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開催終了続・USマイナープログレアナログ爆音試聴会

詳細

2010年02月27日 10:54 更新

東欧ではありませんが、また以下のような試聴会を開きます。

ご興味がおありの方は是非。



前回、2月20日(土)に開催され、好評を博した「アメリカンマイナーサイケ〜プログレ爆音試聴会」

USシーンの奥深さを思い知るには、ディープかつインパクト絶大だったイベントですが、まだまだこれで済ますわけにはいきません。興奮冷めやらぬ中、あくまでもオリジナルアナログにこだわりつつ、いささか急ではありますが、第二弾を敢行したいと思います。

前回は巨匠たるさんの選曲により、知られざる名盤・貴重盤が目白押しの“超上級編”といった趣でしたが、USシーンの層の厚さは底知れず、特にプログレ充実期である70年代後半の名作は時間の制約もあり紹介し切れなかった感があります。

今回は、前回の年代別分類を踏襲しつつ、メジャーレーベルの中で埋もれてしまった名盤から、ローカルレーベル〜自主制作まで層の厚さを意識しつつ、70年代後半により焦点を当てた形で、しかも基本的には前回とは一切かぶらないラインアップで爆音試聴したいと思います。今回もたるさんと協力して選曲を進めます。(残念ながらスケジュールの都合で直接参加は難しいようです)

前回の“ビリー・ジョエル”のようなお楽しみもあります。ご参加をお待ちしております。


【第一部】 
60年代後半 『サイケ〜アートロックの発祥』
“サンフランシスコを中心として発祥したサイケデリックムーブメントは既存のジャズ、クラシック、フォークなど他のジャンルの音楽と融合しアートロックへと発展していきます。前回ではVANILLA FADGEのデビュー(66年)をアートロックの起源としましたが、今回はちょっと違った視点でプログレの起点を探ろうと思います。

【第二部】
70年代初頭 アメリカンプログレの目覚め
“アートロックは音楽性を特化していき、ハードロック、ブラス(ジャズ)ロック、フォークロックなどに分化していきます。今回はこの時期、アンダーグラウンドシーンで先鋭的な試みをはじめた“早すぎた”アーティストたちに焦点を当てます。

【第三部】
70年代中期 アメリカンプログレの発祥
“新しい音を求めこの頃のバンドは曲もより複雑な構成をとるようになってきます。今回は、数年後の充実振りを予見させるアーティストの出現や、ぼちぼちメジャーシーンに登場しはじめたものの、時代に埋もれてしまった強者たちを紹介します。

【第四部】
70年代後半 アメリカンプログレの時代
“アメリカンプログレッシブロックは、BOSTON,KANSAS,STYXなどヒットチャートで活躍するバンドも排出するなどアメリカンロックの歴史に残るムーブメントとなって行きます。今回は、メジャーデビューしながらマイナーシーンとの接点のようにマニアックな音楽性で孤高の存在となったETHOSをこの時期のひとつの象徴として、マイナーレーベル〜自主制作へと広がる、充実したプログレシーンの名作たちを聴いていきます。”

【第五部】
80年代 遅れてきた天才たち
“アメリカンプログレの全盛期も翳りが見え、すでにメジャーになったいくつかのバンド以外、プログレバンドは時代遅れと認識され細々と活躍せざるを得なかった80年以降のディスコ、テクノやニューウェイブ全盛時代。
時代に取り残されながらも意欲と才能をレコードに刻んだアーティストたちを紹介します。


【日時】2010年3月6日(土)午後9時スタート予定

【場所】スノウドニア(BAR Snowdonia)
   東京都世田谷区池尻3−28−6 1stアミューズビル3F
   TEL 03(3422)3030

【会費】ありません。たくさん飲んでくださいビール


※写真は試聴決定バンドです。
写真左:FELT(第二部試聴予定)
写真中:WHITEWING(第三部試聴予定)
写真左:CATHEDRAL(第四部試聴予定)


【ご注意】大人数が集まるとは思えませんが、会場は30人ほどが限度です。
場合によっては途中で募集を締め切ることも可能性としてはなくはないかも?

ご参加の際には、一言コメントを添えていただければ幸いです。

コメント(14)

  • [1] mixiユーザー

    2010年03月13日 02:10

    他コミュにまとめた解説を、こちらにも転載いたします。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    では少しづつ余韻に浸りながら、作品たちを振り返ってまいりましょうか♪


    ●OP・・・TEN POINT TEN(写真左:'03)「Good Tidings〜Messiah,He Is Born」(これのみCD)

    なぜアナログオリジナルの試聴会で、オープニングにこのCDなのか?

    自主制作でありながら、実に完成度の高い、現代USシンフォの代表としてこの作品を持ってきました。

    USプログレの歴史は、一部のメジャーの背後におびただしいアーティストたちがしのぎを削って自主制作で作品を発表し続けてきた歴史でもあります。

    この作品はプロのミュージシャンたちが自分たちの理想の音楽を実現するために集まり、自主制作した音源を自らのHPのみで通販してきたものです。(この作品は4枚目で、これまでの評判から他の流通にも乗りましたが)

    いまや自主制作でもここまでのクオリティで作品が発表できる背後には、これまでの多くの先達の苦闘の歴史があるわけで、この作品を今回のイベントの起点とすることにしました。

    そしてこのアルバムタイトルは「1225」。つまりクリスマスアルバムなのです。(一部では宗教音楽とカテゴライズされています)
    ここから、このイベントでUSプログレの偉大な才能たちに復活してもらおうという思いも込めています♪

    第一部(60年代)サイケ〜アートロックの発祥
    ●UNITED STATES OF AMERICA(写真右:'68)「The American Way Of Love」6:38

    前回のイベントでの一曲目は、オルガンサイケの圧倒的名盤「FORD THEATER」1stから入り、VANILLA FUDGEを起点とするオルガンロックからUSサイケ〜プログレの歴史を紐解きました。

    今回は少々視点を変えて、プログレの別の一側面、アバンギャルド音楽から入ってみることにしました。

    1968年、たった一枚のアルバムですが、あまた発表されたUSサイケの中でも最大級の評価を受け、現在でも多くの若手アーティストからのリスペクトを受けています。リーダーのJoseph Birdは後に現代音楽家としてさらに才能を発揮しました。

    ビートルズのようなポップで完成度の高い楽曲を基本に、変調されたヴァイオリンやサウンドコラージュなので、ヴェルベット・アンダーグラウンドやザッパ、後のドイツのFAUSTなどを髣髴とさせる世界が繰り広げられます。

    ここではアルバムラストから、ポップさやハードさに唐突なファンファーレや名画の劇伴が絶妙にコラージュされた秀曲を使用し、マジカルにイベントをスタートいたしました。
  • [2] mixiユーザー

    2010年03月13日 02:13

    ●AFTER ALL(写真左:'69)「And I Will Follow」4:50

    もちろん正統派オルガンサイケの系譜もアメリカに存在します。

    この作品はジャケットもそうですが、もう少しオルガンの音に厚みが出れば、VERTIGOのオルガンロックの諸作品に引けをとらない力作です。(確かにCRESSIDAに似ているかも)

    ここではクラシカルなオルガンに導かれるバラードの小品を楽しみました。


    ●FUSE(写真中:'68)「To Your Hearth」6:00

    CHEAP TRICKのデビューにさかのぼること9年前、Rick NielsenとTom Peterssonはこんな作品を作っていたのです。

    この時代にして先鋭的なハードサイケの傑作。
    その中でもハードなギターリフとともにRickの弾くメロトロンやオルガンが炸裂する旧A面ラストのハードなインストを取り上げました。


    ●VALHALLA(写真右:'69)「Overseas Symphony」6:14

    そしてもう一人、年代を渡ってUSシーンの荒波を乗り越えてきた強者がいます。

    後に70年代のAMERICAN TEARS、そして80年代のUSハードプログレの傑作を発表し話題となったTOUCH、そしてDRIVE SHE SAIDへと地道に活躍を続けているKey奏者Mark Mangoldです。

    すべてのキャリアにおいてほとんどの作品の作曲を手がけた才人ですが、残念ながら真の成功には一歩及ばず・・・しかし60年代末、すでにこんな才気走ったハードシンフォ〜サイケの名作を発表していました♪

    ここではアルバムラストの、ストリングスも導入したスケール感のある名曲を♪
  • [3] mixiユーザー

    2010年03月13日 02:14

    第二部(70年代初頭)アメリカンプログレの目覚め
    ●POLYPHONY(写真左:'71)「Juggernaut」14:10

    そしてUSプログレは静かに胎動を始めるわけですが、比較的よく知られた作品とはいえ、この時代にマイナーレーベルでこんなとんでもない作品が生まれていたわけです。

    時代を分けるとしたら、英国の大物たちが革新的な名作を発表し始めた、その前か後かに区分できるでしょう。この作品には明らかにEL&Pに対するアメリカの回答のような意欲さえ感じられます。

    EL&PにDavid Gilmourが参加したら、こうなったのでは?という以上に野心と破壊力に満ちた傑作です。しかもオリジナル盤の持つエネルギーの凄いこと!

    私の盤はジャケットがひどいので、nobさんの盤をお持ちいただいたんですが、こちらのジャケットもなかなか(?)でした☆

    時を忘れるオープニングの大作を、一気に楽しみました♪


    ●KINGDOM(写真中:'70)「Prelude」3:11

    一方オルガンサイケの流れは洗練され、完成度の高いオルガンハードへと進化していきます。

    この曲は短いながらもリズムチェンジを効果的に取り入れ、オルガンのクラシカルな響きを生かした勢いのあるHRを聴かせてくれます。


    ●LACEWING(写真右:'70)「Paradox」3:47

    そしてこちらはJEFFERSON AIRPLANEの進化形といえそうな、美しくも激しいサイケの名盤。最近ほとんど見かけなくなりましたが、nobさんにお持ちいただきました。
  • [4] mixiユーザー

    2010年03月13日 02:16

    ●PEACE&QUITE(写真左:'70)「Margo’s Leaving Song」7:18

    ジャケットは名を表すか否か?少なくともこのジャケットデザインよりは内容のいい初期オルガンハードプログレの傑作。

    というか本家よりも豪快なURIAH HEEPといってもいいような内容です。

    今回は旧A面2曲目で、THE FLOCKやマハビシヌでも高名なヴァイオリニストJerry Goodmanを迎えての美しい佳曲をかけましたが、この曲などメロディやコード進行などHEEPの「Circle Of Hands」を彷彿とさせます。

    あれ、こちらの方が発表はずっと前ですね・・・(^^;

    ●SANCTUARY(写真中:'70)「Hard To Be」8:37

    世界中のサイケマニアが探す、美しいジャケットの名盤(いい写真がありませんので、当座この写真でご勘弁ください)

    YESやJONNY&EDGER WINTERのカバーが有名ですが、旧A面ラストのこの曲は、Keyが持ち替える、アメリカでは珍しい?ツバ飛ばしフルートソロとメロトロンが堪能できる熱演です。

    この2枚は、ロックにG,B,Dr,Keyの4リズムとは異なる楽器を取り入れたアプローチとしてプログレ的とも言えるでしょう。

    ●NOVAK(70)「1st Word」6:34

    そしてさらにジャズ畑からのアプローチとしてこのような作品が・・・♪

    ジャズレーベルからリリースされた作品だが、ジャズ色ももちろん強いが、何といっても熱いオルガンロックとして楽しめる。

    この曲はEric Galeがゲストでギターを弾く豪華さですが、分厚いオルガンに迫力負けしております。

    レアですが、プログレ畑では人気がないようでまだ意外と安く見つかります。
  • [5] mixiユーザー

    2010年03月13日 02:17

    ●FELT(写真左:'71)「The Change」10:13

    珠玉のメロディと堅実な演奏が素晴らしい、完成度の高いレアサイケの捨て曲なしの大名盤ですが、旧B面一曲目に意欲的な試みが・・・

    その名のとおり曲想が変わるのですが、一般的なプログレのイメージのようにめまぐるしく変わるのではないのです。

    これだったらそれぞれの曲想をさらに詰めて、3つのHRの名曲が出来てしまいそうですが、彼らは組曲にしたかったのでしょう。どちらにしても名曲・名演ですが♪

    是非アルバム一枚楽しんでいただきたい名作です。


    ●FACEDANCERS(写真中:'72)「Let The Music Set You Fire」5:30

    パラマウントレーベルに残された、知る人ぞ知るアートロック〜プログレの名盤。
    こちらはめまぐるしく曲想が変化するパターンで、高度な演奏力に裏打ちされて、なかなかの聴き応えがあります♪

    今回選んだのは、曲冒頭はベタベタのブルースにも関わらず、いきなり暴走をはじめ激しいインプロが繰り広げられる個性的な一曲です。


    ●STARDRIVE(写真右:'73)「Intergalactic Trot」8:57

    そして第二部の最後は、ある意味この時代の突破口を開いたエポックメイキングな一枚。
    いまやジャズ畑シンセ物の人気盤としてDJに重宝されている作品ですが、実は世界で初めてポリフォニックシンセ(和音の出せるシンセ)を使用したシンフォ作品として華々しくリリースされたのです。

    しかもそれはリーダーのRobert Masonが自ら開発した「Stardriveシンセサイザー」で、裏ジャケにも誇らしげにその雄姿が掲載されています♪

    そのせいもあってか音的にはかなり洗練された、73年とは思えない、当時としては“未来の音楽”になっており、ここからUSプログレは次世代へ一気に加速していくわけです。

    それにしても、EL&Pがポリムーグを使用した「恐怖の頭脳改革」を発表したのが同じ73年。本当はどちらが早かったのでしょうか?
  • [6] mixiユーザー

    2010年03月13日 02:20

    第三部(70年代中盤)アメリカンプログレの発祥
    ●LIFT(写真左:'74)「Buttercup Boogie」5:46

    発掘されたのが比較的早かったため、CD化も早く、マニアにはなじみのある作品だろうが、YESをお手本としたようなこのスリリングな作品が、当時19歳のメンバーで録音されたというのは驚きというしかないですね。

    当初はこの様な何とも評価しがたいジャケットでリリースされたのですが、CD化に際し、少しマシなデザインとなり、2回目のCD化では、後に女性Voを迎えた未発テイクが収録されたのですが、これが完璧にメジャー級の作品で、当時発表されなかったのが惜しまれます。

    今回は旧B面一曲目の、バンドが一体となって突っ走る暴走シンフォを!


    ●WHITEWING(写真中:'76)「Hansa」3:14

    後に激ドラマチックなハードプログレの名作を2枚発表するASIA(あの大物ではありません)の前身バンド。

    サウスダコタ産ですが、そんなことは微塵も感じさせない、むしろブリティッシュハードプログレの銘品の香りが漂います。

    基本はHEEPタイプのアーティストですが、使用した曲はアルバム冒頭と最後に配置された作品のコンセプトを象徴する名曲で、深くて美しいコーラスとメロトロンの響きには誰もが魅せられるでしょう♪

    メロトロンを使用した英米の名曲たちをも凌駕しそうな感動の小品です。


    ●OZ KNOZZ(写真右:'75)「Doodley Squat」4:15

    一転こちらは地味なジャケットで損をしていますが、GやKeyが畳み掛けるハードシンフォの名盤。

    たるさん説ではリーダーであるKey奏者はPOLYPHONYと同一人物かもしれないとのことですが(ファミリーネームが同じ)確かにリフ展開のクセやKeyの音色に共通点を感じます。

    '08年には再結成アルバムを発表していますが、こちらは何故かメロハーの名盤扱いを受けています(残念ながら未聴です)
  • [7] mixiユーザー

    2010年03月13日 02:21

    ●THE BRONIN HOGAN BAND(写真左:'75)「Tragical Spectacle」6:07

    かくしてより多彩な表現を追求した結果か?このバンドはメンバー8人にして、ギター2人、Key2人、ハープ1人に、Vo3人という大所帯となりました。

    基本はプログレよりのアレンジで聴かせるHRといったところですが、特にこのラスト曲はPURPLEのように疾走しつつ、中間部でシンフォニックなアレンジと複雑な展開を見せます。

    自主制作としてはプロダクションも良く安心して聴けますが、センスの良いプロデューサーがこの編成を生かした製作&アレンジをしたら、もっと凄い作品となったことでしょう。


    ●THE LOAD(写真中:'76)「Fandango」11:06

    前のバンドに対してこちらは小編成のKeyトリオ。

    ではEL&P調かというと、クラシックのカバーもあってやはりそういった要素もありますが、今回使ったこのオープニングナンバーは、クラヴィネットを多用し、スパニッシュメロディと多彩なリズムチェンジで、個性を十分に演出しています。

    Keyも、ダブルネックを駆使するG&BもDrもかなりの実力者。自主製作レベルでこれですからやはりアメリカのローカルシーン恐るべしです。


    ●AMERICAN TEARS(写真右:'74)「Lock And Chain」5:41

    そして自主製作〜マイナーレーベルから一転、メジャーデビュー組へ!

    大メジャーCOLUMBIAから3枚のアルバムをリリースしたこのバンドは、第一部で紹介したVALHALLAのMark Mangoldが結成したKeyトリオです。

    あれだけのアルバムを発表した彼が満を持して結成したKeyトリオですから、さぞや弾きまくりの大プログレ作品・・・かと思いきや、アレンジこそシンフォニックですが、比較的短めにまとまったハードポップといったところが基本。

    それでも、そこかしこに凝ったアレンジや展開があり、さすがと思わせる要素も多く、これが後のTOUCHの傑作ハードシンフォポップにつながっていくと考えれば、これも大きな意義があったということになりそうです。
  • [8] mixiユーザー

    2010年03月13日 02:23

    ●FLIGHT(写真左:'75)「Music Is」6:50

    そして73年のSTARDRIVEから続くJazzyなシンフォプログレの流れは進化を遂げ、HAPPY THE MANやDIXIE DREGS、SHADOWFAXなど様々な名バンドを生み出していきます。

    そんな中でHAPPY THE MANと並んでこのジャンルの最高峰とされているのが、このFLIGHTです。

    とにかくこの曲の圧倒的な演奏力とエネルギーといったら・・・!!!
    ジャケットのような目くるめく煌びやかでスピード感に満ちた楽曲は圧巻です。

    しかしこのような実力派であっても、アルバム3枚を残し解散(HAPPY THE MANも3枚でしたが)。
    しかも大メジャーであるCapitolからのリリースでありながら、いまだにCD化の話を聞かないとは、USプログレ七不思議があったら入っていそうな程不思議です。
    (どなたかCD化の情報がありましたら、情報を・・・)


    ●HOMER(写真中:'76)「Circles In The North」 4:00

    一方、この様ないかにもアメリカといった作品も出現します。

    メロトロン入りハードサイケといえば珍しくなさそうですが、音楽のベースは“カントリー”なのです。

    デッドやイーグルスの匂いを感じさせながら、そこにメロトロンが入ったら・・・彼らは結構ウェットなメロディなので、これが不思議な魅力なのです。

    メロトロンをバックに奏でられるスリリングなカントリーGソロをお楽しみいただきました♪


    ●ZAZU(写真右:'75)「Ittsanottasinatta,But It's Close」10:23

    第二部の最後はこの不運なメジャー作品を・・・

    STYXがA&Mレーベルに移籍し、音楽的にも商業的にも大きな発展を遂げた頃、その元いたWOODEN NICKLEレーベルでSTYXの弟バンド的な触れ込みで売り出されたのが、このZAZUでした。

    確かに旧A面は、STYX的なUSプログレハードらしい小品が並びます。主にこのA面を聴いた印象からでしょうが、彼らの評価は決して高くなく、中古市場の価格もたいしたことはありません。

    しかし彼らの真価は旧B面の大作に表れています。
    センスのいいピアノに導かれて多少A面の流れを受けつつもドラマチックに展開する楽曲が一旦ブレイクした後、豪快かつ大胆なインストパートが炸裂します。

    その演奏力と迫力はA面の鬱憤を吹き飛ばそうとするかのようです。

    この一枚の作品の中に、当時の音楽シーンとアーティストの建前と本音のような迷いも感じますが、メジャー作の中にこのような意欲的な楽曲が現れたことは、次の充実期への展開を十分に予感させるものでした。
  • [9] mixiユーザー

    2010年03月13日 02:24

    第四部(70年代後半)アメリカンプログレの時代
    ●ETHOS(75)「The Dimension Man」7:57

    いよいよUSプログレは成長と円熟の時代に入ってきます。

    74年にKANSASがデビュー、75年にSTYXがレーベル移籍で飛躍を遂げ、76年にBOSTONがデビューし、にわかにブームが巻き起こっていた中で、Capitolという大メジャーから、もっとも英をはじめとするヨーロッパのプログレッシブロックの美学を自らに昇華させたバンドETHOSが出現します。

    メロトロンを含む2人のKey奏者、英の猛者たちにまったく引けをとらぬ鉄壁のリズム隊、そして時に繊細に時に大胆に様々な奏法を駆使するG&Vo・・・

    そしてその楽曲はアメリカのバンドが陥りがちな軽薄さが微塵もない美と情念の傑作でした。

    今回の曲はその1stアルバムの中でも特にクリムゾンやジェネシスの語法を消化しつつ、独自のアイデアと緻密な構成で作り上げられた傑作です。

    終盤、メロトロンをバックに、クジラの鳴き声を模したようなスライドギターが叫びをあげ、ムーグが唸る瞬間は、このバンドだけが持つ唯一無二の瞬間でしょう。


    ●DAVID SANCIOUS & TONE(78)「Matter Of Time」9:53

    もう一つメジャーから、DAVID SANCIOUSはクラプトンなどビッグアーティストとの共演も多い一流のKey奏者(Gも上手く、クラプトンに褒められています)ですが、彼自身のバンドは素晴らしく、かつ黒人アーティストが本格的に作り上げたという意味でも珍しいシンフォニックプログレの傑作です。

    旧A面は多少ファンキーな面も見せますし、メロディの完成度が高い分ややポップな印象も受けますが、旧B面は本腰を入れたシンフォニックスペクタクルで、じっくりと腰を据えた性急にならない楽曲とアレンジがプロの仕事であり説得力抜群です。

    そして今回はアルバムラストのシンフォニック讃美歌とでも言いたくなる感動のナンバー。
    分厚いシンセと、たたみ掛けるテクニカルなリズム隊、そして美しくも堂々たるメロディの波に圧倒されます。


    ●Jack INTVELT(78)「The Lake」5:00

    そしてそんな時代に信念と熱意を持ってひっそりと、自分の信じる音楽を自主制作していたミュージシャンがいました。

    彼はドラム以外のすべての楽器と歌を担当し、時にハードに時にシンフォニックにメッセージを曲に込めたようです。

    自主制作のため録音や演奏などに多少の素人くささは見られるものの、今回の使用曲はYESをお手本にしたようなスリリングなインストパートを持つシンフォバラードです。

    メジャーから自主製作まで、プログレッシブロックの魅力が幅広く愛されていた時代といえます。
  • [10] mixiユーザー

    2010年03月13日 02:28

    ●SURPRISE(写真左:'77)「The Wonderful Sunshiners,Grand Finale」5:50

    EASTER ISLANDと同じCarouselレーベルから出た、こちらもハードシンフォの傑作。マイナーレーベルとはいえEASTER ISLANDと同様、楽曲・演奏・プロデュースとも優れています♪

    この作品の面白いところは、基本ドリーミーなシンフォプログレでありながら、Purple系HRとしても一級品の楽曲があって作品の印象が幅広いところ。

    このイベントでは純粋にシンフォプログレの魅力にあふれたラスト曲を。

    バラード調でスタートし、徐々にシンセが厚みを増し、いかにもこの時代のプログレを感じさせるインストが弾け出し、シンフォニックな大団円へ・・・

    エンディングが3回?あるところが意表をつくがそれも納得のグランドフィナーレです。


    ●EDGE(写真中:'76)「The Story Of Angelique」3:45

    この時期、ハードサイケベースのHRも一筋縄ではいかない構成・展開を見せます。

    ハードなリフと静かなバースの繰り返しによる構成は、ありそうでなかなかなかった発想でした。
    基本的には短い曲中心のアルバムですが、この曲の面白さで選んでみました。

    (イベント時、レーベルの“1970”を“1976”と読み違え、ここで紹介してしまいました。大変失礼いたしました)


    ●FRANK PISANI & SKY(写真右:'77)「The Pack」5:00

    90年代に発掘された幻の名盤ZOLDER&CLERK(前回イベントで使用)と同じ、謎の多いDellwoodレーベルから、その前年にリリースされていたハードプログレ作。

    基本的にはFrank PisaniのVoを前面に押し出したハード作といったところだが、Keyを導入したアレンジが当時の状況を反映してかプログレ色を醸し出しています。

    特にこのラスト曲は展開もプログレッシブで、聴き応えのあるハードプログレの傑曲となっています。
  • [11] mixiユーザー

    2010年03月13日 02:30

    ●BABYLON(写真左:'78)「Dreamfish」9:13

    そしてここから第四部のラストまでは、USシンフォニックプログレの高水準の好例と言える作品が続きます♪

    まずはGENESISの影響をアメリカ的解釈で傑作に仕上げた2作品を。

    このBABYLONは自主製作ながら、イギリスのENGLANDと並ぶGENESISタイプの新世代的解釈の傑作と評されています。

    ENGLANDがその名の通り、いかにもイギリス的な響きと翳りを持っていたのに対し、このBABYLONはもう少しアメリカ的な陽気さとフットワークの軽さを感じさせりところが特徴でしょうか?

    同じシアトリカルといってもGENESISのような深みというよりは、畳み掛けるような言葉と、やや過度な表現で演出を際立たせたVoが特徴的といった感じでしょうか?

    メロトロンは使用していませんが、テクニカルでセンスのいいKey群や、かなりハケットしていてポイント高いGと、手堅く手数も多いリズム陣の演奏力もさることながら、めまぐるしく展開し、予想のつかないリズム&リフチェンジ(場面転換という表現のほうが適当?)が特筆すべきで、特に取り上げた旧B面のこの曲は、そうした特徴の好例と言えるでしょう。

    自主制作なので多少録音に弱さを感じるところもありますが、そんなことは吹き飛んでしまうくらいの楽曲&演奏です♪


    ●PENTWATER(写真右:'78)「Gwen’s Madrigal」4:00

    そしてこちらは、より幅広く先達の要素を取り入れながらも、GENESIS的というよりは、その大道芸的なVoの演出から、むしろフランスのANGEが思い起こされます。

    GENESISやYES的な演奏の上にANGE的ニュアンスを持った英語のVoが乗るといった楽曲は個性的な上に、フルートやヴァイオリンなど様々な楽器も導入することで、さらに演出を深めたタイトで攻撃的な演奏で、録音の水準も高く、非常に充実した内容です。

    その中でも、もっともシンフォプログレとしてのお楽しみが詰め込まれたラストの曲をお楽しみいただきました。
  • [12] mixiユーザー

    2010年03月13日 02:32

    ということで次は、アメリカでは比較的少ないタイプでEL&Pの影響を受けたであろうアーティストを2組♪

    ●EARTHRISE(写真左:'77)「Eden’s Child」

    非常に美しいジャケットに包まれたこの作品、バンドが立ち上げた自主レーベルからのリリースであり、アメリカでは珍しい純粋プログレ作として人気が高騰してきたらしい。

    Keyトリオだが、Drがスリリングなフレーズを叩き出しているにも関わらず、MixはKey主体になっていて目立たないのが少々難点かも。

    やや大人しい印象を受けるが、知的で良質なシンフォニック作であることは間違いなく、自主制作としてはVoが巧いこともあって、評価が高いのもうなずけます。

    現在も活動中、新作のリリースがあるかも♪


    ●RELAYER(写真右:'79)「The Introduction」6:35

    こちらは主なメンバーは2人だが、サポートが大勢いるプロジェクト作。

    バンド名からするとYESタイプのように思えますが、実はEL&Pからの影響がありあり。さらに自主制作ではなくマイナーレーベルからのリリースですが、プロデュースがよく、音圧も迫力があるので、一部普通のロックも演っている一方で、プログレッシブな楽曲は演奏力も含めて圧巻の迫力です。

    大体A面B面ではなく、Q面X面としているところがコンセプト的にこだわりが有りそうだし、演奏にさりげなく差し込まれるフレーズがユーモアと余裕を感じさせます。

    79年という年代を見ても、EARTHRISEのように真正面からプログレに取り組んだというよりは表現形式の一つとして自分たちの音楽を作り上げようという意欲を感じる作品です。

    ちなみに90年代の同名バンドとは関係ありません。
  • [13] mixiユーザー

    2010年03月13日 02:32

    ●CATHEDRAL(写真:'78)「Introspect」12:38

    第四部のラストは、前回のYEZDA URFAと並び、USマイナープログレ秘宝の一枚です。
    今回のイベントもこの作品のためにあったようなものです。

    英や欧の作品が持つ気品と陰りをアメリカで完全に体現した傑作で、プログレの語法を心憎いまでに表現するGに、大胆なメロトロンはもちろん大きな魅力ですが、リーダーと思われるドラマーが駆使するパーカッションが重要な個性になっています。

    本作がアナログ再発された際に初めて聴いたときの印象は忘れられません。
    “まるで若きRobert Frippが作曲した曲を、YESがアレンジして演奏したようだ”
    皆さんは果たしてどうお感じになったのでしょうか?

    そしてオリジナルで聴く本作は、金物系を中心としたパーカッションの生々しさやベースの存在感など、実際にスタジオで演奏されている様がリアルに再現されているような錯覚に陥ります。

    Voの声質は好みを分けるでしょうが、まさに隠れた一級品です。

    今回はこのアルバムを代表するA面一曲目の大曲をお楽しみいただきましたが、他の楽曲もそれぞれ抒情とアイデアにあふれた秀曲が並びます。

    GのRudy Perroneはその後もアコースティック寄りのソロアルバム他多数の作品を発表し、今も活動を続けています。
  • [14] mixiユーザー

    2010年03月13日 02:35

    第五部(80年代)
    ●ASTRE(写真左:'81)「Lar-Asia」6:24

    オクラホマで自主制作されたKeyトリオ作。EL&Pはもちろんのこと、GENESISやCRIMSONの影響も取り込んだスリリングで攻撃的な楽曲を、高度の演奏力で聴かせきる高水準の作品。

    やや惜しむらくは、片面25分以上も詰め込んだため、プレス技術的にどうしても音圧が弱くなってしまう点。
    しかし90年代初頭、ZOLDER&CLERKやNATHAN MAHLとともこの作品とであったとき、USマイナーシーンの余りの奥深さに驚愕したものでした。

    今回の曲はその中でもただ一曲、Keyが大胆にもGに持ち替えて(これが巧いのだが)CRIMSON「太陽と戦慄」タイプのハードプログレを一発録りした異色作♪

    これがEL&Pタイプの楽曲の中に突然現れたときのインパクトは絶大でした☆


    ●MARIANUS(写真中:'81)「Prelude〜Magical Man」4:11〜3:50

    基本的にはVo&作曲のMARIANUSを中心としたユニットのHR作品ですが、大胆にシンセやメロトロンを導入し、シンフォニックなインスト部分が楽しめます。

    特に今回使用した旧B面1曲目は、CRIMSON的なパーカッションパートから、エフェクトのかかったメロトロンが噴出す鳥肌もののナンバーであり、この曲を聴いて即買いするくらいのインパクトがあるのですが、帰ってA面から聴くとズッコけるパターンです♪

    しかし、繰り返しますが、このメロトロンのインストであるB1から、基本HRながら、中間部にメロトロンを使用してシンセも交えシンフォニックに盛り上がるスリリングなB2への流れはこのアルバム文句なしのハイライトであり、USマイナープログレの素晴らしさを実感させてくれる作品です。

    皆さん、もし入手された場合は旧B面から聴きましょう。
    (CDは見たことがありません)


    エンディング
    ●NATHAN MAHL(写真右:カナダ:'82)「Moral Values」6:35

    本来であれば、このイベントのエンディングもUSプログレで閉めるのが筋だとは思いますが、80年代初頭、正統派プログレの真の傑作は隣国のカナダで出現してしまったのです。

    カナダのプログレシーンも充実しており、これだけでイベントが十分出来てしまって余りあるのですが、旧来の大物たちの最良のエッセンスを、新世代のセンスでまとめ上げたスピード感あふれる展開の楽曲が最高水準の演奏で繰り広げられるこの作品の出現は、北米大陸のプログレ新時代の幕開けを感じさせるものでした。

    彼らは現在でも活動していますが、どちらかといえばシンフォニックジャズロックといった趣になってしまっているのが少し残念です。

    70年代後半にあれだけの盛り上がりを見せたUSプログレが早くも勢いが衰え、よりヨーロッパ的な感性を持つカナダにその流れが受け継がれていくように見えたことも、一つの時代の転機の象徴だという気がします。


    以上、今回のイベントの全アーティスト&楽曲の簡単な解説でした。

    少しでも皆様のご参考になれば幸いです。

    どうもありがとうございました。
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  • 2010年03月06日 (土) (土)21:00スタート予定
  • 東京都 三宿:スノウドニア
  • 2010年03月06日 (土) 締切
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