バスター・キートンを手っ取り早く説明すると、ウディ・アレンとジャッキー・チェンが兄弟だとした時にそのお父さんみたいな人で、実際その二人もキートンからの強い影響は公言しているようです。彼が演じた役の多くは、頭のぼんやりしたさえない男で、石面と呼ばれたキョトンとした無表情のまま、 テレビならウンザリするほどリプレイを見せるだろう派 手なスタントを殆ど気づきもしなかったかのように(代役無しで)すり抜けて、頭をかきながら、あの娘になんて言ったらいいかな、なんてオロオロしている、というような惚けたもの。 1895年生まれ、1966年没。生後 六ヶ月で舞台に上り、喜劇芸人の両親にそこでボールのように投げまわされ、警察から教育的指導をうける。四歳の時の持ちネタは「人間モップ」。六歳の時にはまた舞台で階段から落下し、息を呑んだ観客をよそに平然と袖へ消え、大喝采。さらに味を占める。それを評した手品師ハリー・フーディーニの言葉「My, What a Buster! (図太い奴だね!)」が芸名の由 来。そのキートン29才の時の作品。