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開催終了第4回アキネイターリレー小説

詳細

2010年06月17日 22:12 更新

流れ的に半年にいっぺんくさかったし、そろそろやってみたく(前回無い知恵振り絞ったのにとんでもないデウス・エクス・マキナが…)なったので、立ててみました。
以下前回のコピペ

☆心構え
しりとり、いつどこでゲームのようなゲームとして捉えてください。
自分の作ったキャラや設定を次の人がぶちこわすこともあると思います。(元にしたラノベ部はそれこそぶち壊しまくりです)
そんなのでも笑って許せる方を募ります。

☆ルール

・40文字×17行のMFJフォーマット1ページ分
 例え文章の途中だとしてもそこで打ち切ること。
 なるべく全行埋めること。

・締め切りは前の人が完成して発表してから三日以内に書く事。
 もしなんの連絡もなく三日過ぎたら作者急病に付き次の人に回します。
 締め切り延ばすとしてもせいぜい1日か2日程度に、できそうになかったらパスを宣言すること。

・なるべく最後の人で完成させること。
 なるべく最後の人で完成させられるよう後半の人は協力してあげましょう。


順番は適当に決めます。

目指せ二桁ページ!!
参加者大募集です。

コメント(37)

  • [1] mixiユーザー

    2010年06月17日 22:17

    流行のダベり系でいいじゃないですか!!
  • [2] mixiユーザー

    2010年06月17日 22:19

    とりあえず、個人的にがんばって殺戮ENDにベクトルを向けてみます(`∵´)
  • [3] mixiユーザー

    2010年06月17日 22:23

    軌道修正担当として頑張ります!ww
  • [4] mixiユーザー

    2010年06月19日 00:45

    初心者もいたほうがいーよねwと言うことで、初参加希望です
  • [5] mixiユーザー

    2010年06月19日 21:26

    じゃあ初心者いきまーす`・ω・´)!!!
  • [6] mixiユーザー

    2010年06月19日 21:51

    参加参加♪
  • [7] mixiユーザー

    2010年06月19日 22:26

    見てるだけだと思うの。
  • [8] mixiユーザー

    2010年06月23日 05:12

    今度はBL展開を(ry

    テストに直撃しないことを祈りつつ参加しまっす☆
  • [9] mixiユーザー

    2010年06月23日 10:10

    発見、参加w←
    妹がいっぱい出てくるといいな!
  • [10] mixiユーザー

    2010年06月23日 10:46

    前回は読んでただけだったので今回は参加したいですー(*´∀`*)ぴかぴか(新しい)
  • [11] mixiユーザー

    2010年06月25日 21:28

    こっそりと参加ボタンを押してみる。


    ……まあ、今ならきっと大丈夫……。
  • [12] mixiユーザー

    2010年06月25日 21:44

    人数増えてきましたねーw
    そろそろ開幕の頃合いでしょうか?
  • [13] mixiユーザー

    2010年06月25日 22:18

    いきなり締切りもなんなので、締切りを設けましょう。明日私が帰宅してからなので、明日の21時締めです。迷っている人は早くポチっとすればいいと思うんだ。
  • [14] mixiユーザー

    2010年06月25日 22:33

    では雑談版もageておきませう
    http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=43703653&comm_id=4294638

    やー、前回は酷かったですよねw←
  • [15] mixiユーザー

    2010年06月25日 22:38

    思い切って初参加!
    書いたことなんてまったくないですけど、やれるだけやってみます
  • [16] mixiユーザー

    2010年06月25日 22:44

    結構迷ったけどやっぱり参加ボタン押してみますww
  • [17] mixiユーザー

    2010年06月26日 22:29

    もう期限終わってますよね?
    今からは間に合わないので履歴のみで
  • [18] mixiユーザー

    2010年06月26日 23:52

    あ、締めきんの忘れてたwww

    というわけでトピ主権限でカザトさんと御影さんもメンツに入れちゃいます。
  • [19] mixiユーザー

    2010年06月27日 00:07

    厳正なる抽選の結果

    カザト
    湊
    僕だ
    イッケー
    御影
    KOU
    定春
    しろうさぎ
    エリック
    ユーベ
    ジム
    チャウ
    落書士
    マコト
    やこ
    ふちゃむ

    の順番です。

    届け出順に番号をつけて、ビンゴマシーンでガラガラやりました。
  • [20] mixiユーザー

    2010年06月27日 00:41

    うぉあれ!?ぽちってないのに参加しているッ!?
    とりあえずぽちっときました、ありがとうございます

    主に撹乱と霍乱の担当になります
  • [21] mixiユーザー

    2010年06月27日 23:07

    ありがとうございます
    まさか参加できるとは!
    そして前回に続きまた一番だとは…

    今から構想を練るので少しお待ちください
  • [22] mixiユーザー

    2010年06月27日 23:56

    神様なんざいるわけない。
    これが俺の口癖になっていた。
    実際本当にそうだと思う。
    神様はこの世にいるわけがないのだ。
    いくら願ったって金が舞い降りてくるわけでもないし、プロの選手にもなれるわけでもない。
    これはあまりにも大きすぎる願いだけど、些細な幸せすら叶えてくれないのが現実だ。
    そう、現実は厳しいのだ…。
    俺の父親は俺が生まれたころに癌で、母親は去年強盗にまきこまれて死んでいった、俺と妹の茉莉を残して。
    その現実の中で生きていかなきゃいけないのが本当に辛い。
    でも、それでも茉莉のために俺は生きていかなきゃいけないんだ。
    俺は専門学校を辞めて鳶のバイトを始めた。
    茉莉も高校を辞めると言っていたが、俺が辞めさせなかった。
    今日も一日が終わる。
    バイトが終わって俺は家に向かっていた。
    その時急に上空から一条の光が刺したのだ。
  • [23] mixiユーザー

    2010年06月28日 01:26

    「…っく!」
    咄嗟に目を庇う。
    光が消えてから辺りを見回すが、何もな「君は不幸なの?」…い。
    何もないよな?
    もう一度辺りを見回すが…やはり何もない。
    空耳だ…帰ろう、そう思い一歩踏み出す。
    「ねぇってば!」
    今度はよりハッキリと"頭上"から聞こえた。
    見上げるとそこには、10歳程度の可愛らしい"男の子"が飛んでいた。
    「えっと…、迷子…かな?」
    「違うよ。それより早く質問に答えてくれないかなぁ?」
    むすーっと頬を膨らませる男の子、ちょっとかわい…いや!なんでもない!
    とりあえずその子の質問に答えた。
    「あぁ、一般的に俺みたいな…俺達みたいなのを不幸と言うだろうな。」
    「ふぅーん、じゃあ…」
    そう言ってから男の子は、満面の…可愛らしい笑みで続けた。
    「僕がその不幸を買ってあげるよ!!」
  • [24] mixiユーザー

    2010年06月28日 20:37

    「不幸を……買う?」
    わけがわからずそう聞き返すと、男の子は胸を張って
    「そう、買うんだ。僕が対価を払って君の身に起こる不幸を引き受ける。どう? 悪い話じゃないと思うけど」
     確かに悪い話じゃない、けれど普通のひとならまず間違いなく「何をバカなことを」と言って素通りするだろう。実際俺もそうしようと思ったができなかった。何せ相手はどんな原理か知らないが宙に浮いているんだ、こんな状況を素通りできるほど俺は好奇心に乏しくはない。それに男の子はついお持ち帰りしたくなるほど可愛いのだ。
     というわけで、俺は男の子の話を聞くことにした。
    「それで、どうやったら俺は不幸を君に売れるんだ? あと君から貰える対価ってのは?」
    「まず、対価はこの機械で判断するんだ」
     と言ってたまごっちのような小さな機械を取り出し俺に向けてくる。
    「えーっと対価は、1ヶ月間僕が君の下僕になるだって」
    「…………は?」
     俺がポカンとしている間にも男の子は説明を続ける。
    「それで、不幸の受け渡しの方法、これは簡単、なんだけど……取引する人たちの間で粘膜的接触があればいいんだ。……つまりキスか……えと……そのぅ、それ以上の行為のこ
  • [25] mixiユーザー

    2010年06月29日 19:20

    となんだけど……。僕、君だったら別にいいから…一緒にする?」
    「やらねえよ!!」
    迷わず即答。当たり前だ、何故に今初めて出会った男の子とキスやらそれ以上のことやらをしなければならんのだ。しかし、それをしたら俺や茉莉の不幸を持っていってくれる訳で……しかもこんなかわいい子を1ヶ月もお持ち帰りできる訳で……
    どうしたものか、とふと振り返ると、
    「お…お兄ちゃん……?その子……誰…?」
    妹がいた。なんだかものすごいオーラを漂わせながら。
    「ま…茉莉ちゃん、どうしたの…?なんか怒ってるみたいだけど…」
    「……ひ」
    「…ひ?」
    「酷いよお兄ちゃん!どうして…どうして私というものがありながら、こんな見ず知らずのかわいらしい男の子とえ、えっちぃことしようとしてるの!?」
    「いや何言ってんの茉莉ちゃん!?今やらないって言ったじゃん!」
    「しゅん…」
    男の子が落ち込んだ。う、かわいい…って、理由を考えたら当然じゃねえか。
    「わかったよ、今日のところは諦めるよ…。気が変わったらダニエルって呼んでくれたら
  • [26] mixiユーザー

    2010年06月29日 21:16

    いつでもどこでもすぐに駆けつけるから。」
    「あーわかったから、じゃぁとりあえず今日はもう帰れ。」
    とりあえず話がややこしくなる前に場を切り上げる為そう告げ─
    「今日の所はってことは、また後日密会するってこと?」
    ─終わると同時に何故か茉莉ちゃんが口を挟んできた。
    「大体なんなのこの男の子、お兄ちゃんの友達…って年じゃないよね。それになんか浮い
    て…浮いてる!?え、ちょ、何、何これ!?」
    目の前のふよふよと浮く男の子に動揺する妹をなだめつつ、ここまでの経緯をかいつまん
    で説明する。
    「──なるほど。で、この男の子は不幸を買い取りに来た未確認飛行人間で、取引の成立
    には粘膜接触が必要だからその…キスとかそれ以上とかのえっちぃ会話になってたと…」
    冷静にさせるのには少々手間取ったが、物分りのいい妹で助かっ
    「絶っっっっっっっ対に認めない!!」
    残念、ややこしいことからは逃げられない。そして元よりそのケはない。
    「そもそも不幸を買い取って貴方に何の得があるの?しかもその代価が1ヶ月間相手の下
    僕って、それじゃ奴隷になってるようなものじゃない!」
    「あぁそういえば、まだどうして不幸の買取をしてるのかの説明はしてなかったね。実は
  • [27] mixiユーザー

    2010年07月01日 01:05

    人間の不幸って…すっごくいい商品になるんだ♪」
    「「は?」」
    セリフをシンクロさせつつ首をかしげる俺たちに向けて、ダニエルは続ける。
    「人の不幸を食い物にする……この場合は文字通りの意味ね。そういう存在達に不幸を持
    ってくと、すごい宝とか魔法とかそういうものと交換してくれるんだ。君たちは不幸じゃ
    なくなって、『彼ら』は食料が手に入って、僕は儲かる。ね、悪い話じゃないでしょ?」
    ……ただの転売屋だった。
    なんか頭痛くなってきた気がするぞ。
    「それなら――。ちょっと、私の不幸も査定してみてくれない?」
    しかも急に冷静さを取り戻した茉莉ちゃんがダニエルに話しかけてて不安倍増。
    「お安い御用だよ。えっとねー」
    言いつつさっきの機械を茉莉ちゃんに向け「対価は、この島国の所有権だね」
    今こいつ、なんて言った?
    「はぁ!? 国一つと釣りあうほど茉莉ちゃんは不幸を抱えてるってのか!?」
    妹がそこまでの辛さを感じているのに気付かないなんて、兄失格もいいとこだぞ……。
    そして茉莉ちゃんは軽く頷いて、こう答えた。
    「私は世界一不幸だよ。だって、お兄ちゃんと結婚できない唯一の女の子なんだもん」
  • [28] mixiユーザー

    2010年07月02日 02:04

    さらっと禁断の恋フラグである。だが、俺の頭は全く別な方を向いていた。もしダニエルの力でさらっと結婚できちゃえば首相はお払い箱になり、この得体のしれないやつが総理どころか独裁者だ。それを断るとなれば茉莉ちゃんには悶々し続けてもらい、不幸(本人曰く)はちっとも解決しない。しかし、俺には日本社会と茉莉ちゃんを共に救えるもう一つの選択肢がある。けれども、それを選ぶのはあまりにも残酷すぎる。
     俺が生まれてすぐに親父が死んだわけで、4歳下の茉莉は片親違いの妹である。少なくとも茉莉はそう信じているが、実は違う。幼い茉莉を保育園に届けた後、二人仲良く車で職場へ向かう茉莉の両親は彼女の目の前で爆死した。茉莉の両親は腕利きの検事夫婦だったが故、敵も多かった。父親によって数多の悪事がばれ倒産した商社の残党の腹いせだった。酷かったらしい。惨かったらしい。もげた手足が茉莉ちゃんと私の目の前に飛んできて、今でも夢に出て魘されるわ、とその時の保育士から後に話を聞いた。バラバラになった親を間近に見た茉莉はコワレ、空っぽの状態で父親の姉に引き取られた。
    ―そう、俺は茉莉の兄じゃない、従兄弟だ。そして俺は茉莉ちゃんのことが好きで好きで仕方がない。望めるなら愛し合いたい。しかし、気丈な兄として振舞ってきたことで茉莉は笑顔を取り戻した。今、この関係を崩すことはあまりに危険過ぎる。俺が従兄弟であることを明かせば、彼女の両親のことも話さねばならない。上手く繕えなければ記憶を取り戻し、再びコワレテしまうかもしれない。俺は茉莉ちゃんをもう傷つけたくはないんだよ。
  • [29] mixiユーザー

    2010年07月04日 02:26

     そこでふと思った。この事実を、俺達は従兄妹でなんの問題もなく結婚できるのだと、そう告げるだけで茉莉ちゃんは不幸じゃなくなるってのか…?そりゃあ、大きなリスクは伴うが、俺と結婚できないから世界一不幸だとまで言ってくれてるんだ、俺が今まで以上に茉莉ちゃんを愛してやればいい。そう考えると対価が日本の所有権ってのはあまりにも大きくないだろうか。
    「なぁ、ダニエル。それって、―――本当に、”俺と結婚できないこと”が茉莉ちゃんの不幸なのか?」
     茉莉ちゃんが「それ以上の不幸ってなにかあるの?」とでも言いたげに小首をかしげている。
    「んーとねぇ、それは僕にもわかんないんだー」
     ダニエルは口に人差し指を当てたなんとも可愛らしい仕草でそう言うと、クルクルとたまごっちみたいな機械を指で回しながら地面に降り立った。当然ながら俺よりも小さいので自然と上目遣いになる。可愛いじゃないか。狙ってやってんのかコイツ。
     「この機械が量るのはその人に近々起こる不幸だから、どんな不幸なのかは僕にもわかんないんだよね。ヒトの不幸なんてコロコロ変わるでしょ?」
     例えば、と続けた。
     「今この瞬間、僕が君のファーストキスを奪っちゃったりとか、ね♪」
  • [30] mixiユーザー

    2010年07月07日 01:08

    「絶対にNO!」
     そんな音を認識するかしないかのうちに、唇に何か柔らかい感触が吸いついてきた。目を白黒させていると、こじ開けるようにして熱い感触が侵入してくる。
    (ま……茉莉!?)
     限りなく近い距離に潤んだ妹の瞳がのぞく。
     口から俺の魂までも吸いだしてしまうほどに唇を吸い、口腔を蹂躙し、粘膜と粘膜に分子一つ分の隙間さえも許さないくらい濃厚で密着したディープキス。
    「うわぁ……アツアツだね!」
     完全にギャラリーとなっているダニエルの声が遠くに聞こえる。
     近くに聞こえてくるのは、ドクンドクンと早鐘のように打ち続ける自分の心臓の音だ。
     頭に、どんどんと血が上ってくる。
     そんな俺に気がついた茉莉は、首に手を回すと眼を閉じて、もっと近くへ、重なった口と口から二つの心臓が一つになれとばかりに体重を預けてきた。
     頭が爆発しそうになった。
     もう限界だ。
     理性が遠のいていくのがわかる。
     茉莉を押し倒すように倒れ、俺は妹とのディープすぎるキスで窒息死してしまった。
  • [31] mixiユーザー

    2010年07月07日 18:51

    茉莉はその衝撃で我に返った。自分のしていたことに気づき、みるみる顔が紅潮する。
    しかしその茉莉とは対照的に、倒れている兄の顔には血の気がない。どういうこと?
    ・・・・・・脈拍がない。心臓が止まってる。
    このとんでもない状況下にあって、茉莉は意外なくらい落ち着いていた。いくらなんでもキスで窒息死なんてするわけがないし、そもそもそんなに苦しかったら兄だって抵抗するはず。アイツは、アイツの発言で私が我を失った瞬間、私と兄に『何か』をしたのだ。それは間違いない。茉莉は冷静に、この騒動の発端の顔を睨み付けて言った。
    「・・・あなたの仕業ね?」
    「何のことを言ってるのか分からないな♪」
    ダニエルはあくまで可愛らしい微笑みを崩さない。だから茉莉は続けてこう言う。
    「教えなさい。お兄ちゃんを生き返らせるにはどうすればいいの?」
    それを聞いたとたん、ダニエルの口角が吊り上がり、邪悪な笑みの形になる。
    「キャハ♪『何故?』とか『何をしたの?』とか訊かないんだね。話が早いや♪」
    「『私に』手を下させたかったんでしょう?そんなことはわかってる。だったら生き返らせる方法がないわけがない。だからその方法を訊いてるの。二度言わせないで」
    「キャハ♪男前っ!じゃあ説明〜♪まずその方法に必要なのは、君のその規格外の不幸とそれにまつわる記憶。つまり君とお兄ちゃんとの思い出全部だね♪それと・・・
  • [32] mixiユーザー

    2010年07月08日 14:39

    僕の手伝いを1回すること。そうすれば彼は元気いっぱいで人生やり直し」
    「分かった。やる。でもその後、覚えてなさいよ」
    茉莉ちゃん、即答っすか。俺はプカプカと浮かびながら感動していた。
    もし現在、俺が茉莉ちゃんに触ることができるとしたら、きっと思いっきり抱きしめていただろう。下手すると勢いで秘密をカミングアウトしていたかもしれない。
    「で?仕事って何やればいいのよ。不幸な人でも捜せばいいの?」
    「んー、ちょっと近いかなあ。前ね、とっても大きな不幸を背負ってる人見つけたんだけど、手に入らなくって。今度こそ手に入れるために君の不幸を使いたいんだ」
    そう言いながら、ダニエルは懐から2mほどの扉を出して路上に置く。
    「ど〜○〜で〜も、ドア〜」
    「……ドア?」
    ポカンとした顔をしている茉莉ちゃん。たぶん俺もそうだろう。だって、それはどう見ても、どこにでも行ける某国民的人気アニメのドアだったんだから。
    「こいつは不幸が燃料なんだ。じゃあ不幸をもらうね。スイッチオーン」
    それと同時に茉莉ちゃんが淡く輝き始める。その光がドアに吸い込まれたかと思うと、周囲が暗くなり、明るくなったとき目の前の風景は少し変わっていた。
    「過去の世界へようこそ〜。そして、あそこの彼らが目的の人物なんだけど、爆死する前
  • [33] mixiユーザー

    2010年07月12日 00:03

    に自分の愛娘とのお別れをしてるところさ〜。彼らもどこかで自分の身に起こるだろうことを予想してたんだねー。何のことはないいつもの朝の風景なのに……ほら♪ メータがビンビン……!」
     茉莉の目の前に突き出されたたまごっちみたいな変な機械は、確かに何かの計器みたいな針をぶんぶん振り回して止まる様子がない。
    「挙句、この後幼い娘一人残して爆死……想像しただけでもゾクゾクするね」
    「…………」
    「人の不幸の中でも、非業の死を遂げる瞬間ってのは最高のものなんだよ。喩えるなら大きい花火みたいなものさ。砕け散る瞬間が最も綺麗だけど、そこを捕まえるのは難しい……世界三大美不幸食の一つなだけはあるよね!」
     そこまで言って、ダニエルがこちらを振り返る。
    「さて、じゃあ一番綺麗な花火を捕まえるにはどうしたらいいでしょう?♪」
    「……写真に撮ればいいんじゃないの」
    「キャハ♪ 良く分かってるねっ!」
     心底楽しそうにダニエルは笑う。これから人が死ぬと言うのに。
    「つまり、これから死ぬ瞬間で時間を止めちゃうのさ……君のその莫大で現在進行形な不幸でね♪」
  • [34] mixiユーザー

    2010年07月15日 14:03

     ダニエルは楽しげにそう言うと茉莉に古ぼけたポラロイドカメラを渡した。
    「それじゃあよろしく頼んだよ?――――あそこの時計でちょうど8時に君のパパとママは車ごと木っ端微塵になるから、最高のシャッターチャンスを逃さないようにね?」
    茉莉は渡されたカメラをぎゅっと両手で握り締めると、両親が自分に手を振りながら車へと乗り込むのを待ちファインダーを覗いた。

    ※♂♀※

    「畜生…茉莉ちゃんになんて事させやがるこのショタ野郎!」
    ぶかぷか宙に浮いているダニエルに向かいそう叫ぶと、
    「まぁまぁ、君がもう少し早く僕と取り引きしていればこうはならなかったかも知れない訳だし――――『幸運の女神の後ろ髪は掴めない』ってね?」
    この野郎しっかり俺の事を見えてやがった。
    「あとショタ野郎って言い方は傷つくなー?」
    駄目出しまでしてきやがった。
    知るかそんなもん。
     「とにかく今すぐ止めさせろ!!そんなに不幸を買い取りたきゃ俺が今すぐくれてやるっ!」
    「あーそれ無理。不幸の取り引きは7日以内でもクーリングオフの対象外なんだ!」
    ダニエルはしばらくけらけらと笑い、急に真顔になり言った。
    「…ちなみに仲買人には一つ取り引きの最中は【絶対に守らなければならないルール】があるんだ。」
    「ルール…だと?」
  • [35] mixiユーザー

    2010年07月17日 14:16

    「不幸の取引は一人としか行えない。そして、それは不幸による事象にも関わっちゃいけないってことだから、僕が直接助けることはできない」
    「だからって茉莉ちゃんにやらせるのか!」
    「それが彼女の意思だよ、僕は強要していない」
    平然と言うダニエルに叫んだ。
    「でもあれは茉莉ちゃんの親じゃないかッ!」
    もし茉莉ちゃんの両親が生きていたら彼女はもっと幸せな人生が歩めただろう。俺に惚れることもなく……。
    「俺はいやなんだ……!だって、俺は茉莉ちゃんのことが」
    ダニエルが冷めた表情で俺の言葉を遮った。
    「もう遅いよ、君が死ぬ前にその言葉を彼女に伝えるべきだった。不幸なんて結局その人の行動次第なんだ。確かにどうしようもないものもある。けれど、君はその言葉で彼女を幸せにしてあげることもできたんだよ。彼女は君のせいで不幸になったともいえるんだ、君にとやかく言う資格はないよ」
    俺は何も言えなかった。確かに俺は不幸だった。好きな子に気持ちを伝える勇気を持っていなかったことが……。
    「さぁ始まるよ。すべての始まりと終わりが……。」
  • [36] mixiユーザー

    2010年07月18日 01:59

    いよいよその時は近づいてきた。遠くから親子の会話が聞こえる「――ちゃんの大好きなハンバーグにするから良い子にしていようね」と少女の母は少女に手を振りながら別れを告げた。そして駐車場に向かって歩き出す少女の父と母。茉莉はカメラを構えファインダーを覗き込もうとした時――
    ガシャン……。
    汗ばんだ手と震えのせいでカメラを落としてしまう。
    「っ、…」
    茉莉は急いでカメラを拾い上げようとするが、その焦りで逆にうまく拾い上げられない。なんとか拾い上げ、カメラを構えようと視線を上げた瞬間――
    あぶない!悲鳴と共に改装をしていたビルから落ちた鉄筋が、まだ無人の少女の両親の車に突き刺さり、その衝撃で車は爆発した。

    「お、上手くいった!やってみれば出来るもんだな!」
    ダニエルは驚きを隠そうともせず振り向き、忌々しげにつぶやく。
    「ポルターガイストか…。僕が手出しできないのをいい事に、まったくとんでもないことをしてくれたね。はいはい今回は僕の負けさ」
    そうしてダニエルがパチッっと指を弾いた瞬間目の前が光に包まれた。
  • [37] mixiユーザー

    2010年07月19日 02:02

    「だけど…茉莉ちゃんの不幸の記憶、君との思い出はもう使っちゃったし僕のものだから
    返せないよ♪…まぁ、約束だからね。茉莉ちゃんに免じて君の命、返してあげるよ!」
     ばちんっ、と光が消えた。そこは、いつものバイト帰りの風景だった。
    「お兄ちゃん、どうしたの。私といる時にぼーっとするなんてひどくない?」
    ぎょ、として声の方を見ると、茉莉ちゃんがべったり腕にからみついていた。
    「早く帰ろ?バイト終わるの待ってたのよ?ママも張り切ってごはん作ってるんだから」
    不思議な顔の茉莉ちゃんを見て、急激に理解した。過去が、記憶が、変わったのだ。
    茉莉の両親は死ななかった。俺と茉莉ちゃんは今もれっきとした従兄弟で。昨年母親を
    亡くした俺を気にして、ちょくちょくご飯に呼んでくれているのだ。そして今日も。
    ダニエルに持って行かれた茉莉ちゃんの不幸の記憶は、もう必要ないのだ。
    「茉莉、おまえ幸せか?」
    「世界一幸せだよ。だってお兄ちゃんと結婚できる唯一の女の子なんだもん。でしょ?」
    茉莉が笑う。そうだ。俺が好きでたまらなくて、結婚したいのはこの娘だけなのだ。「じゃあ…そろそろお兄ちゃんっていうのやめないか?結婚した時変だぞ」
    俺は思う。もしかしてダニエルは天使か何かだったんじゃないだろうか。
    「えぇ……そうかなぁ……。じゃあ…ダーリン♪」
    そうじゃなきゃ、今、茉莉ちゃんがこんな笑顔でいてくれる説明がつかないだろう?
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