[Hikikomori] 2006年に発表された作品で、日本語の「ひきこもり」からとったタイトル自体がその内容を示唆している。 若者 H. は毎日部屋にひきこもって過ごしており、部屋を出るのは洗面所に行くときくらい。生活はすべてがヴァーチャルな世界から成り立っており、外の世界とはインターネットでつながっているだけ、チャットとコンピューターゲームで毎日時間をつぶしている。その孤独な日々、H. は哲学的なテーマについて考えたり、記憶、それもあまり好ましくない記憶にひたって過ごしている。とくに思い出すのは赤毛の女の子だ。毎日母親が部屋のドアをノックして、食事を運んでくる。母親も、また H. の妹も H. に近づくことはできない。しかし妹が「ローズバッド」の名前で H. に アプローチしてから、H. は徐々に心を開く。しかしその慎重な接近の試みは破滅へと続いていた・・・ [Hikikomori] は2006年のドイツ青少年演劇賞にノミネート。ハンブルクのタリア劇場のドミニク・ギュンターによる演出は「ファウスト演劇賞」の「特に優れた青少年向け演出部門」にもノミネートされ、2009年ベルリンの青少年演劇祭に招待された後、ドイツ語圏各地で引き続き上演されている。