加を希望するというメールください。
なお、中国に留学している日本人留学生らしくこの報告は、中国語で行われます。この会でははじめての試みです。どうぞよろしくお願いいたします。


中国は歴史上、多くの分野で高度な発展を遂げてきました。その一つである本草学の歴史を調べるのが、わたしの主要な研究テーマです。今回の発表では、代表的な薬草でもある牡丹(ボタン)を中心に、本草学とはどういうものなのかを簡単にご紹介し、それに付随する形で園芸の発展史も少し織り交ぜてご紹介した いと思います。
本草学とは、一言でいえば、「中医学」や日本の漢方薬で使われる各種の薬物を調べる学問です。周知のとおり、中医や日本の漢方では通常、いくつかの薬物を混ぜたものが薬として処方されます。本草学はその薬物一つひとつについて、その医療上の効果だけでなく、それがどの生物のどの部位なのか、あるいはどんな鉱物なのか、どう加工すべきなのかなどを調べ、記載していく作業です。いつの時代でも、薬草を採るつもりが、誤って毒草を採れば、病人を治すどころの話ではなくなります。それゆえ、薬を正しく判別するため、中国には今日まで薬物に関する膨大な記録が伝えられてきました。
その中でも牡丹は古くから使われてきた薬草の一つです。遅くとも後漢頃の書物や出土物にその名を見てとることができます。ただし、そうした古い記録を注意深く読んでみると、それが現在のボタン(牡丹)ではないことが分かります。そこで、今回の発表では本草書の古い記録をみなさんとともに読み解き、それが 一体どんな植物であるのか、考えてみたいと思います。
この謎を解くためには本草学だけでなく、中国の園芸史も理解する必要があります。ボタンは現在、観賞用の植物として広く栽培されており、それを中国の国花にしようとする動きもあります。では中国人はいつからその花を愛し、栽培するようになったのか、この問題も明らかにしなければなりません。そこで、ボタ ンを中心に中国の観賞植物の歴史も簡単に紹介する予定です。
この謎解きの重要性は、歴史学の範囲にとどまりません。現在、六味地黄丸、加味逍遙散、大黄牡丹湯など、常用される処方にボタンは配合されています。これらの処方は、後漢頃にその配合を決めた記録があるので、もし牡丹と書かれた薬草が今のボタンでないとすれば、今の配合は誤っていることになります。

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