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開催終了第62回全日本学生法律討論会

詳細

2012年12月04日 17:53 更新

平成24年度第62回全日本学生法律討論会 問題

分野:民法

 AはX銀行甲支店に満期が1年後である200万円の定期預金を有していたが、9月1日に死亡し、Aの子であるBとCが各2分の1ずつの相続分でAを共同相続した。9月4日午前に、Aが勤務していた会社の同僚を名乗るDからBに電話があり、「Aは生前に会社の金を着服していた。200万円あれば会社の損失を補填できるので、X銀行乙支店にあるDの口座に200万円を振り込んでほしい」と告げた。困惑したBは、4日午後に、X銀行甲支店の窓口において、Aの定期預金通帳と届出印を提示し、自分がAを単独相続したと虚偽の事実を告げ、Aの定期預金の解約を申し出たうえで、200万円をDの口座に振り込むように依頼し、実際にDの口座に200万円が振り込まれた。振込前のDの口座残高は100万円であったが、振込により口座残高は300万円になった。X銀行の振込に関する約款には「振込依頼に基づいて振込金を受取人の口座に入金する」、「振込金が受取人の口座に入金された後に振込依頼人が振込の組戻しを求めた場合、受取人の承諾があれば受取人の口座の入金を取り消す」、「口座が法令や公序良俗に反する行為に利用されまたはそのおそれがあると認められる場合には口座取引を停止する」旨が定められていた。翌5日午前に、Bは知人の話からDがAの会社の同僚ではないこと、Dの話が虚偽である可能性が高いことを知るに至り、200万円を取り戻すことを決意した。5日午後1時にBはX銀行甲支店を訪れ、振込の組戻しを依頼したが、事件を穏便に済ませようとして、「振込先を間違って振込依頼した」という虚偽の事実を組戻しの理由とした。DはYとEに対してそれぞれ100万円の債務を負っており、Bからの振込金を各債務の弁済に充てようとして、YとEの口座に100万円ずつ振り込むために、5日午後2時にX銀行乙支店を訪れた。その際、DはBから組戻しの依頼があったことを乙支店の行員から告げられたが、Dは組戻しについての承諾を拒否した。事件の発覚をおそれて慌てたDは、Eへの振込を忘れたうえにYへの振込金額を間違え、乙支店の窓口においてDの口座からX銀行丙支店にあるYの口座に200万円を振り込むように依頼し、実際にYの口座に200万円が振り込まれた。これによりDの口座残高は100万円、Yの口座残高は200万円になった。Dは乙支店を出たまま行方不明となった。
(1)YはX銀行に対してどのような請求が可能か。
(2)BはYに対してどのような請求が可能か。
(3)BはX銀行に対してどのような請求が可能か。
(4)CはBに対してどのような請求が可能か。

※なお、「犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律」は考慮しないものとする。

出題:明治大学法学部教授 川地宏行先生

コメント(1)

  • [1] mixiユーザー

    2012年12月08日 20:49

    結果をご報告します。

    立論の部
    第1位  明治  441点
    第2位  同志社 429点
    第3位  日本  424点
    第4位  香川  423点
    第5位  中央  419点
    第6位  立命館 414点
    第7位  立教  397点
    第8位  関西  396点
    第9位  鹿児島 395点
    第10位 愛媛  300点

    質問の部
    第1位  立教  44.5点(対愛媛)
    第2位  関西  42点(対明治)
    第3位  中央  43点(対立教)
    第4位  中央  42点(対同志社)
    第5位  立命館 42点(対関西)

    でした。

    立論者、質問者をはじめとした参加された皆様、審査員の先生方、運営スタッフの皆様、お疲れ様でした。
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