Q 野宿をしている人は働いているのでしょうか?
A 昼に寝ている姿を見かけるので、働いていないというイメージを持たれていますが、収入がなければ生きていけないのでもちろん働いています。その主な収入源になっているのが空き缶です。空き缶は夜に出されるので、野宿者の方々は深夜から明け方にかけて働いています。生田武志さんの『ルポ最底辺』によると、平均して10時間かけて20〜30キロ移動し1000円ほどの収入を得ているそうです。
Q 禁止されるのは野宿者が空き缶を拾うことだけですか?
A 今回の条例改正によって禁止されるのは、空き缶などの資源ゴミだけではありません。
大型ゴミとして出された家電や家具も拾うことが禁止されます。引越や新調の際には古い家電や家具が大型ゴミとして棄てられていることがあります。そういった大型ゴミのなかにはまだ使えるものが含まれている場合があり、それを拾って生活に役立てている人は野宿者でなくとも多くいると思います。ゴミと言えども、まだ使えるものを拾って使うということも一律に犯罪とされます。
Q 京都市の野宿者対策は十分なのでしょうか?
A 野宿者の生活に甚大な影響をおよぼす空き缶回収禁止に対し、市は「野宿者対策は別問題」としています。無策への批判が噴出したため、「きちんと対策を出してから再び審議する」ということになりました。野宿の状態になった方々は、様々な理由によって自立していくことが阻まれています。それに対し厚生労働省も、自立に至るまでアルミ缶回収によって自活することも必要であると考えており、逆行する判断を京都市はしようとしているのです。
また野宿者の中には、行政に頼らずに生きていきたいと考えている方もいます。そうした生き方も尊重できる社会が望ましいのではないでしょうか。