「篠原集中治療室」とは 丸い野心と鋭い優しさを持ち合わせた稀有なる白衣DJ篠原による、独特悦楽なる開放的音楽的医療の提供の場。集中治療室、そこはICU (Intensive Care Unit)と呼ばれる、様々な治療により患者の生命がかろうじて守られている場所である。そこにはある種の律動的な音楽が流れている。患者の生命の律動、それは心臓の拍動や呼吸音、そして患者の身体状態をモニタリングする様々な医療機器の出す無機質な機械音、そして医療者らの乾いた足音や会話の声。それらの律動が混ざり合い、音楽となる。かつて律動の無い音楽に深入りし病を発症した篠原は、その律動的音楽の流れるICU生活を体験したことがあった。退院後も、そこでの音楽的経験は彼の頭にいつまでもこびりついていた、離れなかった。そしてとうとう彼は自身でICUを開くことを決意し、律動的音楽による開放的治療法の探求を続け、今に至るわけである。様々な医療機器にて患者の心身状態を密やかにモニタリングし、彼独自の音楽処方により治療を施していく、そこが彼のICU。神出鬼没、どこで開業されるかは篠原の気の向くままである。時が来れば彼は足早に機材をまとめ、音楽的処方を思案しつつ無表情に、彼の治療を求める患者のもとへと向かうのである。