mixiで趣味の話をしよう

mixiコミュニティには270万を超える趣味コミュニティがあるよ
ログインもしくは登録をして同じ趣味の人と出会おう♪

開催終了【東京】日本キャリアデザイン学会 第6回研究会

詳細

2009年06月19日 23:10 更新

日 時:7月25日(土)14:00〜16:00
会 場:法政大学 ボアソナードタワー25階 イノベーション・マネジメント研究センターセミナー室
所在地:東京都千代田区富士見2丁目
地 図:http://map.yahoo.co.jp/pl?type=scroll&lat=35.69199119&lon=139.74379964&sc=3&mode=map&pointer=on&home=on
出 演:玄田有史(東京大学社会科学研究所)
テーマ:そのキャリア形成への「希望」のために〜最近の研究成果とニート支援や希望学フィールドでの諸活動から〜
定 員:50名(定員に達ししだい締め切ります)
申込み:https://www.hosei.org/event2/detail/157.html
URL:http://www.career-design.org/content/view/136/41/

「根本的」という言葉が好きになれない。「○○に根本的な問題がある。小手先の策ではダメだ」と指摘すると何だか格好いい。ただ、そういう人はきまって問題の解決に奔走している当事者ではない。根本的な問題があることくらい、わかっている。一朝一夕には解決しないから、根本なのだ。本当の関係者は、一歩ずつ解決策の積み重ねを、地道に模索している。

非正規雇用者は、すべてが単純作業に従事し、能力開発の機会がないと言われることがある。だが、それは実証的根拠を持たない妄説である。調べてみると、職場で日々努力し、培われた経験や能力に応じて処遇される非正規も少なからず存在する。その経験を生かして正社員への転職を果たす非正社員も、年間40万人程度いる。

一方で、すべての非正規に能力開発のチャンスがあるわけでないのも又事実だ。だからこそ、課題の本質は、非正規の成長機会をいかに拡充するかにある。

メアリー・C・ブリントン著『失われた場を探して』によれば、米国の人的資本開発システムは主にスキルの開発に本人が責任を持つ「自己主導型」であった。それに対し日本の開発システムは、企業、親、学校などの利害関係者が深く関わる「他者主導型」に従来特徴があった。しかし日本人の能力開発にとって重要だった、安定した「場」としての企業に所属する機会は、多くから失われつつある。

今、雇用形態を問わず求められているのは、能力開発に関する新たなシステムの構築である。本人のみが責任を持つ「自己責任型」でもなければ、他者に全部お任せの「他者依存型」でもない。労働者本人と企業、政府が相互に責任を果たし合う「協働型能力開発システム」である。

能力開発の最終的な決定主体は、正規であれ、非正規であれ、あくまで労働者本人であるべきだ。ただし能力開発の実効性は、働く場を提供する企業の職場環境に大きく左右される。職場で提供される場が安定的であるほど、能力開発は効果的となる。

本来、雇用契約には、労働サービスの取引という以外にも、能力開発の場の活用・提供という、労働者と企業の両者が相互に協働して提供しあう、複合的取引の意味合いが含まれる。労働者は企業との間で、労働サービスの対価として「賃金」を得る一方、場の提供に対する「レント(賃貸料)」を契約に応じて支払う関係にある。

その契約は原則、労働者と企業の個別合意である。両当事者の合意があれば、期間の定められた契約が長期化することを妨げる理由はない。有期雇用を中長期化し、内部化を促すことは、非正規の安定化に直接的に寄与する。そのためにも現行の有期雇用上限3年(一部専門職等や満60歳以上は5年も可)という法規制を、まずは広く5年程度まで拡充する柔軟化が検討されるべきである。

複合的な雇用契約のもとではその履行に向けて、能力開発に労働者と企業が共同責任を持たなければならない。ウィークリーマンションなどと同様、短期間の賃貸契約となる有期雇用ほど賃貸料は割高になる。そのため賃金からレントを差し引いた正味の報酬が、短期の労働者ほど低くなってしまうことには、ときに一定の経済合理性もある。

ただ一方で雇用契約が、場の提供に関する賃貸契約でもあることは、途中契約の解除に厳格なペナルティが伴うことを同時に意味する。期間の定めのない労働者を対象にした解雇権濫用に関する法理と並び、有期雇用者の期間途中の解雇について、より透明なルール化が課題になる。そのために労働契約法17条1項に定められた、契約満了前の解雇に関する「やむを得ない事由」とは何か、判例の蓄積等を通じ、具体的な合意形成が求められる。同じく「必要以上に短い期間を定めること」のないよう定めた17条2項の実質についても、社会的合意が重要である。

その上で、企業による場の提供が得られなかった完全失業者およびニート状態の無業者等に対し、政府は一定期間の能力開発の機会を提供する必要があろう。その意味でも緊急雇用対策のうち、雇用保険非加入者も対象に含む生活・住宅・職業訓練などに関わる公的貸付制度は注目に値する。その安定期な運用と普及が模索されるべきだ。金銭支援のみならず、雇用対策として費用対効果も高いマンツーマン支援体制の充実も、能力開発機会の拡充には不可欠である。

加えて能力開発のための情報を平等に有する環境づくりも欠かせない。成長の妨げとなる不当解雇や不払い等、不幸にもトラブルに遭ったときのための知恵を、学校で「危機(管理)教育」として身につけられるようにすべきだろう。それこそが職業意識の啓発にとどまらない真のキャリア教育である。

本人、企業、政府、学校の新たな協働を通じて、誰もが生涯に渡り成長する機会を確保すべく、手間ヒマかけるのを惜しむことなく、一つひとつ課題を解決していく。それが非正規雇用を持続的に改善する唯一の方策である。(『ビジネス・レーバー・トレンド』2009年4月号より抜粋)

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!
  • 2009年07月25日 (土) 14:00〜16:00
  • 東京都 法政大学 ボアソナードタワー
  • 2009年07月25日 (土) 締切
  • イベントに参加する
  • 気になる!
参加者
1人