アダム・ケラーさんは、徴兵拒否や軍隊内の反戦活動で投獄されたこともあり、イスラエルの社会と政治、平和運動の歴史にも詳しいジャーナリストです。彼の属する「グーシュ・シャローム」の前身は、元クネセト議員でジャーナリストのウリ・アヴネリ氏や、軍人から平和活動家に転じた故マティヤフ・ペレド将軍らが設立した、Israeli Council for Israeli-Palestinian Peace です。1967年占領地からの完全撤退、パレスチナ独立国家との2国共存、イスラエルを「ユダヤ国家」と定義づけることに反対し、パレスチナ難民の帰還権については、交渉で解決――などの原則を掲げています。
同機関紙"The Other Israel" の編集長。1988年には、イスラエル軍の戦車や軍用車に反戦スローガンを書き、3ヶ月間投獄。1995年、Israeli Council for Israeli-Palestinian Peace(グーシュ・シャロームの前身)が「多田謡子 反権力人権賞」(1989年創設)を授賞した際、その代表として来日した。主著、Terrible Days: Social Divisions and Political Paradoxes in Israel
(CYPRE S Amstelveen 1987)は、シオニズムと、このイデオロギーを基盤に建国されたイスラエルの社会・政治を分析、国内の平和運動についても紹介している。