みなさん、こんにちは！

今回は、短編小説の名手として知られる、19世紀フランスの作家モーパッサンの『脂肪の塊』です。

小説好きの中には、短編小説は邪道で、長編こそが醍醐味であると主張する方も多いです。たしかに、人間心理・社会・歴史などを書くにしても、長編であればそれだけで読者に満足感を与える面があります。

ただ、短編小説には逆に、凝縮された味わいというものがあります。
19世紀は長編小説華やかなりし時代――バルザック、ユゴー、ディケンズ、トーマス・マンなど―ーでしたが、モーパッサンはその中でひたすら短編小説を書き続けます。彼には重厚な長編よりも、短編のほうが社会や人間関係の実相をとらえやすいと思われたのでしょう。

本作も短い逸話の中に、心理の機微・人間関係・社会の縮図をみごとに織り込んでいます。戦前日本の作家たちにも愛されたモーパッサンを、ぜひこの機会に。


※本書は予備知識がなくとも十分にお楽しみいただけます。背景知識等については、司会が適宜解説しますので、気軽にご参加ください。

※今月は、通常とは異なり、月一回の開催となります。

･･････････････････････････････････････････････････････････････････････


○日時

２０１４年６月４日(水)　 19:30 〜 21:00

定員：8名（幹事、JONYさん除く）

※最小決行人数は、２名（幹事、JONYさん除く）です。開催１週間前になっても、最少決行人数に満たない場合、流会にさせていただきますので、ご了承ください。


○場所

東京都千代田区平河町2-2-5
カフェバーきよの　（店内　禁煙）
03-5212-4146
（半蔵門駅　麹町駅　永田町駅各徒歩５〜６分）
http://goo.gl/CYbgq
※メンバーのJONYさんのお店です
ちょっと分かりづらいところにありますので、迷った時にはお店に電話してください。

○参加費

1000円（参加費＋飲み物代）

お食事をご希望の方はコメント欄でお申し込みください（別途1000円。内容はお任せ願います）。

お土産について：読書会中に皆でつまめる菓子、果物などのお土産は歓迎です。なお飲み物のお土産はご遠慮ください。（CafeBarKIYONOは飲食店です。お食事・飲料の持ち込みはできません。）



○課題図書

モーパッサン『脂肪のかたまり』（岩波文庫ほか）

※ほかにも多くの版がありますが、お好きなものをお持ちください。


司会：ゲンツ

【紹介】
30歳のモーパッサン（1850―1893）が彗星のように文壇に躍り出た記念すべき中篇小説．普仏戦争を背景に，人間の愚劣さと醜さに対する憤りを，ユーモアとペーソスをまじえた客観描写で定着させたこの作品は，社会の縮図を見事なまでに描き切った．師フローベールからも絶賛され，その後の作家活動を決定づけた作品．新訳．

http://www.amazon.co.jp/%E8%84%82%E8%82%AA%E3%81%AE%E3%81%8B%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%82%8A-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%B3/dp/4003255011/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1396514108&sr=1-2&keywords=%E8%84%82%E8%82%AA%E3%81%AE%E5%A1%8A