東京での1回だけのライヴですが、女性ヴォーカルが好きな方は必見です。BBC Radio Scotland’s Young Scottish Traditional Musician of the Year Award を2002年に受賞。その年に出したデビュー作《A DAY LIKE TODAY》は、新人らしからぬ完成度の高さでした。昨年セカンド《A DIFFERENT LIFE》が出ています。
2番手はEmily Smith Band。彼女エミリー・スミスは2002年のBBC Radio Scotland Young Traditional Musician Award の受賞者。初めはピアノとアコーディオンが専門だったらしいが、今ではシンガーとしてその爽やかで伸びのある声で、トラッドソングに新しい息吹を吹き込む、素晴らしい歌い手となっている。スコットランド南西部ダンフリースの出身で、ロバート・バーンズに縁の深い土地。こんなことを知ったのは、もちろん帰国後のことで、当日は何の予備知識も持っていなかった。しかしこれは、実に実に幸運な出会いだったと思う。バックを固めるフィドル、ギター、ボーダーパイプ・ホイッスル、ダブルベースの面々は男性だが、いずれもでしゃばることなく堅実に、しかし十分に存在感を示しながらエミリーの歌を盛り立てる。
この日はとにかく、うっとり聞き惚れるばかりで、どうもメモを取るなんて意識はすっかりどこかへ飛んでしまっていて、どんな曲を歌ったのか、今となってはほとんど覚えていないのが無念でしょうがない。トラッドソングの知識がもっとあれば、興味は倍増していたと思うが、それでもとにかくその場で聴いて、ただただ幸せな気持ちに浸れたコンサートだった。CD、“A Day Like Today”は、44分で終わってしまうのがものすごく残念な一枚。あなたの愛蔵盤となることは請け合います。http://www.emilysmithband.com/ で試聴もできますが、ここで聞える声を彼女の声だと思ってはいけない。実際はこんなにドスの効いた声ではないから。