宗教が中東和平の妨げになるとすれば、その最大の要因は、米国の宗教右派に信奉者が多いクリスチャン・シオニズムだろう。彼らにとって、この問題は純粋に宗教的な問題であり、妥協の余地がない。キリストの再臨(the Second Coming)を早めるためにユダヤ教徒をイスラエルに集めなければならない、と考えている。そして、キリストが再臨すれば、ユダヤ教徒は二つの選択を迫られる。ユダヤ教徒はキリストをメシア(救世主)ではないと考えているが、キリストをメシアと認めて、キリスト教に改宗するか、あるいは最後の審判を受けて、死ぬかだ。彼らのシナリオでは、我々ユダヤ教徒は全5幕の演劇の第4幕で消えてしまう。
◆4月12日◆研究会
ヤコブ・ラブキン教授『トーラーの名において』邦訳刊行記念
講演タイトル“Metamorphosis of International Attitudes to Israel”
(国際社会によるイスラエルへの態度の変容)
日時:2010年4月12日(月)18時〜20時
場所:東京大学東洋文化研究所 第一会議室
言語:英語
参加費無料
〈趣旨〉ナチスによるユダヤ人虐殺が行われた後、シオニストを中心にイスラエルが建国されると、欧米諸国はユダヤ人国家の建設としてこれを支持した。それから60年が経過した現在、国際社会の態度はどのような変容を遂げつつあるのか。国際社会におけるこうした対イスラエル観の変化について、パレスチナとの共生を志向し、シオニズム批判の立場に立たれる教授からご講義いただく。