「私達は祈りましょう　天の星に
　今こそ　良いことが貴女に訪れますよう」


『修道女アンジェリカ』と聞いて、その作品の美しさを語れる方は、相当のオペラ通ではないでしょうか。プッチーニが短編オペラ３作をまとめた『三部作』の２番目に上演されるこの作品は、イタリアの女子修道院が舞台。そのため、登場人物のほとんどが女性でもあります。

主人公アンジェリカはもとは貴族の娘で裕福な生活をしていましたが、許されざる愛、そして出産のため、子どもと引き離され、毎日毎日子どもに会える日を夢見てきた。しかし・・・。静かな音楽のさざ波の中に、人間としての悲しい運命を描くプッチーニの美しいオペラです。


このオペラにmortebaldiさんが出演されるのは二度目ではないでしょうか。前回はオスミーナ役（2005年11月5、6日　新国立劇場　　http://www.nntt.jac.go.jp/season/k051105/k051105.html　）で出演されていましたが、今回はジェノヴィエッファ役です。

演出が恵川智美さんなのも楽しみです。私は新国立劇場で観たレオンカヴァッロ『ザザ』（ほとんど知られていませんが、これもとても素敵なオペラです。　http://www.nntt.jac.go.jp/season/s257/s257.html）が忘れられません。美しくも悲しい音楽が流れる中で、男と女がそれぞれの人生を演じる、その舞台をシンプルかつ溢れる情感で表現されていました。今回はどんな演出をされるのでしょうか。


いつもいつも役になりきって、心をこめて歌を紡ぐmortebaldiさん。その彼女が大好きなオペラ『修道女アンジェリカ』。今回もとても楽しみです。


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