音響、時間軸共に進化しつつある現在進行形のジャズがここに!------------ジャズをベースに独自の音楽性をアピールし続けている坪口だが、2000年に入り『東京ザヴィヌルバッハ』や『DCPRG』が活性化する一方で、より伝統に基づいたピアノトリオの結成を決意。『DCPRG』でも活動を共にするベテラン・ジャズドラマー藤井信雄氏を誘い、2001年春、六本木・新宿両「PIT INN」にて『坪口昌恭アコースティック・トリオ』として活動を始める。当初ベーシストは不定であったが、2003年に入り菊地雅章氏(プーさん)の甥であるベーシスト菊地雅晃が正式加入し、バンド名を『坪口昌恭TRIO』と改め、「六本木Alfie」での活動を経て、現在は「中目黒“楽屋”」「新宿PIT INN」に定期的に出演中。現在までに大阪、神戸、京都、金沢、名古屋、三島、仙台、栃木、郡山に遠征。菊地成孔のジャズアルバム「DEGUSTATION A JAZZ」「南米のエリザベス・テイラー」やクインテット・ライブ・ダブにも3人揃って参加。藤井氏はいぶし銀的な魅力があり、'60〜'70年代ジャズのサウンド&フィーリングを具現できる数少ないドラマーである。一方雅晃氏はジャズだけでなく現代音楽や音響処理にも造詣が深い、希有のセンスを持ったベーシスト。といった一癖ある三人の割には、比較的まっとうにスタンダード・ジャズを演じていたが、レコーディングを機に一気にオリジナル曲を増やし、2006年6月には、エレクトロニカ系クリエイター達とのコラボレーション・アルバム「Radio-Acoustique」をFlyrecよりリリース。エレクトロニカだけでもジャズだけでも満足できない、こだわり音楽ファンの心をつかんだ。ライブでは、三者別々のテンポで演奏するポリ・スイングや、エフェクト、サンプリング&ループの手法など“型破り”なアプローチと伝統的なスタイルが絶妙に共存し、アルバム以上の表現力をアピールしている。ジャズ・クラブにもクラブ・ジャズにも対応できる、特異なトリオだ。