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2005年03月01日 19:32 更新

作・演出:橋口幸絵
出演:柴田智之、村上水緒、佐藤素子、榮田佳子、山��美世、櫻井直子、梅津学/かとうしゅうや(Real I’s Production)/吉田比登志


深夜の公園にひっそりとたたずむSLと、
幼い日その中に投げ込んだ思い出をとりにやってきた女。
二人はその晩、蒸気機関車の物語る幻想の旅に出る。

廃線となった幻の路線、
天北線の終着駅から始発駅へとさかのぼり、
廃止から誕生までを逆行するSL。
そこへ乗り込む過去の乗客たちもまた旅の途上で若返り、
自分たちの人生を逆行してゆく。

誕生へとSLの走るレールの上に
自分の血の流れを見つけてゆく女は、
その旅の最後、SLの逆行の本当の目的である、
失われた父親たちの物語に出会ってゆく

シンプルな舞台の上に乗客たちによってつくられる蒸気機関車が走り、
四つの幻想の風景に出会う。千年王國発、ロードムービーシアター。

 私の実家の近所に、SL公園というものがありました。その名の通りいくつかの小さな遊具に囲まれて、化石のようなボロボロのSLが一台、その中央に置かれていました。その巨大な鉄の塊は子供だった私達の目に、当然ひどくそそられる宝物としてうつり、みんな奪い合うようによじ登りました。石炭を投げ入れる釜の意味もわからずに、石ころやら母に見せてはいけないものやら、あらゆるものを投げ込みながらその一日を蒸機の中で過ごしていました。
 動かぬSLに乗って、その車輪の下に敷かれたレールのその先を思い描きながら、私がSLとともに旅立つのは銀河ではなく、彼が生きていた時代でした。
 その公園の始発駅には、いつも私の父が乗り込んで来るような気がしていました。2歳の時に失くした父の顔を、私は覚えていません。物言わぬ写真となった父と公園にたたずむSLは、鋼鉄のような重い存在だけを横たえた同じ物言わぬ化石でした。ただ一度、その体が血をもったように振動し、喋るように深く蒸気を吐き出す様を私はいつも切望していました。そして彼が生きていた昭和へと、私を乗せてその車輪の回転が始まるのです。
そんな風に今回のSLの旅は始まりました。
 16年前に書かれた私の処女作は再演を重ねるごとに、まったくの新作へと生まれ変わっていきます。物語自体、その中に誕生をはらんでいるからかもしれません。
 17年目のSLは、私のもっとも個人的な物語です。     作・演出 橋口幸絵

■東京公演  [東京国際芸術祭リージョナルシアター・シリーズ]
2005年3月12日(土)→13日(日)
. 3/12(土) 3/13(日)
14:00 ●. ●
19:00 ★ .

★12日夜の回終演後、ポスト・パフォーマンス・トークを予定しています。
会場 東京芸術劇場小ホール1
  [豊島区西池袋1-8-1  TEL 03-5391-2111]
料金 前売2,300円 当日2,500円 【日時指定・全席自由】
一般発売日 2005年1月14日(金)発売
チケット取扱 電子チケットぴあ 0570-02-9999/ 0570-02-9988(Pコード358-893)
ローソンチケット 0570-000-403/ 0570-063-003(Lコード35990)
劇団千年王國ホームページ http://www1.odn.ne.jp/so-info/


東京国際芸術祭(TIF) 03-5961-5202 http://tif.anj.or.jp/


リージョナルシアター・シリーズ5演目セット券があります。
(全席自由・日時指定・料金8,000円/TIFのみで取扱)

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