‐半分だけ、ほんとうの話。どうして嫌いになってくれないんだ、と女の子は男の口振りを真似、春を待ちながら死んでしまいたいとノートの一行が叫び、スピーカーからは二つのちいさな声が、誰かに聞かせるでもない音量で流れる。この世にはことばによって生まれる空気があって、メロディを鍵にあふれ出てくる感情がある、でも万が一ことばやメロディでも届かない世界があるとすれば、それを撃ち抜くことができるのは「こえ」だけなのかもしれない。そう誰かが言った夜、半分はいい加減な嘘で、けれど半分は偽りも曇りもないほんとうの話。(text from ゆーきゃん)