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開催終了 (7/1)雷放電の原子衝突過程とマクロな構造形成

詳細

2008年06月12日 09:12 更新

講演者:平木 康隆 氏 (名古屋大学太陽地球環境研)
http://jegog.phys.nagoya-u.ac.jp/r/seminar/R_colloq.html

アブストラクト
雷は、古くから風神雷神として恐れられてきた大規模な自然現象であり、雷雲中に蓄えられた電荷の中和過程である。さらに近年、雷雲上空の成層圏高度で、雷に伴う発光現象”スプライト”が発見された。これは、空間スケール数十キロメートルに及ぶ、雷雲と電離層間で生じる二次放電として理解されている。どちらの現象でも、非熱的電子・原子の関与する衝突過程が、マクロな構造形成において本質的な役割を果たしている。我々が経験的に知っているように、放電は細いフィラメント状構造をなし、それがさらに分裂・結合を繰り返しながら、さらに大きな構造を形成する。このような電子集団とセミマクロ、マクロスケール構造間のやりとりは、プラズマ物理や物性物理の立場からも、大変興味深い問題かと思われる。

本セミナでは、雷・スプライト放電の物理がどこまで明らかになっており、原理的な困難のためどこで行き詰っているかに関して、丁寧に説明したい。さらに、私の進めている問題も含め、そのような困難による簡略化数理モデルの必要性と、それが可能だと思われる問題を提案することが狙いである。電子のFokker-Planck equation から出発し、比熱的成分が関与する素過程(電離や原子励起)について簡単に説明する。次に、フィラメント構造の形成とそのダイナミクスについて説明し、その後形成されるマクロな構造の議論に迫りたい。ちなみに、目に見える規模まで発達した雷では、背景の中性粒子も非熱的になり、その衝突過程も混在した複雑な状況になっている。そのため、現在までseamlessなモデルは提案されていない。雷・スプライトの全球的な頻度分布も、近年の衛星観測で明らかになっており、その太陽活動周期による”引込み”的な現象について最後に議論したい。

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